昨日はもう一つ、会合がありました。
最上町の「NPO法人やまなみ」が企画しているこの夏の福島支援プログラム「福島っ子キャンプイン最上」の実行委員会です。
何度かの企画会議を経て、最終的な実行委員会には、福島側の共催「NPOりょうぜん里山学校」の代表、関久雄さんも同席されました。
お互いのアイディアとノウハウを出し合って具体的な詰めの打ち合わせでした。
プログラムは、8月1~6日の5泊6日、福島から35名の子どもたちを招いて青空と緑の高原で思いっきり空気を吸い思いっきり遊んでもらおうという企画です。
その延長線上には、放射能疎開の構想もあります。1年ないしはそれ以上、学童を最上町で山村留学のように受け入れようという考えです。
これが、福島の人々の切実な願いであるということも、関さんの話を聞いて分かりました。
さて、この企画の発端となったのは、関久雄さんの書かれた一遍の詩でした。
それはこんな詩です。
「うらやましい」
私はみなさんがうらやましいです。
マスクをつけずに空気を吸えることが。
私はうらやましいです。
家族や友人や地域の人と別れずに暮らせることが。
私はうらやましいです。
普通に野菜や魚、お米が食べられ、水が蛇口から飲めることが。
山や川で遊び、グラウンドをかけ回り、虫や犬や草や木にふれることができる。春は山菜をいただき冬には薪(まき)で暖をとる。落ち葉やわらでたい肥をつくり自然と共に暮らしていける「当たり前の暮らし」がうらやましい。
私はみなさんがうらやましいです。
子どもをたった一人で見知らぬ土地に送り出さなくてもいいことが。
避難をめぐって、「そんなこど、やっこどねえ!」と言い争い、家族がバラバラになることがないこと、家族、友だち、ふるさとを捨てなくてもいい暮らしのあることが。
でも、うらやましがっていても詮(せん)ないことです。
私と私の家族はそんな道を進んでいくしかありません。
どうか、できるところでかまいません。福島を助けてください。
そして、原発を止める動きに立ち上がってください。なぜなら、この日本列島に暮らす限り震災は免れません。
そして原発事故に備えてください。
家具は倒れないように。ガソリンや水、食料、合羽を用意してください。どこに逃げたらいいかを考え、線量計を用意してください。
必ず地震は起きます。10年後かもしれないし明日かもしれません。誰の上にも放射能は降ってきます。だから支え合う仲間とつながってください。
あなたとあなたにつながるすべての人を守るために、福島の教訓を生かしてください。
(2012年1月20日記す)