本日は休養日。久しぶりにベートーヴェンのヴァイオリン協奏曲、それももっとも好きなヨゼフ・スークのヴァイオリン、フランツ・コンヴィチュニー指揮、チェコ・フィルハーモニー管弦楽団の演奏。1962年の古い録音である。
スークのヴァイオリンは音色が美しく、高音が美しい。悪くいえば線が細く、大規模な管弦楽との競演には不向きなどと言われるが、私はとても惹かれる。
そして私が学生の頃に大枚をはたいて購入したLPがこれである。ジャケットにはたぶんチェコの麦畑とひなびた農家が写っていた。その風景写真と曲のイメージが私にはこの上なくマッチしたものとして感じられた。
狭い家ではLPは邪魔になり、後ろ髪を引かれる思いで処分した。その後CDになっていたものを購入したが、その時のジャケットの写真は消え失せてしまっていた。音楽は手元に戻ったものの、あのジャケットが懐かしい。
この演奏、実にゆったりとしている。いかにもヨゼフ・スークらしい。また曲の出だしの4つの四分音符のティンパニーが気に入っている。この四連打を聴くのも楽しみである。第2楽章はこの上なく美しい。
ベートーヴェンのヴァイオリン協奏曲はこの組みあわせの外、7枚のCDを購入して聞き比べた。しかしいつもこのCDに戻ってきてしまう。お気に入りの一枚である。