浮世絵について、画題やテクニック、絵師の人柄や正体、当時の世相や浮世絵の用途などに関して50のテーマに分けて解説した本。
絵師が絵の中のこまごまとした部分でさまざまな自己主張をしたり、幕府の規制を逃れるためにさまざまな工夫をして、判じ物のような形で風刺をしたりする様子が興味深く読めました。幕府が遊女以外の女性の名前を入れることを禁止すると名前が入っていた絵をそのままに名前を削って「三美人」として売り出したり、美人大首絵の自粛が指令されると美人の山姥の絵を描いて売り出しと、歌麿が抵抗した様子、しかし1804年には太閤秀吉に関する浮世絵を描いたために捕縛されて手鎖50日の刑に服しその2年後に死亡したなどのエピソード(44~47ページ、164~167ページ)には共感します。歌麿って、「うたまる」と読むのだそうですね(162ページ)。
福田智弘 実業之日本社じっぴコンパクト新書 2016年3月7日発行
絵師が絵の中のこまごまとした部分でさまざまな自己主張をしたり、幕府の規制を逃れるためにさまざまな工夫をして、判じ物のような形で風刺をしたりする様子が興味深く読めました。幕府が遊女以外の女性の名前を入れることを禁止すると名前が入っていた絵をそのままに名前を削って「三美人」として売り出したり、美人大首絵の自粛が指令されると美人の山姥の絵を描いて売り出しと、歌麿が抵抗した様子、しかし1804年には太閤秀吉に関する浮世絵を描いたために捕縛されて手鎖50日の刑に服しその2年後に死亡したなどのエピソード(44~47ページ、164~167ページ)には共感します。歌麿って、「うたまる」と読むのだそうですね(162ページ)。
福田智弘 実業之日本社じっぴコンパクト新書 2016年3月7日発行