<11月21日>
久しぶりに妻と二人で泊まりのツーリングに出かけた。カワサキZRX1200ダエグからホンダCB400スーパーボルドールに乗り換えて初めての泊まりのツーリングだ。妻も、400からVTR250Fに乗り換えて初めての1泊ツーリング。妻は、欲しくて欲しくてたまらなかったVTR-Fなので、うきうきわくわくだ。逆に僕は、大型バイクにまだ未練があって、ちょっと複雑な心境だった。
目的地は木曽御嶽山の麓の木曽温泉。茶色のお湯の温泉で、僕たちのお気に入りの温泉のひとつだ。
10時半頃に家を出て、東海環状豊田松平インターから一気に中央道中津川までのつもりで走っていたが、瑞浪から先が渋滞ということで土岐西多治見インターで出て県道66号で恵那に向かうことにした。これが大正解で、県道66号は信州ビーナスラインよりも気持ちがいい道。土岐市駄知から瑞浪南部の丘陵地を抜け、恵那に出た。ちょうど紅葉真っ盛りで、出発早々気持ちのいい走りができた。道もいい、空気もいい、景色もいいの3拍子揃ったツーリングなんて、そうそうできるものではないのだ。
恵那からはひたすらR19を北に向かって走った。
中津川を超え、中山道三留野宿の木曽川の河原の公園でお昼御飯にした。ツーリングの途中で食べる妻の作ったおにぎりのおいしいこと。しかも、ちょうど公園でワレットゴルフをしていたおじいさんが来て、
「にんじん、持って行かんか。」
と、細身ににんじん20本くらいを袋に入れて持ってきてくれた。
「このにんじんはそもまま生で食べれる。うまいぞ。」
今夜は宿で泊まるから今晩のおかずにはならないが、おいしそうなのでいただくことにした。
「大きめのシートバッグを着けてきてよかった。」
おなかを満たした後は、再び左手に豪快な流れの木曽川を眺め、右手に赤や黄色に染まった山々を眺めてながらR19中仙道を北に向けて走り続けた。気持ち良すぎ。やっぱりバイクで走るのは楽しい。
木曽福島からR19を左に折れ、R361で開田高原に向かった。地蔵トンネルに入るとひんやりとしていて、「早くトンネルを抜けなくちゃ」と思いながら走ったが、トンネルを抜けてもまだ寒い。愛知県と違って、ここは信州の高原。白樺林もすっかり冬の装いになっていて、紅葉の葉っぱも落ちてしまっていた。
時間も早かったので、開田でのんびりとあったかいコーヒーを飲み、霊峰御嶽山のビューポイントのひとつ久蔵峠に向かった。
タイトなコーナーが続くワィンディングも、いつの間にか自然に走っていた。CB400SBで走る初めてのツーリングなのに、すっかり体に馴染んでいた。大型バイクから中型バイクに乗り換えても、バイクで走る魅力は同じだ。気負わずに走れるのは、中型バイクの良さで、気軽に走りを楽しむことができる。
久蔵峠から圧倒的な存在感の御嶽山を眺めた。時間はまだ3時を回ったばかりだ。それでも、冷えた体を温めるのは温泉しかないと思い、宿泊先の木曽温泉に向かった。ここでは、僕も妻も早く温泉に入って温まろうということで、思いはおなじだった。
木曽温泉はオレンジ色のお湯で、温度はぬるめだが体の芯まで温まる感じがする素敵な温泉だ。
美味しい晩御飯と気持ちのいいお湯。ツーリングって、とってもいいものだとつくづく思った。
<11月22日>
ツーリング2日目、木曽温泉から県道20号を下り、三岳方面に向かった。
御嶽山の麓の道はどこものどかなワィンディングロードで朝の爽やかな空気を味わいながら、右へ左へと重心を移動させ、気持ちよくバイクを走らせられる。木曽温泉から三岳への県道20号線も、周りの山々の景色は晩秋から初冬へと衣替えしていて、なんだか寂しげな景色になっていた。僕たち2人以外にほとんどクルマもバイクも走っていないので、よけいに初冬を感じたのかもしれない。
