Fsの独り言・つぶやき

1951年生。2012年3月定年、仕事を退く。俳句、写真、美術館巡り、クラシック音楽等自由気儘に綴る。労組退職者会役員。

「日経サイエンス4月号」から その2

2022年03月06日 21時43分38秒 | 読書

 「日経サイエンス4月号」で読む予定にしていた、「ワクチンが効かない人たち 免疫弱者をコロナから守る」(T.ルイス)と「トンガの海底火山噴火津波はなぜ起きた?」(小玉祥司)を読み終えた。

 免疫不全の人々にはさまざまな試みがなされているようだが、その一つの試みが紹介されている。議論の現段階の紹介として受けとめてみた。
「免疫が低下している人々のワクチン反応を改善するために‥まずは3回目の接種を受けるのが良い。それでもワクチンの効果がなかった場合は、‥受動免疫としてモノクローナル抗体を患者に投与する。(この投与を)予防的な使用を認めるよう米食品医薬品局に検討を臨んでいる。‥『免疫不全の人々のために私たちができる最善のことは、彼ら以外のすべての人がワクチン接種を受けることだ。それによって、感染に弱い友人を守ることができる。』」(「免疫弱首をコロナから守る」)

 トンガの海底火山噴火でもたらされた津波についてさまざまな探求が行われているようだ。
「三陸沖に設置された光海底ケーブル式の地震・津波観測システムでも、‥大気中の音速に相当する毎秒約340mの速度で伝わっていることが観測されている。‥通常の津波は陸地が間にあればそこで阻まれるが、今回はトンガとの間に陸地を挟んだカリブ海などでも潮位の変化が見られた。また、トンガと日本の中間に位置する太平洋の島々で、‥わずかな潮位変化しか観測されなかったのに対し、遠く離れた日本やチリ沿岸などでは1mを超える潮位の変化が観測された。」
 さらに噴煙の高さから噴火の瞬間の強さがピナツボ火山と比べても強く、瞬間的な爆発力はきわめて強かったこと。
 噴出したマグマ量はピナツボ火山の噴火よりも少なかったこと。
などを指摘している。
 噴火の強さのために衝撃波がきわめて強く、約8000km離れた日本まで、1~2ヘクトパスカルもの気圧変化を起こすほどの空振が伝わった、と記載されている。
 一方で、海面の気圧が2ヘクトパスカル程度上昇しても、海面を2cmほど押し下げるだけということも記され、大気中の波が海上に伝わる中で津波が発生し、なんらかの共鳴のメカニズムで大きくなったのではないか、という不確定の推論も記されている。
 現在のところ、あの津波の原因については、まだまだ解明されていない、ということが言えそうである。



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