1970年代後半から80年代初頭、私の学生時代の少女漫画雑誌「りぼん」で、田渕由美子、太刀掛秀子とともにおとめチック漫画を先導した陸奥A子の漫画や「りぼん」の付録の写真と、作品や当時の事情の解説、編集者等の関係者や陸奥A子ファンたちの回想と、本人インタビューで構成したムック本。
当時、私は、竹宮惠子とか、山岸凉子とか、恋愛ものでも私が恋愛根性ものと呼んでいた里中満智子とか、より少女漫画らしい精神的な深みを追求するシリアスでストーリー性のあるものを好んでいましたが、今読み返してみると、陸奥A子の作品は容姿端麗でもセクシーでもない(身体はほとんど棒状)「等身大」の若い女性が、はにかみパニクりながらも思うことをしれっと言っている、力を抜きながらも「待ち」でもないスタイルが女性読者の共感を得たのだなぁと思います。
少女漫画を卒業してからの絵は今回初めて見ましたが、いろいろ彷徨ったようで、画風を確立するに至る苦しみ・悩みが忍ばれます。
外舘惠子 河出書房新社 2015年9月30日発行
当時、私は、竹宮惠子とか、山岸凉子とか、恋愛ものでも私が恋愛根性ものと呼んでいた里中満智子とか、より少女漫画らしい精神的な深みを追求するシリアスでストーリー性のあるものを好んでいましたが、今読み返してみると、陸奥A子の作品は容姿端麗でもセクシーでもない(身体はほとんど棒状)「等身大」の若い女性が、はにかみパニクりながらも思うことをしれっと言っている、力を抜きながらも「待ち」でもないスタイルが女性読者の共感を得たのだなぁと思います。
少女漫画を卒業してからの絵は今回初めて見ましたが、いろいろ彷徨ったようで、画風を確立するに至る苦しみ・悩みが忍ばれます。
外舘惠子 河出書房新社 2015年9月30日発行