道の駅三岳で、お昼御飯の調達をすることにした。そして、店に入るとすぐに目に飛び込んできたのが五目ごはんのおにぎりだ。思わず「うまそう」と声が出てしまった。さらに、隣に積まれていた五目いなりも。五目ごはんのおにぎり2個入り1パックと五目いなり4個入りをひとつ。おかずに木曽牛コロッケ3個入りをひとつ買って、これでお昼はばっちりだ。
時間が早かったので、牧尾ダムに行ってみることにした。
ん、何か歩いてると思ったら、なんと野生のサル。無線でつながっている妻とメットの中で大笑いしながらバイクを走らせた。普通にサルが歩いている道。そう思うだけでも笑えてくる。
空は曇り空だが、ダム湖は緑色の水に薄茶色の山々が湖を包むように囲んでいて、なんとも哀愁を帯びた雰囲気を醸し出していた。それがまた秋の終わりを実感する今だけの風景のように思えた。
再び県道を走ってR19に出た。御岳の麓の県道はどこも素敵なワィンディングロード。そのワインディングを走っているうちに、いつの間にか今回が初めてのはずのCB400SBが今までずっと乗り続けていたバイクと思えるくらい馴染んでいることに気づいた。恐るべしホンダ二輪車。リッターバイクから乗り換えてもまったく不満を感じない。感じないどころか、その素性の良さに感動してしまったほどだ。これはマズイぞ、カワサキ・ファンの僕。
R19木曽路はいつ走っても旅の魅力をかきたててくれる。また旅に出たい、またツーリングをしたい、そう思えてたまらなくなる。荒々しい木曽川がだった。おいしい空気と美しい景色をおかずに、三岳で買った五目ごはんと五目いなりと木曽牛コロッケを美味しくいただいた。もちろん、おなかも心もいっぱいになった。
賤母から中津川までのR19を、ツーリングの楽しさを噛みしめて走り、中津川から豊田松平インターまで高速を使って帰った。
今までよりずっと小さなバイクでのツーリングだったが、CBの素性の良さからか愉快で愉快でたまらない2日間のツーリングになった。
そういえば、この日は「いい夫婦の日」。2人でこうしてツーリングを楽しむことができたということは、僕たちは一応いい夫婦なのかなと思う。
久しぶりに妻と二人で泊まりのツーリングに出かけた。カワサキZRX1200ダエグからホンダCB400スーパーボルドールに乗り換えて初めての泊まりのツーリングだ。妻も、400からVTR250Fに乗り換えて初めての1泊ツーリング。妻は、欲しくて欲しくてたまらなかったVTR-Fなので、うきうきわくわくだ。逆に僕は、大型バイクにまだ未練があって、ちょっと複雑な心境だった。
目的地は木曽御嶽山の麓の木曽温泉。茶色のお湯の温泉で、僕たちのお気に入りの温泉のひとつだ。
10時半頃に家を出て、東海環状豊田松平インターから一気に中央道中津川までのつもりで走っていたが、瑞浪から先が渋滞ということで土岐西多治見インターで出て県道66号で恵那に向かうことにした。これが大正解で、県道66号は信州ビーナスラインよりも気持ちがいい道。土岐市駄知から瑞浪南部の丘陵地を抜け、恵那に出た。ちょうど紅葉真っ盛りで、出発早々気持ちのいい走りができた。道もいい、空気もいい、景色もいいの3拍子揃ったツーリングなんて、そうそうできるものではないのだ。
恵那からはひたすらR19を北に向かって走った。
中津川を超え、中山道三留野宿の木曽川の河原の公園でお昼御飯にした。ツーリングの途中で食べる妻の作ったおにぎりのおいしいこと。しかも、ちょうど公園でワレットゴルフをしていたおじいさんが来て、
「にんじん、持って行かんか。」
と、細身ににんじん20本くらいを袋に入れて持ってきてくれた。
「このにんじんはそもまま生で食べれる。うまいぞ。」
今夜は宿で泊まるから今晩のおかずにはならないが、おいしそうなのでいただくことにした。
「大きめのシートバッグを着けてきてよかった。」
おなかを満たした後は、再び左手に豪快な流れの木曽川を眺め、右手に赤や黄色に染まった山々を眺めてながらR19中仙道を北に向けて走り続けた。気持ち良すぎ。やっぱりバイクで走るのは楽しい。
