伊東良徳の超乱読読書日記

雑食・雑読宣言:専門書からHな小説まで、手当たり次第。目標は年間300冊。2022年に続き2023年も目標達成!

動物がくれる力 教育、福祉、そして人生

2023-08-17 22:42:26 | ノンフィクション
 不登校児童、虐待を受けた子どもたち、受刑者、障害者、重症患者らが犬、猫等とのふれあいを通じて癒やされ人生に前向きになれる様子とそのような場を設けている施設、活動についてレポートした本。
 放置すれば殺処分が待つ保護動物と虐待を受けた子どもや受刑者などをマッチングすることで、自らと似た境遇にあった動物が無条件に愛情を見せ傍に寄り添ってくれてその動物を世話し交流できる環境をつくり、人とはうまくコミュニケーションできなかった者が積極的になっていくというWin-Winの活動が多く紹介され、なるほどなぁと思います。
 虐待を受けた子どもがリラックスして証言できるように付き添うという付添犬の活動・活用が紹介されています(93~102ページ)。リラックスできること自体はいいのだろうと思うのですが、その付添犬の持ち主やその過程で関与する人から子どもが何らかの影響を受けないか、それに気を使って証言が歪まないか、私にはわかりませんが、仕事柄気になってしまいます。


大塚敦子 岩波新書 2023年4月20日発行

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