小さな編集プロダクションの事務職員の中年女性水無月が、うまく別れ損ねた女から執念深く追われている新人編集者に、問わず語りに過去の話をするという体で、有名作家の愛人として過ごしつつ離婚した夫への執着を断ち切れない日々を語る小説。
裏表紙の紹介で「恋愛小説の最高傑作」と書かれているのですが、恋愛小説というイメージよりも嫉妬、執着心を描く、ノワールというのかほの暗い心情に満ちた作品で、最初は「恋愛中毒」というタイトルに馴染めなかったのが終盤でそこはあぁなるほどと思います。
初めての男として見離せない(284ページ)という荻原の付き合いのよさというか、義理堅さ、責任感に淡い感動を覚えました。
山本文緒 角川文庫 2002年6月25日発行(単行本は1998年11月)
吉川英治文学新人賞受賞作
裏表紙の紹介で「恋愛小説の最高傑作」と書かれているのですが、恋愛小説というイメージよりも嫉妬、執着心を描く、ノワールというのかほの暗い心情に満ちた作品で、最初は「恋愛中毒」というタイトルに馴染めなかったのが終盤でそこはあぁなるほどと思います。
初めての男として見離せない(284ページ)という荻原の付き合いのよさというか、義理堅さ、責任感に淡い感動を覚えました。
山本文緒 角川文庫 2002年6月25日発行(単行本は1998年11月)
吉川英治文学新人賞受賞作
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