本日は解説付きで「~建国300年ヨーロッパの宝石箱~リヒテンシュタイン侯爵家の至宝展」を見てきた。 はじめはあまり興味をひかなかったが、お誘いを受け、中村宏美アートナビゲーターの解説を聴きながら時間をかけて一巡してきた。
解説では
現在世界で唯一、家名が国名になっているリヒテンシュタイン侯国は、今年建国300年を迎え、かつて神聖ローマ皇帝に仕えたリヒテンシュタイン侯爵家が統治しています。アルプスに抱かれた小さな国土にはライン川が流れ、大都市の喧騒とは無縁な穏やかな時間が流れています。この国は現在金融業などが盛んで、小さいながら世界屈指の豊かさを誇りますが、昔から侯爵家は代々領地経営に成功して富をたくわえ、皇帝にも貸し付けを行うほどでした。その富を背景として積極的に収集した美術作品により、現在のコレクションが形成されていったのです。
世界で唯一、侯爵家(君主)の家名が国名となっているリヒテンシュタイン。スイスとオーストリアにはさまれた小国ながら、世界でも屈指の規模を誇る個人コレクションを有し、その華麗さが宝石箱にもたとえられ世界の注目を集めています。
本展は、侯爵家秘蔵のルーベンス、ヤン・ブリューゲル(父)、クラーナハ(父)を含む、北方ルネサンス、バロック、ロココを中心とする油彩画と、ヨーロッパでも有数の貴族の趣向が色濃く反映された、ウィーン窯を中心とする優美な陶磁器、合わせて約130点で構成されます。絵画と陶磁器の共演は、優雅さとくつろぎが調和する貴族の宮廷空間へ誘ってくれることでしょう。
と記されている。
この展示の中で、「ルーベンス、ヤン・ブリューゲル(父)、クラーナハ(父)を含む、北方ルネサンス、バロック、ロココを中心とする油彩画」に惹かれて見学してきた。
全体は7つのコーナーに分かれ、第1章「リヒテンシュタイン侯爵家の歴史と貴族の生活」、第2章「宗教画」、第3章「神話画・歴史画」、第4章「磁器-西洋と東洋の出会い」、第5章「風景画」、第6章「風景画」、第7章「花の静物画」という構成であった。
特に第2章「宗教画」、第3章「神話画・歴史画」、第6章「風景画」には惹かれる作品が数多くあった。また第4章「磁器-西洋と東洋の出会い」は刺激ある作品が多く展示されていた。 (続く)