メランコリア

メランコリアの国にようこそ。
ここにあるのはわたしの心象スケッチです。

『ザ・バンド かつて僕らは兄弟だった』(2019)

2022-06-11 12:02:27 | 映画
監督:ダニエル・ロアー

出演
ロビー・ロバートソン
レヴォン・ヘルム
リック・ダンコ
リチャード・マニュエル
ガース・ハドソン
マーティン・スコセッシ
ボブ・ディラン
ブルース・スプリングスティーン
エリック・クラプトン
ロニー・ホーキンス
ヴァン・モリソン
ピーター・ガブリエル
タジ・マハール
ジョージ・ハリソン ほか


“音楽界に大きな影響を与えたロックバンド、ザ・バンド。
 デビューから名声を得るも、やがてバンド内に不穏な空気が流れ、
 メンバー5人はそれぞれの道を歩み出した。
 そんなバンドの数奇な軌跡を、中心メンバーだったロビー・ロバートソンが自らの言葉で語る。”


これも劇場で見逃した作品
『ラスト・ワルツ』同様、またロビー・ロバートソン目線で語るのか
バンドの話というよりロビーの話

バンドの中ではロビーが一番好きだったけれども
歳をとってからのもったいぶった喋り方は好きじゃない

ガースはほとんど表に出て喋らないんだな

同じバンドのドキュメンタリーだから
『ラスト・ワルツ』と内容がだいぶかぶる

たくさんのオフショット、ライヴ映像の蔵出し的作品で
ライヴ映画の最高峰『ラスト・ワルツ』は越えられない


とてもメランコリックに振り返っているけれども
人生はアップダウンがあって
始まりと終わりがある物語



【内容抜粋メモ】





ロビー:
このギターから始まった
あまり考えずに曲ができる
知っている場所、人を書く


兄弟だった
今は違う
戦の後に繋がりを失った

歌をタイトルにしたのか

レコーディング風景でメンバー紹介
レヴォンの歌いいねv

スプリングスティーン:
バンドの仲がいい
白人歌手が3人いる みんな歌手 無敵だ

エリック・クラプトン:
僕はバンド向きじゃない
だからあの兄弟愛に敬服だ

スコセッシ:ほかの誰とも違う

タジ・マハール:彼らが音楽だ

本番かと思ったらウォームアップ!

ロビー:
今もいつも思ってる
なにをするも一緒だった
オレは一人っ子だったからブラザーフッドがより強い

母は16歳の時、トロントの叔母の家に行った
魔法の場所に思えた

両親がギターを買ってくれた
コードはもういくつか知っていた
練習を積んだ

だからあの土地に感謝している

ママも美人だな

13歳の時、新たな時代が始まった
ブラックミュージック

♪ジョニー・ビー・グッド
ギラギラのパフォーマンス

♪ルーシー

ロビー:
僕はこれで行く!
初めてのバンドを組んで活動開始だ

地元のDJがロニー・ホーキンスの仕事をくれた

ロニーはロカビリーバンドで有名
周囲にはジェリー・リー・ルイスなどがいる







ロニー:カナダは未開の地だと思ってた

ちいさなピアノを移動させながら弾いてる!
15歳ぐらいに見えたドラマーがリヴォンだった

ロビー:もうゾッコンだった

レヴォン:カッコいい若者だった

ロビーが曲を書いた

ロビー:
両親はずっとうまくいってなかった
父ジムは母、息子に暴力をふるった

ママから「本当の父親じゃない」と言われた
本当の父はユダヤ人のギャングで撃ち殺された

ロック人生としてはいいスタートでは?

ホークス:
叔父もギャングスター
2人に音楽の夢を話したら
「ショービジネスか!」と分かってくれた

ホークスに誘われてアーカンソーに向かった


ミシシッピ・デルタ・ロックンロールの地
エルヴィス、ロバート・ジョンソン
マディ・ウォーターズ、、、

レコードのジュークボックスって今や貴重!

ロニー:
大して儲からないが
シナトラよりモテるぞ

ストレートなロックンロール

カナダの連中に声をかけてリチャードらが揃った

リチャードらのコメント

当時は10代でバーに出られるのは21歳から

ロニーと別れてNYへ
コロンビア・レコードへ行くとボブ・ディランと出会う

若い頃カッコかわいいな
フォークからロックへの移行期

ロビー:
一緒にツアーするバンドを探していて雇った
毎晩ブーイング たまにモノが飛ぶ
なぜそんなに怒るのか?

