伊東良徳の超乱読読書日記

雑食・雑読宣言:専門書からHな小説まで、手当たり次第。目標は年間300冊。2022年から3年連続目標達成!

自治体職員のための政策法務入門2 市民課の巻

2009-01-19 23:47:07 | 実用書・ビジネス書
 地方自治体の市民課の職員が業務上直面しそうなことがらについて、法律上の扱いと昨今の情勢から今後の展開について考えた方がよさそうなことを、エピソード形式でまとめた解説書。
 役所のマニュアル本という感じなので前例踏襲かと思いましたが、意外に今後の変化への含みと前向きな検討を促す部分があります。シリーズタイトルで「政策法務」と打っているところからも、「法律で決まっているから」だけで対応するなという方向性が感じられます。サブタイトルの「夫婦別姓の婚姻届が出されたら」も最後の方にエピソード形式で出てきますが、現行法上受け付けることはできないが、不受理とされた者の家庭裁判所への不服申立で裁判所が今後は別の判断をする可能性もあるとまで踏み込んでいます(218頁)。
 印鑑登録事務には法令上の根拠がなく条例でやっている(10~11頁)というのも知りませんでした。
 そう難しいことは書いていませんが、日頃気がつかないことがいろいろあり、勉強になりました。


松村享 監修出石稔 第一法規 2008年10月10日発行
コメント
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