練馬区立美術館で「没後50年 坂本繁二郎展」を見てきた。練馬区立美術館は初めて訪れる。美術館自体の収蔵品も充実しているようである。今回の展覧会の概要は次のとおり。
「没後50年 坂本繁二郎展」
会 期 2019年7月14日(日)~9月16日(月・祝)
会期中展示替えあり。約20点の作品が入れ替え
後期 8月20日(火)~9月16日(月・祝)
休館日 月曜日(9月16日(月・祝)は開館)
開館時間 午前10時~午後6時 *入館は午後5時30分まで
観覧料 一般1,000円、高校・大学生および65~74歳800円
主 催 練馬区立美術館(公益財団法人 練馬区文化振興協会)、毎日新聞社
特別助成 公益財団法人石橋財団
ホームページには解説として以下の文章が掲載されている。
坂本繁二郎(1882-1969) は福岡県久留米市に生まれます。同級生に青木繁(1882-1911) がおり、互いに切磋琢磨する青年期を過ごしています。20 歳で青木を追うように上京。小山正太郎の主宰する不同舎に学び、展覧会出品作が数々の賞を受けるなど順風満帆な画業をスタートさせます。39 歳の時に渡仏し3 年間の留学生活を終えると、その足で家族の待つ久留米に帰ります。以降、画壇の煩わしさを避け、郷里にほど近い八女にアトリエを構え、文人のごとき作画三昧の生活を送ることとなります。戦後になって、九州の彼の地で戦前と変らぬ穏やかさをたたえた作品を制作し続けていた坂本が“発見” されます。坂本の人となりと作品は瞬く間に人々の注目と喝采を浴びる存在となり、74 歳の時に文化勲章を受章するにいたります。 坂本は、ヨーロッパ留学までは牛を、帰国後は馬を、戦後は身の回りの静物、最晩年は月を主なテーマとして取り上げます。限られたテーマを描き続けた坂本の作品は、同じモティーフを取り上げながらも一つ所に留まることはなく、主題は平凡でありながら、精魂を傾け仕上げられた画面は厳かな静謐さを秘めています。「描きたいものは目の前にいくらでもある」という言葉は、奇をてらうことのなく、自然と向き合い対象を凝視する彼の作画態度を表した言葉といえましょう。
本展は、坂本の最初期作から晩年まで、彼の絵画が成熟していく過程を人生の歩みとともに明らかにしていくものです。約140 点の油彩、水彩、水墨画等に加えて、互いに磨きあい、支えあった盟友、青木繁の作品も合わせて展示します。
図録も購入した。感想を是非とも記載したい。懐かしい作品、はじめて見た作品、どれも私にとっては心落ち着く作品ばかりである。鑑賞タイムは100分越え。これより休憩のコーヒータイム。足が棒のようになっている。だが至福の時間。
坂本繁二郎の絵、なかなか見る機会がありません。真近でタッチを実感したいです。
それ以来、頭にこびりついて離れません。
戦時中は中央の画壇とも距離を置いていて戦後あらためて評価されたとのことです。
馬、牛、能面‥どれも心惹かれます。私にその作品を通して絵画の魅力を教えてくれた画家でもあります。