1993年にクリントン大統領に女性として史上2人目のアメリカ合衆国連邦最高裁判事に任命され2020年に病死するまでその職にあり、弁護士時代から性差別撤廃のために闘い続けたルース・ベイダー・ギンズバーグ(RBG)の2015年までの半生を紹介した本。
2010年代前半、保守派が多数を占めた最高裁でリベラル派の最古参となって反対意見を書かざるを得なくなったギンズバーグがフェミニストや若者のアイコンとして人気を博していったことを背景に書かれた本なので、RBGのさまざまな面を読みやすく紹介することに力点が置かれています。
弁護士の目からは、最高裁でのRBGの活動などは、「RBGの反対意見まとめ」(226~232ページ)みたいなキャッチコピーやワンフレーズ斬りではなく、より事案・背景とRBGの意見の狙いや工夫もちゃんと紹介して欲しかったなと思います。この本が繰り返し、RBGが冷静に実務的に緻密に論を重ねていったこと、少しずつの着実な勝利を目指していたことを述べていることからしても、その着実さ緻密さがより読み込み実感できる方が説得力があったと思います。まぁ、そうすると業界外の人に読みにくくなるのでしょうけど。
原題:NOTORIOUS RBG : The Life and Times of Ruth Bader Ginsburg
イリーン・カーモン、シャナ・クニズニク 訳:柴田さとみ
光文社 2024年9月30日発行(原書は2015年)
2010年代前半、保守派が多数を占めた最高裁でリベラル派の最古参となって反対意見を書かざるを得なくなったギンズバーグがフェミニストや若者のアイコンとして人気を博していったことを背景に書かれた本なので、RBGのさまざまな面を読みやすく紹介することに力点が置かれています。
弁護士の目からは、最高裁でのRBGの活動などは、「RBGの反対意見まとめ」(226~232ページ)みたいなキャッチコピーやワンフレーズ斬りではなく、より事案・背景とRBGの意見の狙いや工夫もちゃんと紹介して欲しかったなと思います。この本が繰り返し、RBGが冷静に実務的に緻密に論を重ねていったこと、少しずつの着実な勝利を目指していたことを述べていることからしても、その着実さ緻密さがより読み込み実感できる方が説得力があったと思います。まぁ、そうすると業界外の人に読みにくくなるのでしょうけど。
原題:NOTORIOUS RBG : The Life and Times of Ruth Bader Ginsburg
イリーン・カーモン、シャナ・クニズニク 訳:柴田さとみ
光文社 2024年9月30日発行(原書は2015年)
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