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さきち・のひとり旅

旅行記、旅のフォト、つれづれなるままのらくがきなどを掲載します。 古今東西どこへでも、さきち・の気ままなぶらり旅。

古代オリンピック競技博物館 1

2016年11月18日 | ギリシャ



オリンピアにやってきて、遺跡と考古学博物館は当然訪れるべきものでしょうが、
このオリンピック競技の博物館も、とっても面白かったですよ。



入ってすぐに、遺跡の再現図がありました。赤い線が、私が歩いて回ったコースです。
よろしければ、前回までの遺跡の写真を楽しむのにご参考までに(^益^)b



展示品も興味深いものばかりでしたが、古代オリンピックの様子を説明するパネルも
読んでいて面白く、みんな写真に撮ってきました。簡単にご紹介しましょう。


オリンピックに参加するアスリートたちは、ギリシャ人であり、自由民でなければ
ならなかった。1ヶ月前にエリス(オリンピアの中心地)に集まり、健康状態を検査し、
厳しい訓練を一緒に行い、激しい試合に出られるかを審査された。肉体のみならず、
倫理観、人格も評価されたのである。

試合は一般部と少年部に分かれた。「髭のない若者」という分類があったのである。
(ちなみに男の同性愛は、大人と「髭のない」少年という組み合わせが基本だった)

運動は全裸だった。(だから女は見ることが禁止されていたわけ)
「ギムナジウム」gymunasium(競技場)という単語は、もともとギリシャ語の
gymnos(naked)、つまり「裸」という意味だったのだー!




チャンピオン

オリンピック・チャンピオン(今でいう金メダリスト)は、大変な栄誉を得た。紀元前
776年から紀元後393年までの1169年間で293回のオリンピックが行われ、
4237人のチャンピオンの名前、出生地が歴史に刻まれている。優勝すると名が
告げられてから褒章を得て、ゼウスの神殿に生贄が捧げられ、宴会が催された。

故郷の町に帰れば大変な迎えられようで、四頭馬車に乗って凱旋パレード、その後は
食事がタダ、税金免除、劇場やお祭りでは特別席、詩人たちは栄誉を称える詩を
捧げたとか。



女性はオリンピック、すなわちギリシャ大運動会を見ることが禁じられていました。
スタジアムに入ったりしたら、山の上から投げ落とされたのです。つまり残酷な死刑。
唯一の例外は、ロードス島のカリパテイラという女性でした。彼女はチャンピオンの
娘で、親族には他にもチャンピオンがいたというアスリート一家の人だったのです。
紀元前396年、第96回オリンピックで、息子がボクシングの試合に出るのを
どうしても見たくて、スタジアムに忍び込んだのです。それでも輝かしい一家の
業績を考慮に入れて、許してもらえたんだって。