9月10日から19日まで晩夏初秋の北海道を走ってきました。その9日目と10日目です。
前回は、北海道ソロツーリングを終えて台風が近づく中、太平洋フェリーに乗り帰途に就きました。最終回の今回は、温帯低気圧と交差するように航行するフェリーで過ごした記録です。苦行を乗り越え、無事に自宅に到着しました。
<9月18日:9日目> 最後の最後に苦行が・・・
こりゃあかんわ。台風から温低に変わった元台風が九州、四国、紀伊半島を突き抜け、太平洋でこのフェリーと交差する。まあこのフェリーの揺れること揺れること。上下左右、普通に歩けないくらいの揺れだった。船酔い無縁の僕が気持ち悪い、気持ちわり~、きょーちわりー、の連発。欠航にならなかっただけよかったよ~。
まだ揺れがそれほどでもなかった朝の目覚めはよかった。朝は楽しみにしてた太平洋フェリーの名古屋コーチンの卵かけご飯。これうますぎ。
ところが、仙台が近づくにしたがって揺れがどんどん激しくなり、真っ直ぐ歩けないくらいになってきた。仙台港に入港した時はほっとした。フェリーはそのまま名古屋まで行くとのことで、さらにほっとしたが、相当な揺れを覚悟しなくちゃ。
外の空気を吸おうとデッキに出ると、小雨がパラついていた。そりゃそうだよな、台風が和歌山に再上陸して東に進んでるって言ってたから。このままだと嵐の中をフェリーが進んで行くってことか。
ちょっと気持ち悪いなあと思っているうちに、今度は歯が痛くなってきた。なんでだ?
痛み止めを飲んでも治らない。参ったなあと思いながら軟かそうに見えたピラフでお昼にした。
歯いてぇ、きょーちわりー。
仙台港を出たフェリーはますます激しく揺れた。13時30分から映画を上映するということだったので観に行ってみた。夏帆主演の「ブルーアワーをぶっ飛ばせ」だったが、う~ん、僕の好みの映画じゃなかったね。はじめからお客さんは5人しかいなかったけど、終わったときには初老のおっさんと僕の2人だけになってた。
それにしても、きょーちわりー、歯いてぇ。
二度目の痛み止め。
これか、船酔いというやつは。ゲボが出そうになるほどではなかったが、もうこうなったら横になるしかないなあ。
5時頃、意を決してお風呂に行った。いやあ、これは入ってられないなあ。30~40cmの高波が広い湯船のなかで連続発生。背中と足に力を入れて踏ん張ってないと体が湯船の波に持っていかれる。気持ち悪くて踏ん張るパワーのない僕はすぐに湯船の角で踏ん張っていたが、高波が顔を襲う。こりゃ、退散だ。
歯いてぇ、きょーちわりー。
7時に、一応メシ食うかと思い、軟らかい山菜そばとサケおにぎり。
部屋に戻るとNHKのBS1でJ1名古屋グランパス対横浜Fマリノスの試合をやっていた。しかも、食事から戻った時にはもう1対0でグランパスがリード。まさか、強いFマリノスに勝っちゃったりして。気持ち悪いのと歯が痛いのを我慢して一生懸命グランパスを応援した。ハーフタイムにまた痛み止めを1錠。参ったなあ、グランパスは勝ったし、寝るかあ。
本気に参ったなあと思ってるのはきっと船長だろうね、嵐の中を操縦しているのだから。揺れに揺れて気持ち悪いし歯が痛いからさっさと寝るのが一番。もう寝る。
最後の最後に苦行が待ってたよ~。
○本日の走行 0km
<9月19日:10日目> 爽やかな気持ちで冒険の旅を終えました
昨日は台風~温低の荒波の中のフェリー航行で、船酔いなんてしたことのない僕もさすがにヘロヘロになってた。ところが、今朝はまだ揺れは大きかったもののまるで揺りかごのような心地よさを感じながらすっきりと目覚めた。
もちろんお気に入りの名古屋コーチン卵かけご飯で朝食だ。これ、やっぱりうますぎ。
部屋に戻って下船の準備をした。フェリーは定刻の10時30分到着のアナウンスがあった。あの嵐の中を速度を落とさずにぶっ飛ばしたんかい!。
部屋の窓から渥美半島~伊良湖岬が見えた。伊勢湾に入ると全く揺れはなくなり、ようやく快適な船旅。あと1時間半だけど。
