なあむ

やどかり和尚の考えたこと

巣鴨の怪奇 ⑤

2010年07月14日 09時22分47秒 | 巣鴨の怪奇

その夜も、いつものように、屋台のラーメンを食べ、巣鴨に帰って一杯やって、2時近くに寝たと思います。

ぐっすりと寝ていた私を、シゲル君が激しく揺り起こして何か叫んでいます。

「三部さん起きて!、早く起きて!」

「ん?、今何時?、6時?、何だよこんな時間に」

「いいから起きて!、ボク変になっちゃった」

いつも変なのに、と思いましたが、意外にも真剣な顔をしています。

「何だよ~、何?」

彼の話はこうでした。

シゲル君が人から起こされて目を開けると、周りに大勢の人が取り囲んでいました。

「おまえは誰だ」「ここで何をやってる」

「え?」と思って目をこすって周りを見ると、そこは全く見たことのない場所でした。


巣鴨の怪奇 ④

2010年07月12日 12時04分28秒 | 巣鴨の怪奇

五反田から巣鴨まではバイクで30分ぐらいかかります。

冬の寒い時期などは、体が芯まで冷えてしまいます。途中で屋台のラーメンなどをすすって帰るのが常でした。

巣鴨に帰り着いてから、一杯やって1時頃寝るのですが、ある時、夜中にトイレに起きたら隣に寝ているはずのシゲル君の姿がありません。

どこへ行ったんだろうと探してみると、湯船に浸かってヘヘヘと笑っている、というような、時折意味不明なところのある人でした。

そんなある日、シゲルくんに奇妙な出来事が起こりました。


すべての子どもたちの命の大切さを祈って

2010年07月12日 11時59分56秒 | 松林寺

先日、山形の原仏具堂さんから木彫りの像をいただきました。

松林寺に灯篭を納めた記念にということです。

高さ40センチあまりの子どもの姿の像で、「童(わらべ)」と呼びたいと言っておられました。

この像を彫ったのは原仏具堂さんご本人で、仏師として「阿久原柳桜」というお名前もお持ちです。

この像に込めた思いを伺うと、「今、親に虐待されたり、殺されたりする子どもが絶えないが、まことに悲しいことです。すべての子どもたちが、親に愛され、虐待されることのないように願って彫りました。お寺さんに置いていただいて、多くの皆様に命の大切さを感じてもらえたら」とのことでした。

原さんの願いを皆さんに感じてもらいたいと思います。

松林寺におまつりしてあります。

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巣鴨の怪奇 ③

2010年07月11日 08時11分28秒 | 巣鴨の怪奇

五反田の事務所には、難民キャンプボランティアあがりの経理担当のおじいちゃんと学生数人が入れ替わり立ち替わり顔を出していました。
専従スタッフは私一人で、朝事務所を開けて夜閉めるまでが私の勤務時間でした。
当時の仕事の内容は、山口県にいる事務局長からのFAXによる指示と、タイ事務所からの連絡を受けての調整、日本国内の難民支援、会員管理などです。
タイとの時差から、連絡はたいていが夜になり、山口からのFAXはほとんどが夜中でした。
ですから、五反田の事務所を閉めるのは、いつも終電間際の11時過ぎになります。
そろそろ帰ろうかなと思っているころ、いつも顔を出すのが当時学生だったボランティアOBのシゲル君でした。
シゲル君は、250ccの単車に乗って大学に通っていて、それまで何をしているのか知りませんが、夜になるとフラッと事務所に顔を出すのが日課でした。
ぼんやりタバコなどをふかして、「帰ろう」ということになり、12時ころ、二人でバイクにまたがって向かう先は巣鴨でした。


広島です

2010年07月11日 08時05分38秒 | 布教活動

広島に来ています。

ここ数年、呉市の神応院様に招かれてお話をしています。昨晩無事?に終わりました。

神応院様は、戦後間もないころから「仏教講話会」を開設され、正月とお盆月を除く毎年10回開講しています。しかも、その講師陣は、東大名誉教授養老孟司先生、前駒澤大学総長奈良康明先生、愛知尼僧堂長青山俊董老師などなど、超一流の先生方ばかり、さらにほとんどの先生方が20年30年と連続して講演されているのです。

そんな講師陣の中に何故私が含まれているかというと、SVAシャンティ国際ボランティア会の関係で、7月はボランティアの話をしてほしいというのが始まりでした。以来、今年で4年目になると思います。

昨日は「父を亡くして」と題して、父の死を通して考えたことを話させていただきました。

こちらからいただく分で松林寺集中講座運営が助かっていると言えます。


巣鴨の怪奇 ②

2010年07月09日 14時58分55秒 | 巣鴨の怪奇

私が、永平寺の修行を終えて、「曹洞宗ボランティア会(現シャンティ国際ボランティア会)」のスタッフとして五反田の事務所に勤めていた時、宿としていたのが、巣鴨の泰宗寺さんというお寺の離れで、言わば居候の形でした。
曹洞宗ボランティア会は、曹洞宗教団が立ち上げた難民救援団体「曹洞宗東南アジア難民救済会議」のボランティアとして現地に赴いたメンバーが、その活動を引き継ぐ形で創設した団体でした。

