中学3年生の駅伝大会で惜しくも全国大会出場を逃し、その悔しさをバネにスポーツ強豪校に入学した町田圭祐が交通事故に遭って走れなくなり、周囲から腫れ物に触るようにされていたところ、数少ない同じ中学出身の放送作家志望の宮本正也から、声がいいと言われ、放送部に入部することになって、ラジオドラマ制作で全国大会を目指すという展開の青春小説。
高飛車で自己チュウの先輩たち、いじめを受けている同級生と性格の悪い同級生などに囲まれて、引っ込み思案だった主人公が積極的に自己主張していくというあたりが読みどころで、読み味スッキリの作品です。
なんだ、いやミス以外も書けるんじゃないと、言わせたくて書いたのかも知れませんし、そういう先入観が裏切られる快感が、売りかなという気がします。作者名を気にせずに読んでも、悪くないできだと、思いますけど。

湊かなえ 角川書店 2018年8月23日発行(初出は新聞連載)
高飛車で自己チュウの先輩たち、いじめを受けている同級生と性格の悪い同級生などに囲まれて、引っ込み思案だった主人公が積極的に自己主張していくというあたりが読みどころで、読み味スッキリの作品です。
なんだ、いやミス以外も書けるんじゃないと、言わせたくて書いたのかも知れませんし、そういう先入観が裏切られる快感が、売りかなという気がします。作者名を気にせずに読んでも、悪くないできだと、思いますけど。

湊かなえ 角川書店 2018年8月23日発行(初出は新聞連載)