食物の消化・栄養の吸収だけでなく免疫の中心を担いセロトニンの分泌も司る腸の役割の大切さを説き、健康を保つためには、体内時計に従い規則正しい生活(食生活)を送ることが必要だと論じる本。
この本のポイントは、腸の役割の重要性と、体内時計に従うことの重要性なのですが、この2つのテーマの結びつきは、「体内時計が乱れると腸に穴があく」という項目(49~51ページ)に、「体内時計を無視した生活を送っていると、腸にも困ったことが起こります。腸に、細かな穴があいてしまうことがわかってきたのです。」(49ページ)とあるくらい。どういうメカニズムでそうなるのかの説明もなく、本当に体内時計の乱れが原因かの踏み込んだ検討もありません。ちょっと狐につままれたよう。そこはすっ飛ばして、腸に穴があいてしまうことを「リーキーガット(腸管壁浸潤)症候群」といいます(49ページ)、腸に穴があくことの最大の危険事項は、食物アレルギーを発症しやすくなることです(50ページ)、食物アレルギーは悪化すれば、突然死を起こしかねない病気です(51ページ)と続け、絶食やプチ断食を戒めて「腸管の状態が悪くなれば、免疫機構や、腸に集まる免疫細胞の活動も停滞します。腸に棲む腸内細菌たちのバランスも乱れ、悪玉菌優勢の腸ができあがります。悪玉菌が異常発生すれば腐敗物質を産出します。これが体内に回ると、がんをはじめとする多くの病気のリスクを高めることになります」「腸粘膜が萎縮すれば、腸のバリア機能が低下します。こうなると腸内で繁殖した病原菌が腸管の毛細血管に侵入しやすくなります」「全身の感染症を招きかねない危険な状態です」(68ページ)とまで言っています。寄生虫博士、いつの間にこんな恫喝を繰り返す人になっちゃったんだろう。
「昼に食べたものが体を丈夫に築く礎になります。毎日どんなランチをしているかで、10年後の体の状態は違ってきます。昼食をおろそかにしてはいけません」(113ページ)、「21時以降の食事は体を壊す“毒”ともなってしまうのです」(136ページ)…そう言われてもねぇ

藤田紘一郎 SB新書 2015年4月25日発行
この本のポイントは、腸の役割の重要性と、体内時計に従うことの重要性なのですが、この2つのテーマの結びつきは、「体内時計が乱れると腸に穴があく」という項目(49~51ページ)に、「体内時計を無視した生活を送っていると、腸にも困ったことが起こります。腸に、細かな穴があいてしまうことがわかってきたのです。」(49ページ)とあるくらい。どういうメカニズムでそうなるのかの説明もなく、本当に体内時計の乱れが原因かの踏み込んだ検討もありません。ちょっと狐につままれたよう。そこはすっ飛ばして、腸に穴があいてしまうことを「リーキーガット(腸管壁浸潤)症候群」といいます(49ページ)、腸に穴があくことの最大の危険事項は、食物アレルギーを発症しやすくなることです(50ページ)、食物アレルギーは悪化すれば、突然死を起こしかねない病気です(51ページ)と続け、絶食やプチ断食を戒めて「腸管の状態が悪くなれば、免疫機構や、腸に集まる免疫細胞の活動も停滞します。腸に棲む腸内細菌たちのバランスも乱れ、悪玉菌優勢の腸ができあがります。悪玉菌が異常発生すれば腐敗物質を産出します。これが体内に回ると、がんをはじめとする多くの病気のリスクを高めることになります」「腸粘膜が萎縮すれば、腸のバリア機能が低下します。こうなると腸内で繁殖した病原菌が腸管の毛細血管に侵入しやすくなります」「全身の感染症を招きかねない危険な状態です」(68ページ)とまで言っています。寄生虫博士、いつの間にこんな恫喝を繰り返す人になっちゃったんだろう。
「昼に食べたものが体を丈夫に築く礎になります。毎日どんなランチをしているかで、10年後の体の状態は違ってきます。昼食をおろそかにしてはいけません」(113ページ)、「21時以降の食事は体を壊す“毒”ともなってしまうのです」(136ページ)…そう言われてもねぇ

藤田紘一郎 SB新書 2015年4月25日発行