医療の値段を入口に医療をめぐる統計などから現在の医療について報じた読売新聞の連載記事をまとめたもの。
個室でもないのに要求される多額の差額ベッド代や月何万円ものおむつ代(51頁)などの保険外費用の話には、まだこんなことやってるのかと驚きます。
これまでは発見できなかった悪性でないガンが検査で大量に発見できるようになったことや連絡不能者(本当は死んでいる可能性が高い)が外されることでガンの5年生存率が高く計算されている(84~86頁)などの数字のマジックも、なるほどと思いました。
さらに、診療指針を作成した医師の大部分に製薬会社から多額の寄付が行われているという話(150~152頁)と日本の診療基準は健康人や現実には長生きする人々まで要治療扱いするという話(161~166頁)もあきれます。
タミフルは全世界の7割を日本で使っている(174頁)とか日本は世界屈指の抗生物質使用国で、抗生物質の効かない耐性菌の割合も高くなっている(180~182頁)とかも改めて数字にされると驚きます。
医療の側の問題だけでなく、人口当たりの自殺率が西側先進国で一番高い(110頁)、精神科のベッド数が世界一多い(113頁)なども考えさせられます。
新聞の連載で1つ1つの話題が短いため掘り下げられませんが、テーマそのものはいろいろ考えさせられるところの多い本だと思います。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/kaeru_ang2.gif)
読売新聞医療情報部 講談社現代新書 2008年11月20日発行
個室でもないのに要求される多額の差額ベッド代や月何万円ものおむつ代(51頁)などの保険外費用の話には、まだこんなことやってるのかと驚きます。
これまでは発見できなかった悪性でないガンが検査で大量に発見できるようになったことや連絡不能者(本当は死んでいる可能性が高い)が外されることでガンの5年生存率が高く計算されている(84~86頁)などの数字のマジックも、なるほどと思いました。
さらに、診療指針を作成した医師の大部分に製薬会社から多額の寄付が行われているという話(150~152頁)と日本の診療基準は健康人や現実には長生きする人々まで要治療扱いするという話(161~166頁)もあきれます。
タミフルは全世界の7割を日本で使っている(174頁)とか日本は世界屈指の抗生物質使用国で、抗生物質の効かない耐性菌の割合も高くなっている(180~182頁)とかも改めて数字にされると驚きます。
医療の側の問題だけでなく、人口当たりの自殺率が西側先進国で一番高い(110頁)、精神科のベッド数が世界一多い(113頁)なども考えさせられます。
新聞の連載で1つ1つの話題が短いため掘り下げられませんが、テーマそのものはいろいろ考えさせられるところの多い本だと思います。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/kaeru_ang2.gif)
読売新聞医療情報部 講談社現代新書 2008年11月20日発行