メランコリア

メランコリアの国にようこそ。
ここにあるのはわたしの心象スケッチです。

映画『ガラスの城の約束』(2019)

2022-06-25 14:05:16 | 映画
原作:ジャネット・ウォールズ『ガラスの城の約束』

監督:デスティン・ダニエル・クレットン

出演
ジャネット・ウォールズ: ブリー・ラーソン - ニューヨーク・マガジンの人気コラムニスト
デヴィッド: マックス・グリーンフィールド - 婚約者。証券アナリスト。
レックス・ウォールズ: ウディ・ハレルソン - 父
ローズマリー・ウォールズ: ナオミ・ワッツ - 母
ローリ・ウォールズ: セーラ・スヌーク - 姉
ブライアン・ウォールズ: ジョシュ・カラス - 弟
モーリーン・ウォールズ: ブリジェット・ランディ=ペイン - 妹 ほか


『プリデスティネーション』(2014)で観たセーラ・スヌークがよくて
検索して出てきた今作の予告に興味を持って観てみた

クルマに住んでるってリバー・フェニックスの親みたいだな
ブリー・ラーソンはちょっとデボラ・ウィガーに似てた


“傷ついても愛し方を探すすべての家族に捧ぐ”





【内容抜粋メモ】

1989年
ジャネット・ウォールズは婚約者デヴィッドの顧客と食事
母は画家、父はエンジニアと話す

その帰り道、路上でゴミあさりをしている父レックスと
母ローズマリーを見てみぬふりをしてしまい
弟ブライアンに電話で話す

子どもの頃の回想
絵を描いてる母のためにソーセージをゆでて服に火がついて大やけどを負う!
ソーシャルワーカーが家族について聞き、育児放棄や虐待を疑う





ブライアンに病院内で叫ばせて、その隙にジャネットを連れて逃げる


ガラスの城をつくる計画を話す父
ジャネット:本を読むだけじゃ本当の教育じゃないって言われた
父:ヤブ医者に騙されるな 経験から学ぶんだ

これも真実だね








母と外食 すごい食べ方
母:価値観が混乱してるわ パパは彼を殺すわよ とデヴィッドに不満


借金取りが来るたびトラックで逃げる家族
公営プールをお風呂代わりに使う
なぜこんなに黒人が多い? 地域柄?

水が怖いジャネットを投げて溺れかける
父:沈みたくなきゃ泳ぎを覚えろ!
責任者が声をかけて暴力をふるう







ローズマリー:こんな生活うんざり!

大ゲンカしても元に戻る



家族と再会
ブライアンは警官
父:お前は今幸せじゃない 奴にはユーモアがない







父の生家に来る家族
スタンリー叔父もなんかヤバそう

祖母:ハトみたいにバカね
不味い食事を吐き出すと殴る

夜中にガラスの城の設計図を書いてる父
父:明日、場所を探す こんな家抜け出そう



山間の木の家を改造
水も電気もないって『北の国から』みたい

「ドラマのマイベスト」カテゴリー内『北の国から』参照

ベッドも角材からつくるってパパすごいな

お腹が空いたからってバターと砂糖を混ぜて食べるって/汗
3日食べてないと訴える子どもたち
野草を食べてたってゆってたYouTuberもいたな






食材を買いに行って酒を飲んで血だらけで帰る父
ざっくり切れた肩をジャネットに縫わせる!

父:
パパを信じてるのはお前だけ
お前のためなら命をかける

これもDVの一種だよな
いつ捨てられるか分からないし
子どもだけじゃ生きていけない不安で抜け出せないし

ジャネット:お酒を止められる?

父:2日間、屋根裏にこもるから酒を欲しがっても絶対飲ませるな

アルコール依存症から抜けるため
ベッドに縛って叫ぶ声が響く
父:酒をくれないとパパは死ぬ シンクの下の酒を持ってきてくれ!