ほとんど資金のない、学生が中心の貧乏団体でしたが、何とか自前の事務所が欲しいということで、私が見つけてきたのが五反田のワンルームマンションでした。

永平寺に修行に行く直前でしたので、私の部屋にあった家財道具、机や椅子、テレビや冷蔵庫、電話まで、そのほとんどを持ち込んで開設した事務所でした。
修行が終わったらすぐにその事務所に勤めるという約束でしたので、永平寺から歩いて帰って間もなく、上京することになりました。
団体からの給料は月に3万円しか出せません。そこで、空いている離れを宿として無償で貸してくれたのが泰宗寺さんだったのです。


巣鴨の怪奇 ①

2010年07月08日 17時14分49秒 | 巣鴨の怪奇

東京都豊島区巣鴨は、「お年寄りの原宿」などと呼ばれています。
それは、「とげ抜き地蔵」で有名な曹洞宗高岩寺の門前通りが「地蔵通り商店街」として、地蔵さん詣りのおばあちゃんたちで賑わうからです。
そんな巣鴨には、お地蔵さんだけでなく、T理教の東京教会があったり、S価学会の大きな会館があったりします。
お地蔵さんの縁日である24日が土曜日や日曜日などと重なると、おばあちゃんたちの大群が地蔵通りに押し寄せ、S学会の会員さんたちがキラキラした目を輝かせて会館を目指し、T理教の人たちがお揃いのはっぴを着て歌い踊るという、巣鴨駅はまさに宗教のスクランブル、宗教の坩堝(るつぼ)と化すのでした。

これからお話しするのは、今から20数年前に、そんな巣鴨で起こった奇妙な実体験の物語です。


集中講座スタート

2010年07月06日 22時20分38秒 | 集中講座

今日は、第5回松林寺集中講座の第1回企画委員会でした。
今年の当日日程は10月10日(日)、講師陣とプログラムは、
1,東法田田植え踊り
2,シンガーソングライター小川ロンさんライブ
3,自殺防止ネットワーク風理事長、篠原鋭一老師
4,落語、柳家さん喬師匠
という、今年もすごい講師陣です。
小川ロンさんという方は、ほとんどご存知ないだろうと思いますが、ギター1本で全国を歌い回っているすごい人で、そのライブのDVDを拝見したことがありますが、聴いてくれた人すべてを元気にしたいという熱意がビシビシと伝わってくるライブです。絶対聴いて欲しいシンガーです。
さん喬師匠には、昨年に引き続きご来山いただくことが叶いました。昨年はこちらの不手際もあって、途中で帰られた方もいらっしゃいましたが、今年は、万全の準備で、じっくりとお聴きいただけるようにしたいと思います。こちらも是非お聴きのがしなく。
詳しくは後日広報します。
いよいよ今年も集中講座がスタートしました。


いろいろあります

2010年07月04日 17時17分28秒 | 宿用院

いろいろあります。
特派から帰って次の日はSVAの理事会でした。臨時理事会と海外事業部会、30周年記念事業委員会と、午前10時から午後6時まで連続の会議でした。頭も体も疲れました。
その疲れを癒そうと、最上町出身ママの店「どんぐり」にて慰労会。途中までは癒されたのですが、飲む量が一線を越えると新たな疲れの原因となります。
ようやくホテルにたどり着き、ゆっくり休もうと思っていると、明け方不幸の電話。これは、何日以内に5人の人に電話しないと不幸になるという電話ではなく、檀家さんが亡くなられたという意味。
疲れた頭と体のまま、予定より2本早い新幹線に飛び乗ったのですが、あいにくの土曜日で、さくらんぼ狩りか何かの観光客で満席。このまま3時間立ったままで帰る勇気がなく、断念して大宮駅で下車、待合室で2時間待って前日押さえたたった1席残っていた指定席で帰りました。
河北町の土建会社の講演を済ませてから枕経へ。
今日は法事3件と松林寺の梅花講恒例の講習会。夜に通夜というスケジュールです。
こうしてみると、かなりのハードスケジュールですね。
大変だと思えば大変ですが、あまりものを考えないと何とかなるものです。


無事

2010年07月01日 20時53分00秒 | 布教活動

宮城特派巡回から帰ってきました。

緊急の用事が入らなければいいがと心配していましたが、お陰様で無事日程通り勤めることができました。

蒸し暑い日や雨の日、暑い日と、この季節の天候のバリエーションを満喫したような日々でした。話す方も大変ですが、聞く方もまた大変でしょう。

ただ、こちらは、下着、襦袢、着物、衣、お袈裟と数えると、だいぶ重ね着をしているので、1時間半話をすると、もう汗だくです。やせる思いは気のせいで、少しもやせませんが、連日となると少々疲れます。

でも、今回は温泉施設の宿泊が多かったので、それは助かりました。

サッカー日本代表も頑張ったし、まずは無事ということで。