夏だバイクだ北海道!!
そうは言うものの、妻と僕が同じ時期にまとまった休みを取ることができず、せいぜい二泊三日でしかツーリングに出られない。そこで、苦肉の策としてレンタルバイクで2回に分けて北海道を走ることにした。1回目は6月下旬に道東知床ツーリング、そして2回目が今回の道北宗谷ツーリングだ。
<8月6日>
朝6時に豊田の自宅を出て、9時発のANAで中部~旭川へ。快晴の空で、富士山がくっきりと見えた。この時期の快晴の日は猛烈な暑さになる。豊田のこの日の最高気温は37℃。たまったもんじゃないが、旭川は35℃。こりゃ、大変な北海道ツーリングになりそうだ。35℃なんて、北海道の気温じゃないよ。
旭川空港を出ると、気温表示はなんと33.8℃。いつもなら「涼しい~」なんて言ってるはずが、今回はターミナルから出た瞬間二人で「あっつ~」。
バスで旭川駅へ、駅からはタクシーでレンタルバイク819オートジョンブルへ直行した。何度もお世話になっているので、手続きは慣れたもの。予約しておいた僕のCB400SFと妻のレブル250に跨がり、ショップを出たのがちょうど12時だった。
旭川北ICから道央道を西へ向かって走ると、気温表示は35℃だった。高速道路からの景色からはまだ北海道らしさは感じられず、なんだか毎日通勤で走る東海環状道を走っているような感じだった。もちろん、それは愛知や岐阜と変わらない高い気温のせいだろう。
深川JCTから留萌方面に分岐し、秩父別PAでお昼ご飯。とにかくあっつい。バイクを停めたらまっしぐらにトイレの裏の日陰に直行し、あらかじめ旭川駅バスターミナル前のローソンで買っておいた助六で簡単にお昼をとり、すぐに出発した。簡単でいいのだ。今夜はおいしい料理が待ってるから。
沼田を過ぎると、ようやく北海道らしい雄大な景色が広がってきた。めっちゃ暑いけど、「北海道を走ってる~」と思えてきてなんだかうれしい。
留萌で深川留萌道は終点となり、そこからR233~R232で日本海に沿って北上した。そして、道の駅おびら鰊番屋で休憩と水分補給。それから、さらに進んで苫前へ。
でっかい鳥のモニュメントを見つけて、なんという鳥だったかなあと思っていたら、突然インカムから「あっ、ペンギン、ペンギン!」の叫び声。妻は大好きなペンギンに見えたようだ。確かに似てるけど、ペンギンなわけがないよなあ。「ペンギンのわけないじゃん」と僕。「ペンギンじゃなかったら、あれなに」「知らんけど、このへんで有名な鳥なんじゃない」と僕。あとで調べたらオロロン鳥だった。それで、この道をオロロンラインって言うんだ、と納得。でも、妻の言うとおり、ペンギンに見えた気もする。
初山別を過ぎ、次の休憩場所を道の駅富士見にした。ここまで、初めての北海道ツーリングで小平望洋台キャンプ場で泊まったことをなつかしがったり、とままえ夕日ケ丘キャンプ場で大雨に遭ったり、初山別みさき台キャンプ場で夕日がきれいだったり、インカムでは思い出話をしっぱなし。オロロンラインを走るのは5年ぶりくらいなんだけど、何度も来てるんだなあと改めて思った。とにかく、夏の北海道に魅せられて30年以上で、今ではすっかり病みつきになってる。飽きないんだよね、何度走っても新鮮で。そんなことを話したり思ったりしていたが、目の前のロボット、ペッパー君が気になって仕方がなかった。相手をしてもなかなか会話がかみ合わなかったけど、写真を撮ろうとしたらちゃんとカメラ目線になったから笑えた。ソフトクリーム片手にパチリ。
富士見から20kmほど走って、予約しておいた天塩温泉夕映に6時頃到着した。初日から半日で200km余り走り、おいしい料理を腹いっぱい食べ、気持ちのいい温泉に浸かり、わずか二泊三日の旅の1/3が終わろうとしていた。気持ちのいい温泉と言っても、アンモニア臭に満ちたかなりくせのあるお湯だった。それがまた、疲れを癒やしてくれそうで、満足満足だよ~。しかも、温泉から見る夕日の美しさ。沈む夕日と、日本海に光るオレンジの線は感動モノだった。
