平成23年2月末登録、3月初旬納入の99年式ローバーミニが、11月16日にオドメータ ーが88888.8㎞になりました。買ってからの走行距離は約7000㎞です。愛知の過酷な夏も快調に過ごしました。今のところ、絶好調です。走っていて、全く不安もなければ不満もありません。MINIを走らせていると、楽しくてたまらないくらいで、ほぼ毎日の通勤の足となり、休日のドライブの足となっています。
購入前に心配だったのが、「旧ミニは壊れやすい」「維持するのにお金がかかる」「パワステもなく運転しにくい」「乗り心地が極端に悪い」という4つの風潮でした。この中の前者2点のイメージが特に強かったため、長い間欲しい欲しいと思っていても、どうしても踏み切れなかったのでした。後者の2点については、旧車の欠点と言うより、今のクルマにない旧車の魅力とも思っていたので、買うときの障害にはほとんどなっていませんでした。
「旧ミニは壊れやすいか」
この8か月余りの間に限っては、一度も故障していません。それどころか、小さなトラブルさえありません。これはきっと、ディーラーの中部オリエンタルさん(愛知県岡崎市大樹寺)がしっかり整備してくださっていたからだと思います。ただ、エンジンをかけてすぐに走り出さないようにすることと、時々オイルの量の点検をすることには気を配っています。担当の方から、エンジンオイルとATミッションオイルが共用になっているので、ミッションに十分オイルが行き渡ってから走るようにするのが長持ちの秘訣と教えられています。40年あまりも生産され続けてきたクルマです。しかも、僕のミニはその最終モデルです。考えてみれば、すぐに壊れるようなクルマが長期に渡って売られるわけがありません。おそらく、「ミニは壊れやすい」と言っている人は、旧ミニに乗ってない人がほとんどでしょう。今では、普通に乗っていて壊れる ような気は全然しません。
「維持するのにお金がかかるか」
壊れないから、お金もかかっていません。アクセサリー類を買うのは、好きで楽しんでいるので、それなりにお金を使っていますが、今のところは小物ばかりです。維持費として払ったのは、自動車税と3000㎞・6000㎞走行時のオイル代と6000㎞走行時のオイル・エレメント代で、あとはガソリン代です。これらは、旧ミニでなくても必要な費用ですから、旧ミニだから維持するのに特別にお金がかかるというようなことはありませんでした。ただ、燃費は今のクルマと比べるとあまり良くはありません。1.3LのAT車で、通勤などの渋滞も含んだ市街地走行でリッターあたり10㎞程度です。高速道路を含んだドライブでも11㎞からせいぜい12㎞で、今のエコ・エンジンと比べれば比べ物にならないほど悪いです。しかし、これも10年、20年前の1.3L車の標準くらいです。
なお、アクセサリー類によるドレスアップなどは、カテゴリー「ローバーミニの部屋」で紹介しています。一応、お小遣いの範囲で楽しめるクルマです。
「パワステもなく運転しにくいか」
走行中はパワステがないことなどまったく関係ありません。普通にハンドル操作がで きます。車庫入れや切り返しなどの超低速時だけは閉口モノです。かなり重く感じます。でも、妻も乗りますから、重くて曲がれないなんてことはありません。よく、若い女性が運転しています。低速時のハンドルの重さも、慣れれば「そういうもの」と思えてきます。パワーウィンドウもありません。昔のぐるぐる回して開け閉めするのも、なんだか楽しく感じます。クーラーはよく効きます。吹き出し口がダッシュボードのセンターだけにしかなく、しかも小さいのが気になりましたが、なんと言っても狭い車室です。すぐに冷えます。真夏の体温並みの気温の日も快適でした。愛知の過酷な夏も快適に過ごすことができました。また、軽自動車より小さいサイズのため、狭くて運転しにくそうですが、大柄なイギリス人も運転します。確かに運転席はとても狭いですが、必要最小限のスペースは確保されています。運転しやすいとは言えませ んが、不便や不快感を感じることはありません。
「乗り心地が極端に悪いか」
乗り心地はあまりよくありません。他のミニが走っているのを見ても、ヒョコヒョコ走ってます。その代わり、最低地上高が低いため、スポーツカーを運転しているような感覚で、走りは楽しいです。僕のミニは、サスペンションが標準のラバーサスから今のクルマと同じコイルスプリングに替えてありました。車検証上も、懸架装置「改」登録となっています。標準のラバーサスの乗り心地を知りませんが、店の人の話では、標準よりはかなり乗り心地がよくなっているそうです。今のクルマと比べれば乗り心地は悪いですが、普段の足に使うには問題はありません。普通に乗っていられます。また、この足回りは、コーナーをアウト・イン・アウトでトレースすると実に気持ちよくコーナーを抜けられ、「快感!」と思えるほどです。
もうすぐ、寒い冬がやってきます。愛知は温暖な地域ですからそれほど過酷な冬ではありませんが、それでもたまに積雪もあります。ミニの暖房はよく効きます。今のところなんの問題もなく、普通に、そして窓を開けて外の空気に触れながら楽しく乗っています。メンテナンスさえきちんとやっていれば、普段の足にも、休日のドライブにも、楽しく長く乗っていられると 思います。もし、旧ミニに乗りたいけどイマイチ踏み出さないでいるのなら、しっかりした専門店で高年次車だったら「買い」の決断をしてもよいと僕は思います。本当にかわいいヤツです。
僕は、3000㎞ごとのオイル交換時に簡単な点検もしてもらっていますが、その時に一つずつちょっとしたドレスアップをしています。購入後3000㎞時には木目調カップホルダーをセ ンターコンソール風に取り付けました。10月の6000㎞でのドレスアップは、レギュレーター・ハンドル(手動式窓開閉のぐるぐる回すハンドル)をオースチン(初代ミニのブランド)のロゴの入ったウッドのものに交換しました。7000円ほどの買い物でしたが、なかなかいい雰囲気を醸し出しているように感じました。そうなると、ドアについているハンドル系をすべて木目のものにしたくなってきます。お小遣いの関係で一気に全部ということはできません。また、2か月か3か月後の点検の時にちょっとだけ手を加えようと思っています。今のところ、ボディ後部の両サイドのクーパーのデカール(貼り付けシールによるマーク)か、古い「クーパーS」のトランク部のエンブレムか、それともドア内側の開閉レバーをウッドのものに換えようか、そんなことを考え ています。それを考えるのもMINIの楽しみの一つになっています。