なあむ

やどかり和尚の考えたこと

サンサンラジオ391 生きながら死んでいる

2022年11月13日 05時00分00秒 | サンサンラジオ
三ちゃんのサンデーサンサンラジオ。第391回。11月13日、日曜日。

昨日は花の鶴楯を創る会の秋の作業でした。
春に植えた桜の苗木の雪囲いと、来春桜の植樹をする場所の選定と整備です。
地元の宝を後世に伝えていくための作業です。
少しずつしか進みませんが、継続して行えば必ず思い通りの宝の山になると信じています。

地酒「山と水と、」の今年度分先行予約販売を、11月1日に開始しました。
それを待っていたとばかりに、当日の0時1分に第1号の申し込みがメールで入りました。
その後も申し込みは続いています。店舗での受付も順調に進んでいるようです。
昨年売り切れて手に入らなかった方、昨年飲んで美味しかったので今年も是非という方々が多くいらっしゃいます。
申し込みはメール(shorin@cup.ocn.ne.jp)でも受け付けています。
内容は、720mlの生原酒と生酒の2本セット。料金は4,000円。
宅配の場合は、着払い送料と代引きにてお受け取りいただきます。
完成は1月中旬の見込みなので、お手元に届くのはそれ以降になります。
生原酒は、今回試しに出してみるのですが、先行予約限定での販売です。
もちろん、一般販売では生酒と火入れ酒も販売します。
昨年充分行き渡らなかった町内の飲食店、温泉旅館に置いてもらう計画です。
今年も今から完成が楽しみです。

突然ですが、医師から余命宣告されたより少しでも長く生きたい方、どんな病気であろうと、寿命を2年延ばしてさしあげます。ただし、一人御堂に籠って祈祷を続けなければなりません。その間は生き続けることができます。
と、言われたとしたらあなたはどうしますか。
たった一人になったとしても命を長らえることを望みますか。
それとも、たった一人生きることに意味はないと思われますか。
命の使い方という命題と通底した問いです。
ある資産家が余命宣告を受けて、「お金はいくらかかってもいい、何とか生きさせてくれ」と医師にすがりついたそうです。
医師は、「いくらお金を積まれてもこればかりは何ともなりません」と答えると、「それじゃあ、こいつの命と引き換えに何とかならないか」と側に立っていた妻を指さしたとのこと。
突然自分の命の終わりを突き付けられた時、人は、何とか助かりたいと思い利己的になることはあり得るでしょう。
しかし、冷静になって考えれば、できることとできないことの区別はつくはずです。
冷静になる前に弱みにつけ込んで金をむしり取ろうという輩もいると思われるので気をつけなければなりません。
本人にとっては藁をもつかむ心境で、ネットの情報などにすがって、まさに命がけで一つの治療法にかける場合もあります。
それはある意味宗教に似ています。
一つの治療法、あるいは特定の人を信じるあまり、周りが見えなくなって、誰の意見も聞かず、お金も時間も全て投げ出してしまう。
信ずる者は救われる、かもしれません。ただ、そのために家族が苦労することもあるでしょう。
もちろん、大切な家族のために何かを犠牲にすることがあっても不思議ではありません。
しかし、問いたいのは、たとえ1年2年寿命が延びたとして、永遠に生きるわけではありません。
それよりも、大切にすべき時間の使い方は別のところにあるのではないかということです。
長さよりも大切な命の使い方、それは何でしょうか。
余命宣告などされなくとも、命の終わりは着実に近づいています。
生きるということは死に向かっていること、もっと言えば、生きながら少しずつ死んでいると言ってもいいかもしれません。
命は、生まれたと同時に死に始めるのです。
死は恐れるものではありません。死んだかどうかは自分では分からないのですから。
死ぬだろうというプロセスに怯えているだけです。
恐れるべきは死ではなく、生きている間になすべきことをなそうとしない怠惰な心です。
必要なのは、冷静に今を見つめる時間です。
今日も一日寿命を縮めてしまいました。
今日なすべきことをなしたのだろうか。
生きていることを喜び合える誰かがいなければ、喜びはありえるのだろうか。

今週はここまで。また来週お立ち寄りください。

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2 コメント

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今朝、考えていたこと (大閑道人)
2022-11-13 05:19:47
病気に対応することを治療という
病気しないようにすることを予防という

残念ながら、仏教は、治療のことは詳しくない
しかし 予防については詳しく述べてある

少欲知足、云々、と

※ 本日の書き込みから触発されました
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Unknown (三部義道)
2022-11-13 19:03:33
治療のことは詳しくないですか。
良薬になればいいがと思いますが。
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