<8月7日>
朝からいい天気だ。そして、やっぱり暑い。天気予報では今日も30℃超えらしいが、青空が広がっているのはうれしい。おいしい朝ご飯を食べ、8時頃天塩温泉を出発した。
ものの10分も走らないうちにオトンルイの風力発電。でっかい風車がずら~とならんでいる様に圧倒される。
そしてすぐ、北緯45度のN字モニュメント。ずいぶん北に来たものだ。
そこからはひたすらオロロンラインをひた走った。右に広大なサロベツ原野、左には日本海。東のエサヌカ線もいいけど、なんだか西のオロロンラインの方が華がある感じがする。ただ、海にはもやがかかっていて利尻富士が見えなかったのはちょっと残念だったけど、またそのうちここに来るだろうから次のお楽しみということにした。そしてもう一つ残念だったのが、最北の温泉「童夢」を見落としてしまったことだ。「稚内温泉童夢」は稚内市健康増進センター内にあることをノシャップ岬で知ったけど、暑すぎて後戻りする気にはなれなかった。
最北に近いノシャップ岬も暑かった。二人で冷たいコーラを一気飲みした。まだお昼前なのに気温30度はきついわあ。きついけど、やっぱり北海道を走るのは楽しすぎる。汗を拭き拭き岬で写真を撮った。
次は今日のメインとなる宗谷岬だ。稚内市街を過ぎ、宗谷湾に沿って東に進む稚内空港の滑走路と並行して走る。以前、着陸する飛行機と並ぶように走って驚いたことを思い出した。
いよいよ宗谷岬。バイクを置くとすぐ前に間宮林蔵の銅像がある。僕たち夫婦はマミリンと呼んでいる。まずは、マミリンに「今年もきたよ」と心の中で声をかける。そして最北端の碑の前で、お決まりの記念写真。そして北の海を眺める。天気はよかったが、あいにくサハリンは見えなかった。しばらく最北の地をぶらぶらし、土産物屋さんに入った。店の入り口の温度表示は27.8℃だった。今回初めて30℃を切っている数字を見た。それでも、涼しくはない。北の果てなのに。
最北端Tシャツやら宗谷岬巾着やら、どうってことのないようなものばかり買って店を出た。この、どうってことのないようなものが、案外思い出になるんだなあ、これが。
ここまで日本海に沿って最北端まで来たから、帰りはオホーツクだ。僕たちが来るときはいつも白っぽくて寒々としているオホーツクが、今回は真っ青な美しい海だった。
猿払の道の駅さるふつ公園で昼食にした。猿払と言えばホタテでしょう。ホタテ三昧のホタテ定食を食べるつもりだったが、朝食でお腹がいっぱいになっていて、全然空腹感がない。バイクに跨がってただけだし。でも、ホタテは食べたい。で、選んだのが二人ともホタテラーメン。塩味のスープが抜群に美味しかった。ホタテは超肉厚で厚さは1.5mmはあったね。しかも2つ。ここのホタテラーメン、ほんと美味しかった。
続いて村道エサヌカ線。とにかくまーーーすぐな道。地平線までなーーーんにもない所に1本の道。ヘルメットの中で「すごすぎる~」を連発。西のオロロンライン、東のエサヌカ線。まさに日本の道の両横綱だよ。
村道エサヌカ線を走り終えたら、次はクッチャロ湖。去年からか、トイレで「白鳥の湖」のBGMが流れなくなったのが寂しい。ひっそりとたたずむ湖は素敵だが、休日とあってたぶん地元界隈の中学生とおぼしき連中が水に入って大騒ぎしていたのには閉口した。まあ、彼らにとっては短い夏なのでここは許そう。
クッチャロ湖のある浜頓別からオホーツク海と別れ、道道84号で豊富に向かった。50km近い森の中の一本道。しばらくは廃サイロがいくつかあったが、その先はただただとにかく森しかない。森また森の40kmというのも北海道ならではの道だ。こういう道を走ると必ずキタキツネに出会えるのだが、今回はまったく姿を見せてくれなかった。きっと暑さに参っているのだろう。木陰でぐったりとしているよ、キツネたち。全身毛だらけなんだから。
