渋谷区千駄ヶ谷に日蓮宗の寺院「法雲山仙寿院東漸寺」はある。旧本山は大野山本遠寺。通称「千駄ヶ谷法縁縁頭寺」。当院は徳川家康の側室「養珠院(お万の方)」ゆかりの寺であり、養珠院が赤坂の紀州徳川家屋敷内に建立の草庵が興りである。天保元年(1664)、養珠院の実子で紀州徳川家初代・徳川頼宣により現在地に移された。外苑西通り「千寿院交差点」そばに「山門」寺号標石が構えられ、石段を上った右手に「本堂」がある。本堂前の庭には現在も養珠院の石碑が建っている。江戸時代、この地は谷中の日暮里に風景が似ていることから「新日暮里(しんひぐらしのさと)」とも称され浮世絵や江戸名所図会にも描かれている。当院の前には今、建設中の「新国立競技場」の姿を間近に見ることができる。(1908)
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