アルコール依存症も暴力も成育歴が関係してるかも?
詳しいことはぼかしてある

仕事について、クリスマスディナーを食べる
プレゼントは母の絵が描かれたノート

やけに星に詳しい父
どの星が欲しい?と語り合う








父は酔って、デヴィッドと口論になる
腕相撲で父に勝つデヴィッド
ついにデヴィッドを殴る

デヴィッド:みんなイカれてる!
ジャネット:私の家族なのよ!



母方の祖母が亡くなり、父の母に預けられる
父が昔書いた詩を読む
「クソの中で溺れて息が出来ない」

祖母アーマがブライアンにいたずらしてると誤解して殴り合いになる
父:男なら自分で解決しろ!

こうした強いストレスがかかると酒が飲みたくなるんだろうね
力に頼る男の人に多い気がする

ジャネット:約束したのに

母:あなたの母とソックリ!

ジャネット:パパと別れて パパは永遠に変わらない

母:ムリ

ジャネット:
私たちの世話が出来ないなら自分たちでなんとかやろう
ここから抜け出そう

もう10代後半

ジャーナリズムを勉強したジャネットは
学校新聞の編集を任される

ローリは友だちのクルマで家出
NYで暮らしてジャネットを誘う



アーマが亡くなる
父への性的虐待をほのめかしてる
どんなに酷い親でも子は愛してるんだよね

居酒屋で父がよこした男にナンパされる
ロビー:金が貯まったらシカゴに行く
ジャネット:私はNYに行く

その後、父とビリヤードをやって負け続けて掛け金をとる父
NYに行く話を聞いて怒る

ロビーにお腹の火傷を見せると冷める
父:水泳と同じで大丈夫だったろ?

娘に売春させてるのと一緒じゃん/汗



コツコツ貯めていたお金が盗られている
これはお金より先に家を出るのが先だな

モーリーンからカリフォルニアに引っ越すと電話
ジャネット:親と同居させた私たちのせいだ







婚約パーティーにジャネットの父母も来る
父:世界を変える記事を書け

母:
弟が土地を売ろうとしている
土地を買うのにお金を借りたい 100万ドル
父が土地は売るなって

ジャネット:
私が子どもの時から土地を寝かせておいたの?
さんざん苦労させて?!

なぜ逃げたか分かる? 溺れてたの
悪夢のような生活だった
子どもを守る義務も放棄した
私の人生から消えて
二度と騙されない



ジャネットが出て行く日
ジャネット:ガラスの城なんてどうでもいい
朝いちばんのバスに乗る

共依存てやつか


母から電話があり、また会う

母:
父の具合が悪い あなたがいろいろ言うから
別れを言わないと後悔する

散々引き回して、歳をとったら子どもの世話に頼るって都合良すぎ
父の病気を子どものせいにするのも違うじゃん
タバコ4箱とか不摂生は自分の責任だ

ブライアン:情はあるでしょ? いいところもあった

きょうだいも味方してくれないのはさらに辛い


大学を見に来た父
ジャネットは中退
950ドルとミンクのコートを出す
母が賭けで儲けた?


顧客と食事していて具合が悪くなるジャネット
両親はホームレスだと真実を話す


父に会いに行くと母の絵が壁中に飾られてる
中2から書いた記事を全部スクラップしていたのを見せる

父:
悪魔は腹の中にいたのに
ずっと外を追っていた
子どもに苦労をかけた
お前がどれほど美しく、強いか忘れるな
幼い娘が父親役をするなんて

ジャネット:私はパパ似で良かった



引っ越し祝いに家族が揃う
亡くなった父の思い出話で笑う

ジャネット:私はラッキーだわ



実際の写真がエンドロールに流れる
設計図も!

NYマガジンに勤めたんだな
美形の家族

ローズマリー:自分で選んだ人生 私の勝ちよ


過去は過去として、これからの自分の人生を自分で選ぶってことか?