40分ほど景色の変わらない道道を走って次の目的地の豊富温泉に着いた。まだ3時を回ったばかりなので、ゆっくりと温泉に浸かっていられる。この温泉も、僕たち夫婦には外せない温泉だ。油を採掘していたら湧き出てきたという温泉はかすかに油が浮いていて油のにおいをかぎながらお湯に浸かる温泉だ。こんな温泉、他にはないはず。これがまた神経や筋肉、関節によく効く感じがするんだなあ。
いつもなら冷えた体が温まるはずが、今回は暑すぎて、汗を流すのにちょうどいい温泉になった。ただ、お湯から上がってもなかなか汗は引かず、夕方が近づいても灼熱のツーリングは続いた。
豊富温泉を出て、丘陵地を走る道道121号でいつも気になるトナカイ観光牧場を横目で見て幌延でR4に入った。実はここからが退屈な道で、ただただアクセルに手を置いているだけの道。北海道の幹線国道はだいたいそんな感じだが、実はめっちゃ贅沢な話。内地の幹線国道なんてトラックだらけで普通に走れたものではない。大自然を眺めながらただただバイクを走らせる。退屈なんていったらバチが当たるわ。
中川を過ぎると天塩川に沿って山道の峠道に入る。山道の峠道だけど、岐阜のせせらぎ街道をダイナミックにしたような道だから、やっぱりすごい。それが普通の幹線国道なのだから。
音威子府のセコマを見つけるとほっとする。中川から30kmくらい、店どころか建物さえないのだから。セコマに立ち寄り、アリナミンVでパワー回復。あと20kmほどで今日の宿、美深温泉だ。
午後6時、美深温泉に着いた。毎年のように利用しているので、僕たちにとっては定宿のようなもの。だから、ここに着くとほっとする。ほっとしたところで雨が降り出した。なんというタイミング。明日の天気は雨時々曇りとのこと。6月の道東レンタルバイクツーリングから雨男雨女を返上した気になっていたけど、ほぼ返上したと言ってもいいタイミングだ。
昨日に続いて、またまた気持ちのいい温泉に入り、おいしい料理をいただき、雨音を聞きながら床に就いた。
<8月8日>
雨、降ってない。いいじゃんいいじゃん。おいしい朝食をいただき、8時少し前に美深温泉を後にした。空はどんよりと曇っているが、走り始めてからも雨粒は落ちてこない。
美深北ICから名寄美深道路を走り、名寄から士別まではR40。士別市街の意地悪な信号も案外すんなりと走り抜けることができ、士別剣淵ICから道央道でビューン。比布大雪PAでトイレ休憩を取り、旭川北ICで高速を降りた。北海道ツーリングの終わりが近づいていて、この日の102kmの道のりも和寒を過ぎたあたりからなんだか悲しい気持ちになってきた。空は相変わらずどんよりと曇っていた。
旭川のハーレーの店オートジョンブルに戻り、すっかり体に馴染んだレンタルのCBとレブルを返した。
タクシーで旭川駅へ。ちょうど空港行きのバスがいて、そのまま旭川空港へ。空港の温度表示は31℃を示していた。あっつい北海道ツーリングだったけど、北海道を走ってるというだけで楽しいから、これはやめられないね。
13時35分発のエアDO羽田行き、羽田からANAに乗り継ぎ、中部空港着。こうして、二泊三日の夢のような時間が終わった。
僕の大学では今月24日に前期の追・再試験が終わり、成績処理が済めば仕事は一段落する。働き方改革で後期が始まるまでの期間に有休を取るように言われているので、9月中旬に1週間ほど休みをいただく予定にしている。1週間の休み!。もちろん北海道でしょう。妻は仕事なので来月はソロで北海道ツーリングに出かけることにした。すでに往復のフェリーだけは予約してある。来月はどこを走ろう。