ボブは「何があっても演奏を止めるな」と言っていた

クルマに群れるファンに向かって
ボブ:もうブーイングはやめろ! てw









リヴォン:ここにいたくない

リヴォンの後にミッキー・ジョーンズが入る

ジョージ・ハリソン:ボブが「この曲知ってるだろ?」
(この映像、もろエリック・アイドルに似てる!







これは音楽の革命だ

ボブ:勇敢な騎士たちだ

このひと言だけ?w








パリ
1人の可愛い女の子に会った

ドミニク・ロバートソン
モントリオールのジャーナリスト
女優みたいにキレイ!

ドミニク:
最初から家族みたいに感じた
私はロビーと恋に落ちた

NYに誘った

アルバート・グロスマンは面倒見がよく抜け目ない


1967年
アルバート:ウッドストックに来いよ

リックがピンクハウスを見つけた
スタジオを地下に作って引っ越した

ボブが来て機材を見て驚いた
ボブ:アイデアがあるから試すか?

♪猫たちにエサをやれ~(ww

別人みたいな写真
ボブが曲を書いて、レコーディング

♪飲ん兵衛が僕の犬を蹴る~

リヴォンを呼び戻す時が来た

『ベイスメント・テープス』

ガース声のみ:
外でフットボールしたり
木を斬ったり、音楽を作ったりしてた

ホークス、ボブとも違う
新しい名前が必要になった
みんなが「ザ・バンド」と呼んでたからそれにした

オフショットがたくさん流れる

リック:ロビーが書いて、僕らがアレンジする

アルバムにどんな曲を書こう
ギターの中を見たら製造の「ナザレス」という文字を見て
思い出が戻ってきた

ザ・ウェイト
ちょっと休む場所が欲しかった
男はニヤっと笑って「ノー」と言った

リチャード:すごく気に入った

ロビーに子どもが生まれる

『ミュージック・フロム・ビッグ・ピンク』(1968)

エリック:
心が一瞬で変わった
クリームの2人と別れるきっかけになった







マハール:ビートルズに匹敵できるのは彼らだけだ

スプリングスティーン:サイケデリックな時代への反発







写真家:嫉妬も口喧嘩も見たことない

ロビーがツアーに出たいと言ったが
リックが事故って首を折って森をさまよって
すべてキャンセルになりバンドは人前から消えた
一番神秘的な存在になった

すべてなるようになってるんだな



『ザ・バンド』1969

ピーター・ガブリエル:外を遮断して曲づくりに専念してた

ヴァン・モリソン:
♪アイ・シャル・ビー・リリースト が聴こえた
神話を感じた

スタインベックの小説みたいだった







サンフランシスコ
ロビーは疲れ果ててふらふらだった
“ステージフライト”(舞台恐怖症)だったのか
39度の熱でキャンセルもできない

催眠術師を呼んだ
「頭は冬の風のように涼しい」と催眠をかけると
頭がスッキリして元気になった

このエピソードも有名だね

みんな主役の時がある
最初の1年半は素晴らしかった

衣装も当時にしてみたら地味だよな

リチャードのピアノソロ

エリック:
ザ・バンドに入りたいと言った
リズムギターでいいから
ジャムセッションも断られた
リチャードに恋した

ドミニク:リチャードはとても繊細な人 魂が美しい

ロビーは真面目で家族を大事にしてた
ドミニクといつも一緒

ほかはドラッグをして遊び、酒を飲み

ロビーに買ってもらったマスタングをリチャードが運転した
カーブに入ってポールに次々ぶつかって溝に突っ込んだ
マッチをすって飛び出した また事故

リヴォンが現場に向かってパトカーにぶつかってつかまった!

ロビー:
当時はアルコール依存症の知識もなくて頭にきた
その後酒を完全に遠ざけた

ロビーのギターソロしびれる!!
見た目が学者っぽい

ヘロイン
みんなハイになって演奏したがった
中毒、禁断症状の知識がなかった

ロビーの曲は半分以下から全曲へ
彼が望んだわけじゃない

リチャードに頼むと何も提案できず
ロビーとガースがベースをつくる

リヴォンは普通じゃない状態
ジャンキーみたいに否定した

友人関係にヒビが入り始めた
ロビーにとってはすべてを失う感覚

娘さんたち全員人形みたいにカワイイな!

レコード会社の社長デビッド・ゲフィンが会いたいと言ってきた
ボブへの足掛かりにロビーに会った?

