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伊東良徳の超乱読読書日記

雑食・雑読宣言:専門書からHな小説まで、手当たり次第。目標は年間300冊。2022年から3年連続目標達成!

スペースキーで見た目を整えるのはやめなさい 8割の社会人が見落とす資料作成のキホン

2023-03-22 22:06:32 | 実用書・ビジネス書
 ビジネス文書のうち、基本的には1枚紙で見せる資料とデータ集計作業に際してのワード、エクセルの使い方を解説した本。
 作成者が使う者の使いやすさを考えずに作った書式が配布され、その都度驚き呻吟する話は、「おわりに」でコロナ関係の助成金の申請書について著者が指摘しています(211~212ページ)が、私も、法テラスの申込書・報告書や裁判所が配布している(例えば破産申立て関係などの)エクセルの書式で、日常的に経験しているところです。
 そういう点で、著者の指摘は共感するところではありますが、では著者の推奨する方法でやってもらったらいいかは、また悩ましいところです。タイトルにある横方向のレイアウトについては、インデント(右側も含め)とタブと均等割付を駆使するよう指示がなされています(タブマークをドラッグで引っ張るな、数字で入れろということも強調されています)が、これはこれで慣れないとやりにくかったり、他人が設定したものをいじるのは面倒そうです。また著者は文字や行のはみ出しをその行のフォントを小さくしたりそのページの行数を変えて1枚に(そのページ内に)収めろというのですが、続きの文書で途中から文字サイズが変わったりページによって行数が違うことに違和感を感じない人はそれでいいのでしょうけれど、ちょっと美意識の違いを感じてしまいます(準備書面の書式は裁判所から12ポイント37字26行と指定されている関係で、実際にはそこまでうるさく言わないだろうとは思うものの、そういう対応はできないし、と思います)。
 エクセルの印刷でよく悩む、印刷切れ、とりわけプレビューできちんと表示されているにもかかわらず印刷したら切れているという事態については、期待したんですが対処方法は何も書かれていませんでした。まぁ、本来表「計算」ソフトのエクセルに単に表の形を作りやすいからと膨大な文字数の入力をして「争点表」とか「時系列表」等を作る/作らせられる私たちの業界の使用方法が間違っていると思うのですが。


四禮靜子 技術評論社 2020年6月19日発行
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