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そうは言うものの、妻と僕が同じ時期にまとまった休みを取ることができず、せいぜい二泊三日でしかツーリングに出られない。そこで、苦肉の策としてレンタルバイクで2回に分けて北海道を走ることにした。1回目は6月下旬に道東知床ツーリング、そして2回目が今回の道北宗谷ツーリングだ。
<8月6日>
朝6時に豊田の自宅を出て、9時発のANAで中部~旭川へ。快晴の空で、富士山がくっきりと見えた。この時期の快晴の日は猛烈な暑さになる。豊田のこの日の最高気温は37℃。たまったもんじゃないが、旭川は35℃。こりゃ、大変な北海道ツーリングになりそうだ。35℃なんて、北海道の気温じゃないよ。
旭川空港を出ると、気温表示はなんと33.8℃。いつもなら「涼しい~」なんて言ってるはずが、今回はターミナルから出た瞬間二人で「あっつ~」。
バスで旭川駅へ、駅からはタクシーでレンタルバイク819オートジョンブルへ直行した。何度もお世話になっているので、手続きは慣れたもの。予約しておいた僕のCB400SFと妻のレブル250に跨がり、ショップを出たのがちょうど12時だった。
旭川北ICから道央道を西へ向かって走ると、気温表示は35℃だった。高速道路からの景色からはまだ北海道らしさは感じられず、なんだか毎日通勤で走る東海環状道を走っているような感じだった。もちろん、それは愛知や岐阜と変わらない高い気温のせいだろう。
深川JCTから留萌方面に分岐し、秩父別PAでお昼ご飯。とにかくあっつい。バイクを停めたらまっしぐらにトイレの裏の日陰に直行し、あらかじめ旭川駅バスターミナル前のローソンで買っておいた助六で簡単にお昼をとり、すぐに出発した。簡単でいいのだ。今夜はおいしい料理が待ってるから。
沼田を過ぎると、ようやく北海道らしい雄大な景色が広がってきた。めっちゃ暑いけど、「北海道を走ってる~」と思えてきてなんだかうれしい。
留萌で深川留萌道は終点となり、そこからR233~R232で日本海に沿って北上した。そして、道の駅おびら鰊番屋で休憩と水分補給。それから、さらに進んで苫前へ。
でっかい鳥のモニュメントを見つけて、なんという鳥だったかなあと思っていたら、突然インカムから「あっ、ペンギン、ペンギン!」の叫び声。妻は大好きなペンギンに見えたようだ。確かに似てるけど、ペンギンなわけがないよなあ。「ペンギンのわけないじゃん」と僕。「ペンギンじゃなかったら、あれなに」「知らんけど、このへんで有名な鳥なんじゃない」と僕。あとで調べたらオロロン鳥だった。それで、この道をオロロンラインって言うんだ、と納得。でも、妻の言うとおり、ペンギンに見えた気もする。
初山別を過ぎ、次の休憩場所を道の駅富士見にした。ここまで、初めての北海道ツーリングで小平望洋台キャンプ場で泊まったことをなつかしがったり、とままえ夕日ケ丘キャンプ場で大雨に遭ったり、初山別みさき台キャンプ場で夕日がきれいだったり、インカムでは思い出話をしっぱなし。オロロンラインを走るのは5年ぶりくらいなんだけど、何度も来てるんだなあと改めて思った。とにかく、夏の北海道に魅せられて30年以上で、今ではすっかり病みつきになってる。飽きないんだよね、何度走っても新鮮で。そんなことを話したり思ったりしていたが、目の前のロボット、ペッパー君が気になって仕方がなかった。相手をしてもなかなか会話がかみ合わなかったけど、写真を撮ろうとしたらちゃんとカメラ目線になったから笑えた。ソフトクリーム片手にパチリ。
富士見から20kmほど走って、予約しておいた天塩温泉夕映に6時頃到着した。初日から半日で200km余り走り、おいしい料理を腹いっぱい食べ、気持ちのいい温泉に浸かり、わずか二泊三日の旅の1/3が終わろうとしていた。気持ちのいい温泉と言っても、アンモニア臭に満ちたかなりくせのあるお湯だった。それがまた、疲れを癒やしてくれそうで、満足満足だよ~。しかも、温泉から見る夕日の美しさ。沈む夕日と、日本海に光るオレンジの線は感動モノだった。
