いよいよ買ったばかりのデジタル一眼パナソニックLUMIX・G1を初めて使う日がきました。
入院していた釧路(旧音別)の伯父がいよいよ危ないということで、急遽音別まで行くことになりました。中部空港から新千歳、新千歳から釧路へと飛び、レンタカーで音別までという行程で行きました。氷点下の世界にビビッていましたが、体が順応してしまうのか、なぜか寒くは感じませんでした。
空港から釧路駅近くのホテルに行く途中で、釧路市湿原展望台に寄って行き、そこでデジタ ル一眼の初体験です。展望台に登ってみると、東に広がる湿原はただの草っ原にしか見えなかったのですが、西に広がる釧路平野に夕日に染まりつつ ある風景がとても美しく、ずっとずっとはるか遠くの山々までの大平原に感動しました。初めてのカメラで、その感動を収めたつもりでしたが、やっぱりイマイチの作品にしかなって いませんでした。
翌日は伯父の入院する音別の病院に行き、昼過ぎに親戚の家へ行きました。そこで聞いたのが、音別側に沿って10分も走れば丹頂鶴が見られるとのことでした。そこで、行ったのが午後2時半頃。どうやら鶴のもっとも少ない時間帯だったようでした。それでも、10羽くらいの丹頂に出会うことができました。朝は100羽くらいいることもあるそうです。望遠レンズを装 着し、雪の上を歩く丹頂を撮ってみました。初めてにしてはまずまずの写真になった気がします。これはきっと被写体がいいからでしょう。
夕方になり、音別の親戚の人に教えていただいた細岡に行ってみました。釧路湿原の東側の丘で、雪の積もったせまい山道を登って行くのですが、レンタカーのベルタ4WDはなんのストレスもな走ることができました。行ってみると、立派なカ メラを持った人が4人。西の方を眺めていました。ねらいは湿原に沈む夕日でした。日が傾くと、蛇行した川のグレーと、枯れ木や枯れ草のうす茶色、雪の白さ、青い空が、ほんのりと オレンジに染まり、それはそれは心にしみ込むほどの美しさでした。撮った写真にはそれだけの感動を詰め込むことはできませんでしたが、しっかりと目に焼き付いています。
翌日も、音別の病院に行きました。残念ながら、昨日とはうって変わって伯父はまったく意識がありませんでした。お医者さんの話では、すでに危ない時期を通り過ぎていて、今は伯父の生命力だけで生きている状態とのことでした。病院を去るときは本当につらいものがありました。「もう二度と会えない・・・。」
旧音別と釧路との間にある白糠町で全面が凍っている湖がありました。これも撮っておかなくてはと思い、湖畔にクルマをつけ、氷の上を歩き、シャッターを構えました。撮った写真を 見ると、青色が濃すぎて凍ってないように見えてしまいます。水深の関係かもしれません。
こうして、伯父のお見舞いのついでに真冬の北海道を写してきました。