下船準備が完了した着岸1時間前の9時30分、お湯を沸かしてUCCカップコーヒーで心を落ち着かせます。僕、バイクをフェリーに載せたり降ろしたりするのにいつもドキドキしてしまう。これって僕だけ?。
名港トリトンを部屋の窓から見上げた。もう名古屋港に入ってる。緊張する~、で喫煙室でWestを1本。
窓からフェリーが着岸したのが見えた。同時に、下船案内のアナウンス。
車両甲板に行き、荷物をくくりつけて下船したのが10時40分。船をバックに写真を撮り、名港中央ICから伊勢湾岸~東海環状道を走ること30分。豊田松平ICを出て、ガソリンスタンドに寄って家に着いたついたのは11時20分だった。
バイクの音を聞きつけた妻が外に出て迎えてくれた。それがなんとも嬉しくて。
荷物を取り込んだら、家族で過ごす普通の日曜日に。なぜか全然疲れを感じなていない。それどころか、まだ走り足りないくらい元気なのが不思議なくらいだった。
9日間の北海道ツーリング2145km。
元気なまま完走。よかったわあ、ヘロヘロにならなくて。大好きな北海道を毎日毎日大好きなバイクで走ったんだから、そりゃあ元気だわ。
「行っといでよ」と言ってくれた妻に大大大感謝です。
楽しかったなあ、軟弱男?の冒険の旅は。
○本日の走行 46km
<エピローグ>
あれから1か月、普通に仕事をして、普通に生活している今、なんだかあの9日間が夢の中の出来事だったような気がしています。今年は、妻と二人で、レンタルバイクを使って6月下旬に道東へ、8月上旬に道北へとツーリングをしました。僕だけ、3回目。夏の終わりと秋の初めが入り交じった北の大地の風景は本当にすてきでした。何度も同じ所へ行っても、時期が少しずれるだけでどこか違う素敵な雰囲気を味わえます。
「秋の北海道にも行ってみたいなあ。」
妻がそうつぶやきました。チャーーンス!!もちろん、僕も同感。
・・・レンタルバイクでは冬装備が必要で大変だけど、レンタカーでぶらっと行ってみたいなあと密かに計画しています。今年4回目の北海道?大好きなんです、北海道。
最後まで読んでくださり、ありがとうございました。
日程 2021.9.10(金)~9.19(日)
使用車種 カワサキNinja650(2016)
総費用 149900円
(内訳)
フェリー代 69840円 (新日本海フェリー・ステート/太平洋フェリー・特等)
宿泊費 45600円 (6泊;ビジネスホテル5泊/温泉旅館1泊)
燃料 10049円 (2145km走行)
高速道路 680円 (2回)
食事 15032円 (含:コーヒー)
飲料 2101円 (缶・ペットボトル)
雑費 6598円 (土産等)
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前回は、北海道ソロツーリングを終えて台風が近づく中、太平洋フェリーに乗り帰途に就きました。最終回の今回は、温帯低気圧と交差するように航行するフェリーで過ごした記録です。苦行を乗り越え、無事に自宅に到着しました。
<9月18日:9日目> 最後の最後に苦行が・・・
こりゃあかんわ。台風から温低に変わった元台風が九州、四国、紀伊半島を突き抜け、太平洋でこのフェリーと交差する。まあこのフェリーの揺れること揺れること。上下左右、普通に歩けないくらいの揺れだった。船酔い無縁の僕が気持ち悪い、気持ちわり~、きょーちわりー、の連発。欠航にならなかっただけよかったよ~。
まだ揺れがそれほどでもなかった朝の目覚めはよかった。朝は楽しみにしてた太平洋フェリーの名古屋コーチンの卵かけご飯。これうますぎ。
ところが、仙台が近づくにしたがって揺れがどんどん激しくなり、真っ直ぐ歩けないくらいになってきた。仙台港に入港した時はほっとした。フェリーはそのまま名古屋まで行くとのことで、さらにほっとしたが、相当な揺れを覚悟しなくちゃ。
外の空気を吸おうとデッキに出ると、小雨がパラついていた。そりゃそうだよな、台風が和歌山に再上陸して東に進んでるって言ってたから。このままだと嵐の中をフェリーが進んで行くってことか。
ちょっと気持ち悪いなあと思っているうちに、今度は歯が痛くなってきた。なんでだ?