<8月7日>
朝からいい天気だ。そして、やっぱり暑い。天気予報では今日も30℃超えらしいが、青空が広がっているのはうれしい。おいしい朝ご飯を食べ、8時頃天塩温泉を出発した。
ものの10分も走らないうちにオトンルイの風力発電。でっかい風車がずら~とならんでいる様に圧倒される。
そしてすぐ、北緯45度のN字モニュメント。ずいぶん北に来たものだ。
そこからはひたすらオロロンラインをひた走った。右に広大なサロベツ原野、左には日本海。東のエサヌカ線もいいけど、なんだか西のオロロンラインの方が華がある感じがする。ただ、海にはもやがかかっていて利尻富士が見えなかったのはちょっと残念だったけど、またそのうちここに来るだろうから次のお楽しみということにした。そしてもう一つ残念だったのが、最北の温泉「童夢」を見落としてしまったことだ。「稚内温泉童夢」は稚内市健康増進センター内にあることをノシャップ岬で知ったけど、暑すぎて後戻りする気にはなれなかった。
最北に近いノシャップ岬も暑かった。二人で冷たいコーラを一気飲みした。まだお昼前なのに気温30度はきついわあ。きついけど、やっぱり北海道を走るのは楽しすぎる。汗を拭き拭き岬で写真を撮った。
次は今日のメインとなる宗谷岬だ。稚内市街を過ぎ、宗谷湾に沿って東に進む稚内空港の滑走路と並行して走る。以前、着陸する飛行機と並ぶように走って驚いたことを思い出した。
いよいよ宗谷岬。バイクを置くとすぐ前に間宮林蔵の銅像がある。僕たち夫婦はマミリンと呼んでいる。まずは、マミリンに「今年もきたよ」と心の中で声をかける。そして最北端の碑の前で、お決まりの記念写真。そして北の海を眺める。天気はよかったが、あいにくサハリンは見えなかった。しばらく最北の地をぶらぶらし、土産物屋さんに入った。店の入り口の温度表示は27.8℃だった。今回初めて30℃を切っている数字を見た。それでも、涼しくはない。北の果てなのに。
最北端Tシャツやら宗谷岬巾着やら、どうってことのないようなものばかり買って店を出た。この、どうってことのないようなものが、案外思い出になるんだなあ、これが。
ここまで日本海に沿って最北端まで来たから、帰りはオホーツクだ。僕たちが来るときはいつも白っぽくて寒々としているオホーツクが、今回は真っ青な美しい海だった。
猿払の道の駅さるふつ公園で昼食にした。猿払と言えばホタテでしょう。ホタテ三昧のホタテ定食を食べるつもりだったが、朝食でお腹がいっぱいになっていて、全然空腹感がない。バイクに跨がってただけだし。でも、ホタテは食べたい。で、選んだのが二人ともホタテラーメン。塩味のスープが抜群に美味しかった。ホタテは超肉厚で厚さは1.5mmはあったね。しかも2つ。ここのホタテラーメン、ほんと美味しかった。
続いて村道エサヌカ線。とにかくまーーーすぐな道。地平線までなーーーんにもない所に1本の道。ヘルメットの中で「すごすぎる~」を連発。西のオロロンライン、東のエサヌカ線。まさに日本の道の両横綱だよ。
村道エサヌカ線を走り終えたら、次はクッチャロ湖。去年からか、トイレで「白鳥の湖」のBGMが流れなくなったのが寂しい。ひっそりとたたずむ湖は素敵だが、休日とあってたぶん地元界隈の中学生とおぼしき連中が水に入って大騒ぎしていたのには閉口した。まあ、彼らにとっては短い夏なのでここは許そう。
クッチャロ湖のある浜頓別からオホーツク海と別れ、道道84号で豊富に向かった。50km近い森の中の一本道。しばらくは廃サイロがいくつかあったが、その先はただただとにかく森しかない。森また森の40kmというのも北海道ならではの道だ。こういう道を走ると必ずキタキツネに出会えるのだが、今回はまったく姿を見せてくれなかった。きっと暑さに参っているのだろう。木陰でぐったりとしているよ、キツネたち。全身毛だらけなんだから。