ゲフィン:ウッドストックはクソ溜めだ

マリブに引っ越し
海や砂浜がある家はステキ

仲間も呼ぶ

ボブとまたツアーをして大成功
僕らは変わってないが世界が変わってた

♪天国の扉

スタジアムのライブ映像、オフショット

リチャードがヘロインを切らして途中退場!
音は酷かった 1人抜けるだけで!

リヴォンは一種のパラノイア
家族の確執と同じ 墓場まで持っていく

ドラッグだけじゃない
16年一緒にいればひと息入れたくなる



サンフランシスコ 1976年 『ラストワルツ』
これが解散コンサートじゃないって後で知った

♪ステージフライト の歌詞がそのまんま

記録して物語を語れる監督が必要だった

マーティン:
あれは祝典だった
どのカメラで誰を撮るか全部決めた
観客は映さない







ロニー:わずかなコカインに3万ドルも払ってた

ヴァン:みんな楽しそうでいい舞台だった

演奏中にストラップが外れたエリックをフォローしてロビーがソロ


♪カーテンが下りる
昔は忘れ、新たな旅が始まる~

ロビーのソロ

もう一度みんな一緒になって音楽をつくるのを夢見た

リヴォン:もうムリだった 違う道を進み始めた

暮らしが悪くなり、怒りが僕に向いた

リヴォンの友人:
ロビーはすべて自分の功績だと思ってる
リヴォンは傷ついた

ドミニク:ロビーとリヴォンは親友なのにあんな別れ方は辛い

ロビー:
死にかけていると連絡が来て、いくと意識がない
思い出が残った
あの世で会おう


The Night They Drove Old Dixie Down

『ラスト・ワルツ』5人が一緒の最後のステージになった

亡くなった年
リック 1999年
リチャード 1986年
レヴォン 2012年
ガース 妻とウッドストック在住
ドミニク 依存症更生セラピストとして活動


オフィーリア
最後この明るい曲で助かる



コメント

シャーロック=ホームズ全集 14 シャーロック=ホームズの事件簿 下 コナン=ドイル/著 偕成社

2022-06-11 11:09:25 | 
1985年 初版 1997年 20刷
装丁:市川英夫&プラスB 挿絵:H=エルコックほか


「ジュヴェナイル」カテゴリー内に追加します



ついに今作でシャーロック=ホームズ全集は終わる

途中2本ほどホームズ自身が書いたという設定があるのが面白い
いつもワトソンが書いたものに難癖をつけているのに
ホームズが書くと、そっけない記録のようになる
事件の内容自体は、これまでの作品の焼き直しのような話が多い

ホームズが事件の途中のちょっとした空き時間や
事件解決後などの気の向いた時
クラシックコンサートを聴きに劇場に出かける描写があるけれども
昔はそんなにカンタンに席が取れたのだろうか?
フラっと立ち寄れる感じが羨ましい

挿絵はこれまでのテイストを継いではいるが別の人なので油絵風なタッチ
絶世の美女の描写はシドニー・バッジェットよりはマシにしても
やっぱりものすごい惹かれる美女に見えないのが残念


【内容抜粋メモ】

三破風館
プロボクシング選手のスティヴが
ハーロウ・ウィールド事件について嗅ぎまわるなと脅しに来るが
先手を打ったホームズには勝てずに去る





メリー・メーバリが相談の手紙を書き、ホームズらが家を訪ねる
息子ダグラスが肺炎で亡くなったばかり

3日前、仲介業者が来て、家を丸ごと買いたいと言う人がいて
メリーの夢である世界旅行ができるほどの値段だが
家具だけでなく、家にあるすべてが含まれるから
やめたほうがいいと弁護士に言われて断った

