新聞社に勤め現在は系列の科学雑誌の編集者をしている小田切秀樹が、大学時代に「昔ものがたり探求会」という名称の考古学サークルの仲間だった夏原圭介がナザレの教会地下の洞窟で発掘した乳歯がイエスが生きた時代前後のものと同定された上現生人類とは微妙に異なるDNAを持つことが確認されてイエスが実在しかつ神であることが実証されたとして大騒ぎになったことに疑念を持ち、他方で同じくサークルの仲間だった沼修司が青ヶ島で遺体で見つかった事件の謎を追ううちに…というミステリー小説。
人類史のロマンのような楽しみがあり、意外な結末ではありますが、現生人類と違う人類のDNAが確認されたということが「神」だという評価になるのかというところで前提・展開に疑問を持ってしまうと話に乗って行きにくいのが難点かと思います。
本岡類 文春文庫 2023年11月10日発行
人類史のロマンのような楽しみがあり、意外な結末ではありますが、現生人類と違う人類のDNAが確認されたということが「神」だという評価になるのかというところで前提・展開に疑問を持ってしまうと話に乗って行きにくいのが難点かと思います。
本岡類 文春文庫 2023年11月10日発行