40分ほど景色の変わらない道道を走って次の目的地の豊富温泉に着いた。まだ3時を回ったばかりなので、ゆっくりと温泉に浸かっていられる。この温泉も、僕たち夫婦には外せない温泉だ。油を採掘していたら湧き出てきたという温泉はかすかに油が浮いていて油のにおいをかぎながらお湯に浸かる温泉だ。こんな温泉、他にはないはず。これがまた神経や筋肉、関節によく効く感じがするんだなあ。
いつもなら冷えた体が温まるはずが、今回は暑すぎて、汗を流すのにちょうどいい温泉になった。ただ、お湯から上がってもなかなか汗は引かず、夕方が近づいても灼熱のツーリングは続いた。
豊富温泉を出て、丘陵地を走る道道121号でいつも気になるトナカイ観光牧場を横目で見て幌延でR4に入った。実はここからが退屈な道で、ただただアクセルに手を置いているだけの道。北海道の幹線国道はだいたいそんな感じだが、実はめっちゃ贅沢な話。内地の幹線国道なんてトラックだらけで普通に走れたものではない。大自然を眺めながらただただバイクを走らせる。退屈なんていったらバチが当たるわ。
中川を過ぎると天塩川に沿って山道の峠道に入る。山道の峠道だけど、岐阜のせせらぎ街道をダイナミックにしたような道だから、やっぱりすごい。それが普通の幹線国道なのだから。
音威子府のセコマを見つけるとほっとする。中川から30kmくらい、店どころか建物さえないのだから。セコマに立ち寄り、アリナミンVでパワー回復。あと20kmほどで今日の宿、美深温泉だ。
午後6時、美深温泉に着いた。毎年のように利用しているので、僕たちにとっては定宿のようなもの。だから、ここに着くとほっとする。ほっとしたところで雨が降り出した。なんというタイミング。明日の天気は雨時々曇りとのこと。6月の道東レンタルバイクツーリングから雨男雨女を返上した気になっていたけど、ほぼ返上したと言ってもいいタイミングだ。
昨日に続いて、またまた気持ちのいい温泉に入り、おいしい料理をいただき、雨音を聞きながら床に就いた。
<8月8日>
雨、降ってない。いいじゃんいいじゃん。おいしい朝食をいただき、8時少し前に美深温泉を後にした。空はどんよりと曇っているが、走り始めてからも雨粒は落ちてこない。
美深北ICから名寄美深道路を走り、名寄から士別まではR40。士別市街の意地悪な信号も案外すんなりと走り抜けることができ、士別剣淵ICから道央道でビューン。比布大雪PAでトイレ休憩を取り、旭川北ICで高速を降りた。北海道ツーリングの終わりが近づいていて、この日の102kmの道のりも和寒を過ぎたあたりからなんだか悲しい気持ちになってきた。空は相変わらずどんよりと曇っていた。
旭川のハーレーの店オートジョンブルに戻り、すっかり体に馴染んだレンタルのCBとレブルを返した。
タクシーで旭川駅へ。ちょうど空港行きのバスがいて、そのまま旭川空港へ。空港の温度表示は31℃を示していた。あっつい北海道ツーリングだったけど、北海道を走ってるというだけで楽しいから、これはやめられないね。
13時35分発のエアDO羽田行き、羽田からANAに乗り継ぎ、中部空港着。こうして、二泊三日の夢のような時間が終わった。
僕の大学では今月24日に前期の追・再試験が終わり、成績処理が済めば仕事は一段落する。働き方改革で後期が始まるまでの期間に有休を取るように言われているので、9月中旬に1週間ほど休みをいただく予定にしている。1週間の休み!。もちろん北海道でしょう。妻は仕事なので来月はソロで北海道ツーリングに出かけることにした。すでに往復のフェリーだけは予約してある。来月はどこを走ろう。
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