コメント

アガサ・クリスティー探偵名作集 1 メンハーラ王の呪い アガサ・クリスティー/著 岩崎書店

2022-06-25 13:43:14 | 
1991年 初版 1992年 第2刷
訳/各務三郎 挿絵/安藤由紀

これだけ有名な作家なのになのに
これまで一度も読んでなかったのがフシギなくらい

名探偵ポワロはテレビドラマで見たことがあって
でっぷり太ったおじさんキャラがあまり好きじゃなかったことを思い出した

「小さな灰色の脳細胞が・・・」てフレーズが口ぐせなのか
ホームズより人間臭くて、クリスティのユーモアで時々笑えるのがイイ

なんとなくフランス人かと思っていたら、ベルギー人だった
それにホームズと同じロンドンに住んでる/驚

時代が違うのか?
こんなに有名な探偵が2人もいたら、人気が二分しちゃうよね

翻訳と最後に解説文を書いているのは
ホームズシリーズと同じ各務三郎さん

「アガサ・クリスティー探偵名作集」は全10巻
中でも私の好きなエジプトが舞台の作品を選んだら
ちょうど1巻目だった

とても読みやすいのは、児童書用に翻訳されているのだろうか?


アガサ・クリスティー
ミステリーの女王と呼ばれたイギリス作家
小さい頃から空想が好きだった

作家になったのは結婚後
最初の作品はポワロ探偵が登場する『スタイルズ荘の謎』
代表作は『そして誰もいなくなった』『アクロイド殺人事件』『オリエント急行の殺人』など
(映画で観たことがあるな







アガサ・クリスティー 作品と解説/各務三郎
エルキュール・ポワロはベルギー警察の刑事
小柄(164cm)で、緑色の目、ポマードで固めた口ひげ

“イギリス人が人生でもとも愛しているのはユーモアとペット”
だからポワロは愛される

助手ヘースティングス大尉は事件簿を書きとめている
2人はロンドンのファーラウェー街のアパートで共同生活

後にヘースティングスは結婚してアルゼンチンで農場経営
時々帰国して、ホワイトヘヴンマンションに引っ越したポワロを手伝う

クリスティーもホームズの影響を強く受けている



■作品解説

「メンハーラ王の呪い」
1922年 イギリスの考古学者ハワード・カーターらが
少年王ツタンカーメンの墓を発見してから次々と死人が出た事件がある





【内容抜粋メモ】

メンハーラ王の呪い




カイロでメンハーラ王の墓が発掘され、次々と死人が出る
心臓発作、敗血症、自殺、、、

亡き考古学者の妻がポワロに事件を調べてほしいと依頼する
息子が父の調査にすっかりハマり
仕事をやり遂げようとしているため心配で仕方ない

超自然現象についてどう思うかと聞かれて
ポワロ:迷信が持つ力を信じています それはこの世でもっとも強いもの
と答えて、ヘースティングスを驚かせるが
超自然を信じるというより、それを信じる人々のことを言ってるのでは?

資金を出したのはブライブナー氏
甥ルパートと仲が悪く、財産は一銭も渡さないとケンカしていた

ほかにも大英博物館、メトロポリタン美術館の関係者や
アメリカ人秘書、エームズ医師、現地の召使ハッサン

現地を調査するために船に乗ってエジプトに行くポワロら
旅行が嫌いで清潔症のポワロは我慢ならず愚痴ばかりでイライラしどおし
ラクダに乗せられるとキレてロバに乗り換えるw






現地に着くと、今度は秘書が破傷風で亡くなっている

皆に事情聴取していると、アヌビス神の格好をした影が通る







テントに帰り、ポワロお気に入りのカモミールティーを飲むと急に苦しみだす
エームズ医師は脳溢血かもしれないと言うが
実はポワロが飲んでいないと明かすと毒を飲んで自死

