「熊本城」は日本三名城の一つで別名「銀杏城」とも呼ばれ、名将加藤清正によって慶長6年(1601)から約7年の歳月をかけ築城。周囲5.3㎞、総面積98haに及ぶ広大な城郭には天守3、櫓49、櫓門18、城門29の構えを持ち、石垣や自然の地形を利用した独特の築城技術が生かされている。明治10年西南の役では50日余も籠城し、難攻不落の城として真価を発揮したが、開戦直前の火災で天守・本丸御殿一帯が焼失した。現在の天守閣は昭和35年に再建されたものであるが8年前の2016年に起きた熊本地震で天守閣、石垣は崩壊してしまった。地震から5年が経ち傷んだ熊本城の天守閣と長塀の復旧工事が完了、今ようやく復旧はおよそ2割ほどの進捗である。しかし計画の見直しでは当初20年掛るとされていた工期が15年延長となり2052年度まで延長された。これまで災害で熊本城ほど大きく被災した城はなく、傷ついた石垣の調査や復旧方法の検討、それに専門性が求められる石工などの技能者の育成には時間を要するとのこと。城内の至る所に植栽されている「ソメイヨシノ」、「肥後桜」、「山桜」の3種類約800本の桜が春に咲き誇る桜景色は国内でも最上位の名所である。今回の熊本の旅、そのお城の桜を見ることが一つの目的であったが3月の低気温、寒さに加え、冷たい雨続きで主役の開花が遅れその美しい桜景色を愛でることは叶わなかった。来年は是非とも夢をかなえたいものである。(2403)
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