はっきり言って、ヒマです。
家内と母親が観音巡礼に出かけたので、留守番状態です。
何も用事がないときは、何をしたらいいか分かりません。
パソコンに向かって、ネット麻雀をしたり、facebookをのぞいたり、こんなことをしたり、天気が悪いので雪の片付けもできません。
午前中に1件檀務があったきり、ヒマです。
ヒマつぶし。
夜中に電話がきます。
「お坊さんですよね」
「はい、そうです」
そうです、お坊さんには勤務時間外がありません。
お坊さんにお坊さんではない時間はないのです。
いっぺん言ってみたい。
「今はもう営業時間終わったんです」
「今日は定休日で」
だいたいにして、お坊さんは「職業」ではありません。
それは神父さん、牧師さん、神主さんも同じでしょう。
天皇陛下も。
お坊さんになった以上、死ぬか還俗するまで、そう(僧)でしょうね。
お坊さんらしくない振る舞いも、お坊さんとして責任を持たなくてはならないのですね。
「お坊さんも人間だ」などというのは、「お坊さんらしくない行動も人間だから許される」という苦しい言い訳でしかありません。
お坊さんらしからぬ行動をしてしまう自分を、お坊さんとして反省するからこそお坊さんなのであって、「人間だ」などと開き直ってはいけません。
「仏」という字は元は「佛」と書きましたが、「弗」という字は「不」と同じ否定の意味ですので、「人に似て人に非ず」ということを表した文字です。
僧も「佛」になろうとするわけですから、人間ではありながら人間ではない生き方をする人のことだということでしょう。
窮屈そうに感じるかもしれませんが、「その世界に入ってしまったのだ」と覚悟さえ決めればそれほどでもありません。
したいことをする、言いたいことを言う、自由さはたくさんあります。
人間から離れた自由さを手にする、とでも言っておきましょうか。
そんなこと言いながら、実は全くの俗人なのです。
ヒマだから余計なことを書いてしまう。