港区赤坂九丁目、東京ミッドタウンの東に隣接する港区立公園「檜町公園」はある。かつて周りに檜の木が多いことから「檜屋敷」と異名をとった萩藩・毛利家の麻布下屋敷の広大な庭園は「清水亭」と呼ばれ、江戸の町並みを一望できる名園であった。明治時代に毛利家の屋敷一帯は国の管轄として第1師団歩兵第1連隊の駐屯地となった。第二次大戦後の一時期に米軍の接収を受け、その後敷地に防衛庁が置かれるが2000年に市谷に転出後、「東京ミッドタウン」が完成した。1963年に残りの部分が「檜町公園」となり1.4haの敷地の約半分を大きな池を囲む「回遊式庭園」となり、その他遊具のある芝生エリアがあり今は地域の人々の憩いの場となっている。檜町公園と東京ミッドタウン・ガーデンと調和のとれた都会的、開放的な造りによって相乗効果を生み出している。(1902)
座間相模が丘の住宅街を南北に貫く全長1.6kmの緑道「仲よし小道=さくら百華の道」がある。ここには200本近い桜の中に「河津桜」が5本ほどある。先月末各木には開花寸前の赤く膨らんだ蕾であった。比較的穏やかな今年の気温、20度近い日が数回あり河津桜には恵みの気温、今月7日に開花した。二週間後の今日訪れるとすでに可愛らしい濃いピンクの花びらをすべて広げ満開近くにまで達していた。いよいよ「桜シーズンの到来!」。河津桜は「オオシマザクラ」と「カンヒザクラ」の自然交雑種によって生まれた桜の一種である。桜は「国花」に相応しい美しい花姿でありそして華やかである。ここ「さくら百華の道」は名の通り次から次に違った種類の桜を楽しめる座間の代表的な桜スポットである。河津桜はやはり桜は春を感じさせ、心躍らせる花の一つである。(1902)
東京都渋谷区代々木神園町・神南二丁目、明治神宮の隣に23区内の都市公園の中で4番目の広さと大きさを誇る「代々木公園」はある。かつては陸軍代々木練兵場、戦後はアメリカ軍の宿舎、東京オリンピックの時の選手村となったところ。開園は昭和42年(1967年)。面積は540,529m2(東京ドーム11個分)。園内には1万本の樹木が植えられ噴水がある北側のA地区と、スポーツ施設やイベントホールがある南側のB地区に分かれる。冬から春は梅、河津桜、ソメイヨシノ、バラ、秋の紅葉で彩られる。現在「桜の園」一角が既に見ごろ近くとなった「河津桜」ピンク色で染まっている。都内で河津桜を見ることができるのはここ代々木公園だけかもしれない。可愛らしく美しい薄いピンク色の花びら、濃い桃色の蕾、その濃淡でグラデーション美も見どころとなっている。来月はいよいよ桜の女王「ソメイヨシノ」が登場するまで当園の河津桜を堪能したい。(1902)
東京都文京区湯島に古来より江戸・東京における代表的な天満宮で学問の神様「菅原道真公」を祀る「湯島天神」(湯島天満宮)はある。創建(伝)は雄略天皇2年(西暦457)、1500年超えの社歴。主祭神は天之手力雄命、菅原道真公である。鳥居を抜けると参道には露店が並びその正面に権現造りの豪華な「本殿」、左に社務所、参集殿がある。受験シーズンとなると多くの受験生が合格祈願に訪れ境内には溢れんばかりの絵馬が下げられている。湯島天神は江戸時代より「梅の名所」として昭和33年より続くお祭り今年も2/8~3/8までの一ヶ月間、文京花の五大まつりの一つ「第62回 梅まつり」が開催されている。祭り期間中は40万人を超え、今日は平日ながら参拝者、鑑賞者、撮影者で境内は溢れ大賑わいである。梅園には樹齢が約70年~80年の古木が中心で約300本(8割が白梅)植栽されており現在は3~4分咲きであるが、梅園南側の庭園、中央の枝垂れは見頃となっている。来週がクライマックスであり、祭り期間中は神輿渡御、野点、カラオケコンクール、奉納演芸、湯島天神白梅太鼓、おはやし、日本舞踊、かっぽれ、三味線、講談、落語、猿回し、ダンス等がプログラムされている。当宮は戦中時のこの地の梅を歌った歌や、テレビ中継、映画ドラマの撮影の舞台となっている。(1902)
町田市本町田に広大な寺域を有する日蓮宗の古刹「久住山宏善寺」はある。創建(伝)は文永8年(1271)。750年に達する寺歴を誇り真言宗の小庵を改宗した経緯を持つ。本尊は三寶祖師。慶安2年(1649)には幕府より寺領7石の御朱印状を拝領、町田市内では小山田大泉寺、三輪妙福寺と併称される大寺院である。鎌倉時代の戦乱で堂宇を焼失するも暦応元年(1338年)に再建。「山門」を抜けると山門と「仁王門」の間の小高い丘に「日蓮上人像」が建てられ、周りには「紅・白梅」が美しく咲いている。参道中央に入母屋木造瓦葺の「仁王門」が構えられており金剛力士像が安置されている。その正面に室町時代様式を模した入り母屋造りの朱色の「本堂」、その横に木造入母屋「日朝堂」、「鐘楼」、仁王門の右手に小像の番神三十軀を安置する「番神堂」等の堂宇が整然と建ち並んでいる。本堂前には「しだれ紅梅」が満開となって寺域を華やかに彩っている。(1802)