新緑を彩る木々の中で鮮やかな黄色や朱色で春の装いを飾る低木のヤマブキや山ツツジがある。その山ツツジの株の中でアップしたのは、他に魁けて咲き出した株である。何時もこの木が何故か早く開花するのである。
山ツツジなどと平凡な名を付けられているが個性がある幼だ。よく観察すると同じ朱色でも濃淡があり微妙に違うのも面白い。もっともまだ見たことはないが、シロバナ山ツツジもあるそうだ。
この花を見ると朋と誘い合わせて蕨採りに山に出かけた頃を想い出す。腰に付けた籠一杯に採っての帰り、路傍に咲く山ツツジの花を摘んでは食べたものである。甘酸っぱい味を愉しんだのだろうか。誰彼と言うことなくそんな遊びをした遠い昔が浮かぶのである。