どうぶつ番外物語

手垢のつかないコトバと切り口で展開する短編小説、ポエム、コラム等を中心にブログ開設20年目を疾走中。

どうぶつ・ティータイム(11)

2007-08-15 21:48:22 | 昆虫

     蝉と過ごす夏(2)

 このところ蝉の往来が激しい。
 朝、庭の地面を這っていたり、テーブルや椅子に掴まっていたりする。

 この日は物干しの柱にとまり、その後ひたすら上を目指して登り続け、ついに横木に取り付くことになる。

 <長谷川の舞い>になぞらえるのは無理かもしれないけど、つい連想してしまうんだよね。

 有名な登山家で岩登りの名人だったが、雪崩に遭って四十三歳で亡くなった長谷川恒男さん。
 彼にまつわる神話のうち、ヨーロッパ三大北壁冬季単独登攀は最もよく知られている。

「山をこんなに愛してしまった僕を、山がもう放さないって言うかもしれない」
 なんとも怖いコメントを残しているんだ。

 ひたすら上部を目指す蝉くんの姿を見てやってください。
 

 

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