動物の擬態と托卵などについて紹介した本。
実際には毒がなく食べてまずいわけでもない種が毒があったり食べるとまずい種の警告色・模様と類似した外形を持っている「ベイツ型擬態」で、種の一部だけが擬態となっているケースについて、この場合捕食されずに生き残るのは捕食者が毒のある個体や食べてまずい個体を捕食して酷い目に遭ったという経験(学習)に依存(起因)するので、実は毒がなく食べてもまずくない擬態個体が増えると捕食者への警告が効果的になされず、擬態個体が生き残れないことになり、擬態個体の生存率と非擬態個体の生存率がバランスするという議論(59~67ページ)は、そうだろうなと思うとともに、それもまた1つの仮説であり、ちょっと知的好奇心を刺激されました。
蝶のまだら模様の警告パターンについて、北アメリカ大陸東部に広く分布し捕食されると接着剤のような分泌物を出すヌメサンショウウオを捕食者の鳥や哺乳類が嫌い派手なまだらパターンが生存に有利なためではないかという学説もある(53~55ページ)というのも、学者というのはいろいろなことを考えるのだなと感心しました。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/kaeru_en4.gif)
森由民著、村田浩一監修 緑書房 2022年5月20日発行
実際には毒がなく食べてまずいわけでもない種が毒があったり食べるとまずい種の警告色・模様と類似した外形を持っている「ベイツ型擬態」で、種の一部だけが擬態となっているケースについて、この場合捕食されずに生き残るのは捕食者が毒のある個体や食べてまずい個体を捕食して酷い目に遭ったという経験(学習)に依存(起因)するので、実は毒がなく食べてもまずくない擬態個体が増えると捕食者への警告が効果的になされず、擬態個体が生き残れないことになり、擬態個体の生存率と非擬態個体の生存率がバランスするという議論(59~67ページ)は、そうだろうなと思うとともに、それもまた1つの仮説であり、ちょっと知的好奇心を刺激されました。
蝶のまだら模様の警告パターンについて、北アメリカ大陸東部に広く分布し捕食されると接着剤のような分泌物を出すヌメサンショウウオを捕食者の鳥や哺乳類が嫌い派手なまだらパターンが生存に有利なためではないかという学説もある(53~55ページ)というのも、学者というのはいろいろなことを考えるのだなと感心しました。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/kaeru_en4.gif)
森由民著、村田浩一監修 緑書房 2022年5月20日発行