木曽福島からR19を左に折れ、R361で開田高原に向かった。地蔵トンネルに入るとひんやりとしていて、「早くトンネルを抜けなくちゃ」と思いながら走ったが、トンネルを抜けてもまだ寒い。愛知県と違って、ここは信州の高原。白樺林もすっかり冬の装いになっていて、紅葉の葉っぱも落ちてしまっていた。
時間も早かったので、開田でのんびりとあったかいコーヒーを飲み、霊峰御嶽山のビューポイントのひとつ久蔵峠に向かった。
タイトなコーナーが続くワィンディングも、いつの間にか自然に走っていた。CB400SBで走る初めてのツーリングなのに、すっかり体に馴染んでいた。大型バイクから中型バイクに乗り換えても、バイクで走る魅力は同じだ。気負わずに走れるのは、中型バイクの良さで、気軽に走りを楽しむことができる。
久蔵峠から圧倒的な存在感の御嶽山を眺めた。時間はまだ3時を回ったばかりだ。それでも、冷えた体を温めるのは温泉しかないと思い、宿泊先の木曽温泉に向かった。ここでは、僕も妻も早く温泉に入って温まろうということで、思いはおなじだった。
木曽温泉はオレンジ色のお湯で、温度はぬるめだが体の芯まで温まる感じがする素敵な温泉だ。
美味しい晩御飯と気持ちのいいお湯。ツーリングって、とってもいいものだとつくづく思った。
<11月22日>
ツーリング2日目、木曽温泉から県道20号を下り、三岳方面に向かった。
御嶽山の麓の道はどこものどかなワィンディングロードで朝の爽やかな空気を味わいながら、右へ左へと重心を移動させ、気持ちよくバイクを走らせられる。木曽温泉から三岳への県道20号線も、周りの山々の景色は晩秋から初冬へと衣替えしていて、なんだか寂しげな景色になっていた。僕たち2人以外にほとんどクルマもバイクも走っていないので、よけいに初冬を感じたのかもしれない。
道の駅三岳で、お昼御飯の調達をすることにした。そして、店に入るとすぐに目に飛び込んできたのが五目ごはんのおにぎりだ。思わず「うまそう」と声が出てしまった。さらに、隣に積まれていた五目いなりも。五目ごはんのおにぎり2個入り1パックと五目いなり4個入りをひとつ。おかずに木曽牛コロッケ3個入りをひとつ買って、これでお昼はばっちりだ。
時間が早かったので、牧尾ダムに行ってみることにした。
ん、何か歩いてると思ったら、なんと野生のサル。無線でつながっている妻とメットの中で大笑いしながらバイクを走らせた。普通にサルが歩いている道。そう思うだけでも笑えてくる。
空は曇り空だが、ダム湖は緑色の水に薄茶色の山々が湖を包むように囲んでいて、なんとも哀愁を帯びた雰囲気を醸し出していた。それがまた秋の終わりを実感する今だけの風景のように思えた。
再び県道を走ってR19に出た。御岳の麓の県道はどこも素敵なワィンディングロード。そのワインディングを走っているうちに、いつの間にか今回が初めてのはずのCB400SBが今までずっと乗り続けていたバイクと思えるくらい馴染んでいることに気づいた。恐るべしホンダ二輪車。リッターバイクから乗り換えてもまったく不満を感じない。感じないどころか、その素性の良さに感動してしまったほどだ。これはマズイぞ、カワサキ・ファンの僕。
R19木曽路はいつ走っても旅の魅力をかきたててくれる。また旅に出たい、またツーリングをしたい、そう思えてたまらなくなる。荒々しい木曽川がだった。おいしい空気と美しい景色をおかずに、三岳で買った五目ごはんと五目いなりと木曽牛コロッケを美味しくいただいた。もちろん、おなかも心もいっぱいになった。
賤母から中津川までのR19を、ツーリングの楽しさを噛みしめて走り、中津川から豊田松平インターまで高速を使って帰った。
今までよりずっと小さなバイクでのツーリングだったが、CBの素性の良さからか愉快で愉快でたまらない2日間のツーリングになった。
そういえば、この日は「いい夫婦の日」。2人でこうしてツーリングを楽しむことができたということは、僕たちは一応いい夫婦なのかなと思う。