さきち・のひとり旅

旅行記、旅のフォト、つれづれなるままのらくがきなどを掲載します。 古今東西どこへでも、さきち・の気ままなぶらり旅。

さっぽろ羊ヶ丘展望台

2023年04月18日 | 北海道シリーズ


羊ケ丘展望台に行ってみようと思い、すすきのから地下鉄で終点の福住までやって
きました。ここには札幌ドームがあります。今年は日本ハム球団が北広島に出来た
エスコンフィールドに本拠地を移したので、今年からはここはコンサドーレの
サッカーばかりになるのかな。


雪が溶けた後のほこりっぽい道を歩いて、公園内に入ってきました。公園なのに
600円もとるんだな!


なにやら立派な施設が見えてきました。


おー、あるある。見覚えのあるポーズの像が。


Boys, be amitious! と書いてあるではないか。北海道開拓のエリートたる青年たちを
指導するべく、はるばる米国から高い報酬で頼み込んで来て頂いた博士です。でも
当時英語の授業を受けられる素養を持った青年は少なかったそうです。入学試験の
サンプルが展示されてたけど、簡単だったぞ^^;

パラパラとガイコツ人旅行客がいて、同じポーズをとって写真を撮っていました。


えらくもっさりした羊たちがいました。


ここはすごく広い敷地ですが、公園として開放されている部分はほんの一部です。


クラーク博士に関する展示がある記念館がありました。博士は米国の開拓にかかわった
経験を買われてこちらに招へいされたとか。たしかに適切な人選だったわけだなあ。


しかし西部開拓といえば、ヨーロッパからやってきた移民が原住民をけちらして
「開拓」したことは、原住民から見れば「侵略」なわけで、時代の流れでいたしかた
ない気もするが、農耕民族がいわば暴力で強引に狩猟民族を駆逐したという構図
ですから。それは和人がアイヌ民族を蹂躙した構図と同じでしょう。それで
Ambitious! なんて言われたら、「大志を抱け」と訳すよりも「野望を持て」と
領土拡張の野心と訳す意味にもなってしまいそう。

クラーク博士は熱心なクリスチャンでした。しかも清廉なプロテスタントですから、
仕事熱心で自分自身の利益よりも、公共の利益のほうを重んじるような人でした。
だから米国からわざわざ東洋の僻地にまで来てこういう仕事を引き受けたのでしょう。
「開拓」「文明開化」「効率的な資本主義的経済の運営」などなど。それは善良で
温和、平和な暮らしを長い間細々と続けてきた原住民とは共生できないわけです。
アイヌ民族から見たら、こういう人物はどのように映るのか?

クラーク博士は、農学校の管理を任されたとき、日本の学校の細々とした沢山の
規則を「全部いらない。きちんと自分で考えて正しい行動をとればよい。ただひと言、
Be a gentlman. とだけ言ったそうです。さすが自由の国から来たプロテスタントォ!

自由、自立心、勤勉さ、誠実、正義、フェアプレイ、まさにフランクリンの十三徳を
地でいってるような立派なお方。プラス教養もある。それでも、それでも決定的に
何かが足りないような気がするではないか。いまとなればだけれど。