エームズ医師はルパートの古い友人で
昔、ルパートは酔って自分の全財産を譲ると遺書を書いた

その後、ルパートにハンセン病だと告げて、ショックで自死させる
ブライブナーは遺書を残さなかったため
ルパートに継がれ、エームズ医師に入るという算段

ポワロ:
動機のない死が複数あれば、迷信話をいっそうかきたてることになる
殺人犯は一度うまくいくと、もう一度やりたい欲望にかられるものだ



首飾り盗難事件
ヘースティングスはポワロをブライトンへの旅行に誘う
グランド・メトロポリタン・ホテルには豪奢な人々が集う





中でも宝石大好きで飾りたてたオパルセン夫人は
自慢の真珠の首飾りを見せてあげようとして部屋に戻り
盗まれているのを知り、ポワロに出会ったのは運命だと依頼







首飾りは宝石箱に入れて、カギは夫人が首にかけている
怪しまれたのはホテルのメイドと小間使いのセレスティーヌ

2人は互いに罪をなすりつけ、婦人警官によって身体検査されたが何も出ず
盗むチャンスがあるとするなら、セレスティーヌが2度部屋をあけた時だけ

警部がセレスティーヌの部屋から発見した首飾りは模造品だが
夫人にショックを与えないためにふせて証拠品として預かるポワロ

隣りの部屋と続いているため、開けてもらうとホコリだらけ
引き出しに家具職人がよく使うチャコがついていたのに気づく

ホテルのメイドとボーイに
こんなカードに見覚えはないかと聞いて指紋をとる
問い合わせると、手配中の悪名高い宝石泥棒と分かる

決定的証拠はホコリの机についた宝石箱の跡
セレスティーヌが部屋をあけた隙にメイドが盗み、ボーイに渡した



チョコレートの箱
ホットチョコレートをすすりながら
ポワロ:まったく素晴らしい人生だ! と満足気





ヘースティングス:これまで一度も失敗はなかったのか?
一度だけあるから事件簿に加えてくれと語り出すポワロ

代議士ポール・デルラールは持参金つきの女性と結婚
妻は階段から落ちて死んだ

その後、デルラールも心臓麻痺で死ぬ

デルラールを密かに想っていたヴィルジニー・メナールは
あれは自然死じゃないから調べて欲しいと依頼

すぐさま毒殺の線を考えて調査するポワロだが
いくら調べても証拠が出てこないし、手がかり1つない

デルラールは大の甘党で机にはいつもチョコレートの箱があった
いつも夕飯後に食べるという
フタと箱の色が違うことにひっかかる

当日、サン・アラール氏と口論していた
理由は反カトリックのデルラールと宗教上で敵対したため

薬局に行くと、「劇薬じゃなくても命とりになるものはたくさんある」と医師
狭心症のジョン・ウィルスンにトリニトリン錠を出したことが分かる
アラールの家を探すと戸棚からその薬瓶が出てきて興奮するポワロ







すると、依頼人のメナードから捜査をやめてくれと頼まれる

ポワロ:
いい犬ほど、いったん嗅ぎつけたら止めろと言っても聞かない
私はとてもいい犬なんです

デルラールの母から呼び出されて、息子を殺したのは私だと自白
息子が教会を迫害したこと、妻を殺したところを見たこと
ヴィルジニーが愛してしまったことから
ウィルスンのクスリをチョコレートに詰めて殺した

ポワロ:事件は片付いた 私の調査は失敗に終わったのです!

目が悪い母、チョコレートの箱の色が違うことなどを結びつけなかった
当時の自分を恥じて

ポワロ:私がうぬぼれることがあったら、チョコレートの箱と言ってくれ

ホームズと同じセリフ!
そして言ったそばから

ポワロ:今じゃヨーロッパ一の頭脳のエルキュール・ポワロだ!

ヘースティングスが「チョコレートの箱」とつぶやいても聞こえてないw

ヘースティングスのことをたまに「モナミ(君)」と呼ぶのもクセ





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