本日は立冬。二十四節気で冬の始まり。本日より立春(来年の2月4日)の前日までが冬。日は短くなり時雨が降る季節。
★立冬の病みて眩しきものばかり 荒谷利夫
★冬が来る隙間だらけの深山より 飯田龍太
★武蔵野はもの枯れ冬に入るひかり 加藤秋邨
第1句、病んだ身から見れば、枯葉が舞い、木々の枝の間から明るい空が見えるようになると、世の中がいっそう明るく見える。しかも日が低くなり、眩しさがきわだつ。人は冬になると気分的にはうつむき加減になるが、病を持つ身だからこそそんな冬も眩しさが身に染むように感じることもある。ひょっとしたら作者は入院中か、病床から外を眺めて季節の移り変わりを感じているのかもしれない。それだけではなくとも、私のように杖を突きながらゆっくり歩く身にとっても同様の感慨を持つ機会がある。病の身こそ、自然や時の移り具合に敏感になる。
第2句、第3句、冬だからこそ、木々の間からの日のひかりにこだわった句を探してみた。そのひかりが冬をもたらす。そんな自然把握は俳句の醍醐味なのだろうと思う。
5回目の新型コロナワクチン接種をしてきた。換気をよくするため病院の待合室は、微弱だが冷たい風が入ってきて寒かった。立冬であることを実感。これまでの副反応は私の場合は強い倦怠感・脱力感。体を動かしたり、何事かをしようとする気力が湧いてこなかった。そのこともあり明日の予定は何もなく、スケジュール帳は空白にしておいた。