痛み止めを飲んでも治らない。参ったなあと思いながら軟かそうに見えたピラフでお昼にした。
歯いてぇ、きょーちわりー。
仙台港を出たフェリーはますます激しく揺れた。13時30分から映画を上映するということだったので観に行ってみた。夏帆主演の「ブルーアワーをぶっ飛ばせ」だったが、う~ん、僕の好みの映画じゃなかったね。はじめからお客さんは5人しかいなかったけど、終わったときには初老のおっさんと僕の2人だけになってた。
それにしても、きょーちわりー、歯いてぇ。
二度目の痛み止め。
これか、船酔いというやつは。ゲボが出そうになるほどではなかったが、もうこうなったら横になるしかないなあ。
5時頃、意を決してお風呂に行った。いやあ、これは入ってられないなあ。30~40cmの高波が広い湯船のなかで連続発生。背中と足に力を入れて踏ん張ってないと体が湯船の波に持っていかれる。気持ち悪くて踏ん張るパワーのない僕はすぐに湯船の角で踏ん張っていたが、高波が顔を襲う。こりゃ、退散だ。
歯いてぇ、きょーちわりー。
7時に、一応メシ食うかと思い、軟らかい山菜そばとサケおにぎり。
部屋に戻るとNHKのBS1でJ1名古屋グランパス対横浜Fマリノスの試合をやっていた。しかも、食事から戻った時にはもう1対0でグランパスがリード。まさか、強いFマリノスに勝っちゃったりして。気持ち悪いのと歯が痛いのを我慢して一生懸命グランパスを応援した。ハーフタイムにまた痛み止めを1錠。参ったなあ、グランパスは勝ったし、寝るかあ。
本気に参ったなあと思ってるのはきっと船長だろうね、嵐の中を操縦しているのだから。揺れに揺れて気持ち悪いし歯が痛いからさっさと寝るのが一番。もう寝る。
最後の最後に苦行が待ってたよ~。
○本日の走行 0km
<9月19日:10日目> 爽やかな気持ちで冒険の旅を終えました
昨日は台風~温低の荒波の中のフェリー航行で、船酔いなんてしたことのない僕もさすがにヘロヘロになってた。ところが、今朝はまだ揺れは大きかったもののまるで揺りかごのような心地よさを感じながらすっきりと目覚めた。
もちろんお気に入りの名古屋コーチン卵かけご飯で朝食だ。これ、やっぱりうますぎ。
部屋に戻って下船の準備をした。フェリーは定刻の10時30分到着のアナウンスがあった。あの嵐の中を速度を落とさずにぶっ飛ばしたんかい!。
部屋の窓から渥美半島~伊良湖岬が見えた。伊勢湾に入ると全く揺れはなくなり、ようやく快適な船旅。あと1時間半だけど。
下船準備が完了した着岸1時間前の9時30分、お湯を沸かしてUCCカップコーヒーで心を落ち着かせます。僕、バイクをフェリーに載せたり降ろしたりするのにいつもドキドキしてしまう。これって僕だけ?。
名港トリトンを部屋の窓から見上げた。もう名古屋港に入ってる。緊張する~、で喫煙室でWestを1本。
窓からフェリーが着岸したのが見えた。同時に、下船案内のアナウンス。
車両甲板に行き、荷物をくくりつけて下船したのが10時40分。船をバックに写真を撮り、名港中央ICから伊勢湾岸~東海環状道を走ること30分。豊田松平ICを出て、ガソリンスタンドに寄って家に着いたついたのは11時20分だった。
バイクの音を聞きつけた妻が外に出て迎えてくれた。それがなんとも嬉しくて。
荷物を取り込んだら、家族で過ごす普通の日曜日に。なぜか全然疲れを感じなていない。それどころか、まだ走り足りないくらい元気なのが不思議なくらいだった。
9日間の北海道ツーリング2145km。
元気なまま完走。よかったわあ、ヘロヘロにならなくて。大好きな北海道を毎日毎日大好きなバイクで走ったんだから、そりゃあ元気だわ。
「行っといでよ」と言ってくれた妻に大大大感謝です。
楽しかったなあ、軟弱男?の冒険の旅は。
○本日の走行 46km
<エピローグ>
あれから1か月、普通に仕事をして、普通に生活している今、なんだかあの9日間が夢の中の出来事だったような気がしています。今年は、妻と二人で、レンタルバイクを使って6月下旬に道東へ、8月上旬に道北へとツーリングをしました。僕だけ、3回目。夏の終わりと秋の初めが入り交じった北の大地の風景は本当にすてきでした。何度も同じ所へ行っても、時期が少しずれるだけでどこか違う素敵な雰囲気を味わえます。
「秋の北海道にも行ってみたいなあ。」
妻がそうつぶやきました。チャーーンス!!もちろん、僕も同感。
・・・レンタルバイクでは冬装備が必要で大変だけど、レンタカーでぶらっと行ってみたいなあと密かに計画しています。今年4回目の北海道?大好きなんです、北海道。
最後まで読んでくださり、ありがとうございました。
日程 2021.9.10(金)~9.19(日)
使用車種 カワサキNinja650(2016)
総費用 149900円
(内訳)
フェリー代 69840円 (新日本海フェリー・ステート/太平洋フェリー・特等)
宿泊費 45600円 (6泊;ビジネスホテル5泊/温泉旅館1泊)
燃料 10049円 (2145km走行)
高速道路 680円 (2回)
食事 15032円 (含:コーヒー)
飲料 2101円 (缶・ペットボトル)
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