蓼科浪漫倶楽部

八ヶ岳の麓に広がる蓼科高原に、熱き思いあふれる浪漫知素人たちが集い、畑を耕し、自然と遊び、人生を謳歌する物語です。

今年の侘助  (bon)

2015-01-12 | 花鳥風月

 9年前に園芸友の会の講師先生から頂いた、10㎝ほどの “白侘助”(椿)は、6号鉢(直径15㎝くらい)に植えて
いますが、今、高さ50㎝、横幅40㎝くらいに成長していて、今年はどういう訳か、たくさん白い花が咲いています。 
例年は、あまり手入れもしないためか、4~5つ程度の花しか付かなかったのですが、小さな鉢植えだからと
思っていました。

   今年の白侘助です                   アップにしたところです。
    

 

 昨年、夏過ぎ頃に、化成肥料や液肥を時々やってみたことが、功を奏したのかもしれません。
 しかし、一般論として、植物に肥料を多くやると、葉ばかりが繁る “栄養成長” (強いて区分すれば、C:炭素分)して、
花や実を疎かにする・・ つまり、子孫を残す必要が無いと考えてしまうのです。 蘭などの花をきれいに咲かせるには、
水やりを控えめにして “いじめ” る方が良いのだと言われます。 これは、“生殖成長”(肥料成分は、N:窒素)と
呼ばれています。

 今年の我が家の侘助を見ると、むしろ肥料のお蔭で、花がたくさん付いたのですから、一般論でいう栄養成長は、
“肥料のやりすぎ” にあたり、我が家のは、平年の肥料が “少なすぎ” であったことになります。 
そういえば、ハナミズキなどでも、肥料を適度に与えないと翌年の花付きが悪いようです。

 

 ところで、この侘助、かって当ブログにも、“侘助”(2013.12.14)、“侘助のおちょぼ口”(2012,2,1)で
記事アップしましたが、ここではもう少しツバキ類について述べてみます。
ネット検索した多くの記事からつまみ食いの形で、以下にまとめてみました。

 ツバキの仲間は、それこそたくさんの種類があって、昔から珍重がられていて栽培が盛んに行われ、風流な名前を
付したり、数えきれないほどの品種があるようです。

 ある販売店のHPには、ツバキ類を分類して、次のように掲示して、それぞれに、たくさんの品種を写真にて
紹介していました。

古典椿 ・侘助椿 ・ヤブ椿 ・雪椿 ・ユキバタ椿 ・香り椿 ・葉変わり椿 ・原種椿 ・錦葉椿 ・しだれ椿 ・雲竜椿 ・外国椿 ・実の多くつく椿 ・サザンカ ・雪椿原種

これらは、ある程度の学術的分類に加えて、趣き や形などから命名されていると思われるものもあります。

 ツバキの仲間は、おおむね次の3系統に分類できるとありました。

  ・ヤブツバキ系:  子房に毛が生えていない  日本原産で ツバキ

  ・サザンカ系:   子房に細かい毛がある

  ・トゥツバキ系:   子房に白く長い毛が密生する 中国原産で、ワビスケ

また、明治43年(1910)に、牧野富太郎博士はワビスケ系の品種郡に対し、東京の栽培品の6品種について
次のとおり発表した とありました。

 ①   数奇屋 、②   初雁、 ③   侘介(白侘助)、 ④   紅侘介、 ⑤   桃色侘介、 ⑥   胡蝶侘介 

  かってのブログでは、ツバキとサザンカの区別について述べましたが、ここでは、ツバキと侘助の違いを述べておきます。

   ヤブツバキ系:葯(雄しべの先端部分)は正常で花粉を付ける。筒咲き

   トゥツバキ系(侘助):葯は退化して花粉を付けない。 猪口咲き

で、我が家 白侘助の写真と、ネット画像のヤブツバキ白を比べて見て下さい。

      ヤブツバキ(白) “一休”
           (ネット画像より)

 

ヤブツバキ(白)も見た感じでは、殆ど侘助みたいですが、よく見ると雄しべの先の黄色い部分(葯)がはっきりと
確認できますね。


 侘助は、秀吉や千利休など当時の茶人に好まれたとあり、(今でも茶花として珍重がられています)
京都、石庭で有名な “竜安寺” や、徳大寺の信長の追善供養に秀吉が建立した“総見院” 境内にその老木
(樹齢400年以上)があります。

    竜安寺の胡蝶侘助
             


           侘助をもう一度~
                  (ネット画像より)


 
 侘助という名前についても、いくつかの伝説があり、いずれも秀吉や利休に関係したお茶どころのものですが、
朝鮮戦役の時に加藤清正が朝鮮より持ち帰り、秀吉に献上したとか、利休の下僕の“侘介”が利休のために育てた・・
などが目立つところです。

 

 さだまさしの曲から
   

 

 

 

 

 

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