この話を聞いていたメイドのスーザンを怪しむホームズ
バーニィ・ストックデールに頼まれたと思われる





メリーの家に泥棒が入り、犯人はバーニィ一味
ダグラスの荷物からなにか持ち出された模様
小説の一部が残っていた

ホームズはイサドラ・クラインに目をつけて訪ねる
ロンドンの上流社交界のスターでとても美人





たくさんのBFがいて、ダグラスもその1人
イサドラはローモンド公爵と結婚の予定

結婚する気がないと分かるとダグラスはしつこくつきまとったため
一味を使ってひどく殴らせた

それを恨んで小説に書き、原稿の1つをイサドラ
もう1つを出版社に送ると脅したため
原稿を取り戻すために家ごと買った

ホームズは今回の件を公にしない代わりに
メリーに世界一周旅行ができるだけのお金を払うよう条件を出す

いくらくらいかかるんだろう?
船旅で100万円てポスターを見たことあるけど



白面の兵士
ワトソンから自分で書いてみろと言われてホームズが書いている

ジェームズ・M・ドッドが相談に来る
戦友のゴドフリーは銃弾に撃たれて入院してから連絡が途絶えて
家族に聞くと世界旅行に出ていると言われるばかり

泊りがけで遊びに行くと、とても感じの悪い父から
プライベートに関わるなと注意される








執事のラルフは妻がゴドフリーの乳母をしていたため育ての親のように思い
兵士として活躍した話をしている時
窓に死人のように真っ白な顔をしたゴドフリーを見る






慌てて追いかけると夜中の暗闇に紛れて消えてしまった
はなれが怪しいと思い、夜に調べると
ゴドフリーが医師と一緒にいるのを見る

ホームズはこの話からあらかた事件を解決した状態で屋敷に来て
父を押し切ってゴドフリーに会う








白い斑点が出るのは、らい(ハンセン)病の疑いがあるから

ゴドフリー:
3人で隊からはぐれ、肩を撃ち抜かれた状態で
見つけた家に入って1晩寝た

翌朝目覚めると障害を持ったらい病患者に囲まれていた
らい病患者のベッドに寝たことで感染した

治るみこみもないまま一生隔離されるのを避けるために
近所にも海外旅行とウソをついていた

ホームズはどのように解決したかを端的に話す
ワトソンなら僕のつまらない推理を天才的能力まで高めてくれるのだが(w

らい病は南アフリカではよくある
ラルフが食事を運ぶ時、消毒した手袋をはめていたことから推理

皮膚科の専門医のサンダース博士を呼び診察してもらうと
らい病ではなく、鱗癬症で治る見込みがあると告げる

ハンセン病や鱗癬症についてちょっとだけググったけど
顔に白い斑点とかは書いてなかったな




ライオンのたてがみ
ホームズの引退後に起きた事件
この頃、ワトソンはたまの週末に来るくらいだから、自分で書いたとある

ホームズの家は海沿いの高台にある一軒家
命を狙う人間が多々いるだろうから、こうした城みたいな場所にしたのか?
自然に囲まれて暮らすのが夢だったみたい

近くの職業訓練所「ザ・ゲーブルズ」の所長ハロルド・スタクハーストと
海に泳ぎに来たところ

同じ訓練所の物理教師マクファスンが恐ろしい激痛に倒れて死ぬのを目撃する
その時聞いたのは「ライオンのたてがみ」といういうダイイングメッセージ
彼も泳ぎに来ていたらしく、裸の体にははりがねの鞭で打ったような蚯蚓腫れがいくつもある





その後すぐ来たのは訓練所の数学教師マードック
あまり人づきあいはなく、マクファスンと犬のことで大げんかしたこともあるため
最初に疑い、調査を始める

ホームズが現場検証、周囲の聞き込みから事件解決に向かう様子が分かる

マクファスンはモーディ・ベラミと会うメモを持っていた
村一番の美人で2人は結婚する約束だったが父と兄は反対していた様子
マードックもモーディが好きだったため、ますます疑惑が高まる





マクファスンの愛犬が同じ海辺でひどく苦しんで死んでいるのを見つける
ホームズはいつかどこかで読んだ文献を思い出す

マードックもまた同じ海辺に行ってひどく苦しみながら来て
サラダ油にひたした脱脂綿をあてると少し痛みがやわらぐ





犯人はサイアネアクラゲだと明かして海辺に行き
石でたたき殺すホームズ

ホームズ:
先日の暴風で吹き寄せられたのではないか
有名な生物学者J.G.ウッドの『野外生活』に
ウッドがこのクラゲにやられて死にかけた話が載っている
ブランデーを1本飲みほして命が助かった(酒だけで?!

見事に解決したホームズを手放しで褒める警部の言葉を載せて
話をしめることで小説的面白さを出そうとしてるw



■引退した絵具師

ホームズ:
我々は目標をつかもうと手を伸ばし
欲しいものを手に入れる
最後に何が残るか? 幻影だよ
それよりもっと悪いもの、不幸だ

画材製造会社のジョサイア・アンバリは退職し
20歳も下の女と結婚し、チェス仲間と恋仲となり
貯金の入った書類金庫ごと消えた

邸の名は「ザ・ヘイブン(憩いの家)」
スティーブン・キングのドラマで同じタイトルがあったね

海外ドラマ『ヘイヴン』(全13話)

