東京都世田谷区経堂=小田急線経堂駅より二階建ての大きい寺院の屋根が見える。常徳院の末寺で「経堂」の地名の由来となった曹洞宗寺院の古刹「経堂山福昌寺」である。創建年は寛永元年(1624)。本尊は釈迦如来。この一帯は江戸時代、「経堂在家村」と言い現在の経堂地区を指す。中国より帰化し江戸幕府の医師でかつてこの地の殆どを所有していた「松浦土佐守弥右衛門」が開基。漢方医で本を多くの蔵書があったことから「経堂」と呼んだ一説がある。経堂駅の賑いを呈する商店街の一角に鎮座している。「石柱門」入口そばに数体の石仏がならび、左に「観世音ホール」、中央に一際大きい二階建ての京風の建物「京堂」と呼ばれている「本堂」がある。本堂の竜の彫刻は見事で相当古いもののようだ。天水桶、庚申塔、朝鮮型の半鐘がある。かつて本堂の横には「閻魔堂」(宝暦5年=1755)があったようで4尺位の棟札が残されている。経堂を代表する寺院で参詣する人も多く、約400年の寺歴を有する古刹らしい雰囲気漂う寺域である。(2202)






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