感染者はとうとう一日で8480名となった。一週間で一日の感染者が約8000名も増えたことになる。欧米並みの急速拡大が始まるのであろうか。
本日はあまり読書は進まなかった。「日本美術の歴史」(辻惟雄)のほかに「世紀末美術」(高階秀爾)も読もうとしたが、家の近くの美味しいコーヒーを飲ませてくれる喫茶店まで行ったものの、読んでいる途中で寝てしまった。買い物の帰りにこの喫茶店に寄って一緒に帰ることにしていたが、妻が店に入ってきたときはすっかり寝入っていた。
酸味が少なくてコクのある美味しい暖かいコーヒーを満喫して、居眠りというのは贅沢な時間であった。寝入っていた時間は30分ほどだったと思うが、気持ちの良い時間であった。
「日本美術の歴史 補訂版」(辻惟雄)の第7章を読み終わった。南北朝・室町美術についての知識はほとんどない。水墨画における木谿などの影響、金閣・銀閣の建築、賛や跋文に埋められた詩画軸、枯山水などの作庭、雪舟や雪村のいくつかの作品、土佐光信、狩野元信などの名を聞く程度である。
ただし雪舟の四季山水図巻・天橋立図、雪舟の「龍虎図屏風」は気に入っている。
今回読んだ個所では、吉山明兆(1351-1431)の「白衣観音図」、あるいは「日月山水図屏風」(作者?)などの作品に惹かれるものがあった。
第7章は「南北朝美術」と「室町美術前半(北山美術)」と「室町美術後半(東山-戦国美術)」の3つの時代区分を設けて記述されている。
「足利幕府治世下の文化は、二面性を持ち合わせていた。平安以来の雅な「かざり」の世界になじむ公家文化と、輸入された宋・元・明の「唐物」を珍重し禅に親しむ武家文化との対立・混交である。それは美術における伝統的な「和」の美術と新しい「漢」の美術との「とりあわせ」に呼応しており、これが「和漢統合」のかたちで一体化されてゆくのが中世美術の過程である。またその間に、より下層の町衆・庶民の美術への参加も見られる。」(第7章 冒頭)
「一二、三世紀の日本に請来された中国花鳥画の質の高さに日本の絵師が相当程度まで追従できた事情を物語っている。だが一四、五世紀の日本人には、院体花鳥図の驚くべき精緻さが模倣不可能に思えたのに対し、水墨画、なかでも戯墨と呼ばれた即興的な作風は模倣が容易であった。そうした手法による和製の唐絵が主として禅林で試みられ、同様に唐絵と呼ばれた。‥」(「一 唐様の定着(南北朝美術)」)
それにしても拡大の仕方は異常にはやい。
オミクロン株がデルタ株と比べて重症化の割合が低いいわれているらしいが、感染力は従来の変異ウイルスと比べ非常に強いともいわれる。無症状や軽い症状から、知らず知らずのうちに感染が広がるおそれがあると指摘されている。
私もこれに無縁ではない。無症状でウィルスを他の人にうつしてしまい、うつされた人が発症して重症化してしまうこともある得るのである。
重症化率が下がっているものの、デルタ株と比べて下がっているだけで、感染力はインフルエンザ以上であり楽観できない。これまでより医療体制が上積みされたというが、病床数は増えてもそれを支える「人」=医療従事者はにわかに増えるわけではない。患者数が増えれば医療はひっ迫する。沖縄では医療従事者の罹患が多く、医療はさらにひっ迫している。
沖縄県は本日新たに1,759人が新型コロナウイルスに感染したと発表した。7日の1,414人をさらに上回った。また米軍から沖縄県へ、新たに302人の感染が確認されたと連絡があったという。
山口県の岩国基地でも米軍人だけでも71名の感染も発表された。
都内でも昨日より302名も増え、1,224名の感染が確認されたという。
この連休中にどこまで感染が拡大するのか、想像もできない。感染者はまた全国的に広がっており、昨日も秋田県をのぞく46都道府県に広がった。全国的には成人式どころではないと思われる。