ワトソンが訪ねると気分転換だと言って壁をペンキで塗っている
劇場の桟敷席をとったが妻は来なかったと話す





その時の席番をワトソンが覚えていたことが事件解決の手がかりの1つとなる
事件当日、劇場の2人の席はどちらも来なかった

ホームズの友人バーカーも別のルートで調べていることが分かる

ペンキを塗っていたのは、ほかの強い臭いを誤魔化すため
アンバリは2人の仲を嫉妬して、密室をガスで満たして殺した







手柄をマキノン警部に渡したため、新聞には警部を褒めたたえる記事が載る
2人の死体は古井戸から見つかる




覆面の下宿人
下宿屋のおかみさんメリロウ夫人が下宿人ロンダ夫人について相談
いつもベールで顔を覆っているが、直視できないほど酷い状態

ロンダ夫人はだんだんやせ細り
夜中に大声で「人殺し!」などとうわごとを言うのが心配で
声をかけ、警察にも話せないならホームズを紹介すると
死ぬ前にぜひ秘密を打ち明けたいと呼ぶ

ロンダはサーカス興行師 大酒のみで夫人にも暴力をふるっていた
ライオンの曲芸が呼び物だが、ある時、檻から出てロンダは頭を潰され
夫人は顔を引き裂かれて一命をとりとめた
その時、別の男の悲鳴も聞いたという証言もあるのにひっかかるホームズ





夫人自らが事件の真相を話し、ホームズは聞き役
小さい時にサーカスに売られ、強引にロンダの妻にされ
曲芸師レオナルドと恋仲になり、ロンダ殺害を企てる

こん棒をライオンの爪に見立てて、ロンダを殴り殺し
その後、檻を開けたら、血のにおいで興奮して夫人に襲い掛かった





レオナルドは悲鳴をあげて逃げ、その後も会っていないが
水泳中に溺死したと新聞で知った

ホームズ:事件は終わりましたよ
夫人:私が生きていても何の役に立つでしょう

ベールを取って見せた顔は顔自体がなくなっているほどの傷跡





その後、ホームズ宛てに青酸が送られてくる

夫人:
私を誘惑するクスリを送ります
ホームズ様の忠告に従うことにします




ショスコム荘
ワトソンは戦傷者年金の半分を競馬につぎこむほど好きだと判明/驚

イギリスでもっとも向こう見ずな騎手サー・ロバート・ノーバトンが狂ったと言う
調教師ジョン・メイスン

借金まみれのロバートはイギリス一の名馬プリンスに全財産を賭けている
腹違いの兄弟馬を外で見せ、大穴を狙っている

屋敷は妹のベアトリス・フォーダの持ち物だが
死ねば亡夫の弟のものになる
ベアトリスは心臓が弱く、水腫症を患っている

ショスコム産のスパニエル犬はイギリス一の純血種だが
グリーン・ドラゴンのバーンズにあげてしまった

幽霊が出ると噂される古い教会の地下室で見知らぬ男と会っていた
調べるとミイラの頭と骨片が見つかった

メイドのエバンズと親しくなりスキャンダルが疑われる

ホームズとワトソンは釣り師を装ってバーンズの宿に泊まり調査を始める
ロバートが妹を殺害した路線で考える

馬車に乗った兄妹と引き留めて確かめると
ベアトリスは男が演じていると分かる





教会を調べると、棺にベアトリスの死体が入っているのを見つけ
そこにロバートが帰ってきて事情を話す





1週間前、妹が病死し、馬も含めてすべての権利がなくなれば
金貸しに返せず困るため、死体を隠して、エバンズの夫に妹のフリをしてもらった

その後、プリンスはダービーで優勝
馬主は大儲けして、借金を返済してもなおあまるほどの金を得た上
警察もベアトリスの死亡届が遅れたことに軽い咎めがあっただけで解決する




シャーロック=ホームズを推理する 各務三郎 ホームズ物語の生物たち
最後の巻なのに、ホームズ作品に出てくる動物の軽い説明と
その動物が描かれた切手の紹介ってなんだかあっけない



作品解説

『三破風館』
ミステリーと怪奇小説が親類だということが表れた作品

『ライオンのたてがみ』
このクラゲは空想
ダイイング・クルーが使われている

『覆面の下宿人』
「一事不再理」一度無罪になったら、再び裁判にかけられることはない法律を想定しているようだが
夫人は証人として法廷に出たので被告ではないから
時効にならないかぎり告発される危険がある

ドイルは聡明に見えて、時々こうしたポカミスをするんだな






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