伊東良徳の超乱読読書日記

雑食・雑読宣言:専門書からHな小説まで、手当たり次第。目標は年間300冊。2022年から3年連続目標達成!

ニュートン別冊 イオンと元素

2008-01-15 07:08:59 | 自然科学・工学系
 科学雑誌Newtonの別冊ムックサイエンステキストシリーズの化学シリーズ第2弾だそうです。イオンと元素:原子の構造とか周期表、イオンの仕組み、電池、生体でのイオンの役割(神経での信号伝達とか消化)、炎色反応やイオン交換樹脂の利用、元素の誕生などを説明しています。
 前半のイオン関係はおおかた中学・高校前半くらいの内容ですが、グラフィックが充実していてわかりやすくできています。
 アルカリ性食品が体によいというのはやはり科学的根拠はなかったんですね(69頁)。
 水に何かを溶かすと凝固点が下がる凝固点降下の仕組みはまだ完全に説明できない(26頁)とか鉄より重い元素の合成については現在のところはっきりとはわかっていない(116頁)とか、こんなことがまだわかっていないということが新鮮に思えました。
 後半の元素の誕生のビッグバン宇宙論の話は何度聞いてもピンと来ないのですが、中性子と陽子の核力がもう10%ほど弱かったら今の宇宙はなかった(118頁)とか、陽子と中性子の重さが(現実には陽子が中性子よりも0.14%軽い)同じだったり中性子の方が軽かったら今の宇宙はなかった(128~131頁)とかいう話を読むと、なんとなく宇宙の神秘にありがたみを感じます。


岩澤康裕、桜井弘監修 ニュートンプレス 2007年12月10日発行
コメント
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