行く末遠ければ

生まれも育ちも富山県砺波市
地元サッカークラブ・カターレ富山を応援するブログ

劇的ゴールで見事に勝利!ホーム開幕戦を白星で飾る 藤枝MYFC戦

2018-03-18 20:18:50 | カターレ富山
2-1で勝利!
せっかくの先制ゴールも実らず、また勝てないのか―――昨季10月の藤枝戦を最後に、その後の6試合、そして前節の敗戦を含め、7試合にわたって勝利から見放され続けてきたカターレ。今節もまた、試合終盤に同点にされてしまうという苦しい状況に追い込まれることとなりました。
しかし。
諦めない姿勢を貫き続けた試合終了間際。重点的に取り組んできたセットプレーの練習が実を結ぶかたちで、CKのチャンスを見事にものにして決勝ゴール!ホーム開幕戦につめかけたファン・サポーターに今季初勝利を届けることに成功したのでした。

前節の初夏を思わせるような沖縄の気候からは打って変わって。晴れてこそいたものの風の冷たさが身に染みる、気温にして10℃も差があるなかでのホーム開幕戦となりました。
県総の大型ビジョンが改修中で使用できないなかでのホームゲーム。いつもの癖でスタンドから振り返るかたちで経過時間やリプレイを確認しようとして「あっ!?」ということが、自分含めてサポーター仲間の多くがやらかしていましたが。
とにもかくにも、ホーム開幕戦。
前節の4点もの大量失点を喫しての敗戦は、やはりショックで。それを引きずらないかは懸念材料でした。そして、劣勢の中でも3点を返したその力は、ただのマグレだったのか、それとも?と。
前節とは多少メンバーを入れ替えるかたちとなったスタメン。弓崎が控えに回り、谷奥を起用。前節はFWとして途中出場でしたが、今節は本職のDFとしてのスタメン出場となりました。
前節の途中で負傷退場した影響か、苔口がメンバー外に。代わって新井が移籍後初出場。前節はトップを務めた才藤が下がり、代わって遠藤が最前線に位置することとなりました。

試合開始からカターレ寄りのペースで進行することに。大量失点の反省を基に、しっかりと気合をいれて臨まねば!という気概が伝わってくるようなプレーぶりであったかと。
ホームのファン・サポーターの目を引き付けたのは、やはり、期待の10番・新井。たとえ数的不利であっても怯まずに仕掛けていける度胸とテクニックは、その期待をかけるに足るもの―――そう印象付けられたのではないかと。
13分にはその新井から遠藤へと絶妙なパス。角度のないところから果敢に狙ったシュートは惜しくも弾かれてしまったものの、前線の2人による可能性を感じる場面が演出されたのでした。

そんななか、先制ゴールがうまれたのが24分。
相手陣内でボールが行ったり来たりするなか、相手のボール回しが甘くなった隙を見逃さなかった才藤。すかさずそれを前方に蹴り出すと、飛び出した遠藤に渡ってGKと1対1に。
そこで冷静に動きを見極めつつ蹴りこんだボールは、そのままゴールに吸い込まれ。遠藤の移籍後初ゴールにして、今季ホーム戦初ゴールとなる得点が決まったのでした。
なんというか、“FWの選手らしいゴール”という印象。1対1という状況であれ、そこで焦ってしまって蹴りそこなう、判断が遅れてしまってシャットアウトされてしまうなんてことは、十分にあり得る話。そこでしっかりと決めきる力。熟練のストライカーとしての実力を、ホームのファンサポーターに印象付けたのでした。
富山‐藤枝戦で“3試合連続”ゴールを決めた遠藤。前節の才藤に続き、古巣を相手に恩返しのゴールを決めてみせたのでした。

そのまま1-0で前半を終了。
ただ・・・。
正直、そのまま素直に1-0で終了することはないだろうな、という予感がありました。
先制にこそ成功したものの、一気呵成に押し込めていたわけではなく。反撃の危険性は、しっかりとあり続けたのでした。
もちろん、前節の反省から集中力を切らすことなくしっかりとディフェンスを続けてきたカターレ。ですが、それでも。安定感が失点の予感を消すほどには、相手の藤枝の攻めの勢いも衰えず。
気を抜くとやられそう、そんな危機感はぬぐえませんでした。
それを回避するためにも、1点のままではなく、追加点は必須である、と。

後半、だんだんと藤枝ペースから防戦を強いられたカターレ。
すると、そんな予感が的中するかたちで。
72分、岩淵 良太に決められてしまい、同点に。
先制点を挙げた遠藤は試合後のコメントで「自分は点を取ることが仕事だと思っているし、点を取るまで富山のサポーターの皆さんに受け入れてもらえるかなという不安はすごくあった」と語りましたが、それは藤枝に移籍した岩淵にとっても同じだったことでしょう。
先代の背番号8であった遠藤と、それを引き継いだ岩淵。それぞれのチームのFWのプライドがぶつかり合う試合となったのでした。

刻々と進んでいく試合時間。大型ビジョンが使用不可で確認がとりづらかったけれど、猶予がほとんど残されていないことだけはわかりました。
前節に続いてエドと前嶋が途中出場、それに加えて今季初出場の佐藤を加えて、なんとか勝ち越し点をめざすものの、なかなか思うようにはいかず。
逆転負けは論外として、このまま引き分けでも、それは負けと同じこと。先制しながらみすみす勝ち点3を逃すなどという事態は、なにがなんでも避けねばなりませんでした。
息をのむ展開が続く中、いよいよ試合も大詰め。
苦しい時間帯のなか、進藤の果敢な仕掛けからCKのチャンスを獲得。キッカーは差波。
ここだ!という、まさに試合の勘所。
ニアに蹴りこまれたボールに谷奥が頭で合わせ、ファーに流れたところを狙いすまして代がヘッド!まさにミラクルなタイミングで劇的ゴールが決まり、勝ち越しに成功!
信じて応援し続けたファン・サポーターの願いをかなえる、勝利に導くゴールでした。
そして、アディショナルタイムをしのぎきり、試合終了。ホーム開幕戦で白星を挙げることに成功したのでした。

ちょうどこの日、代に長男が誕生。先制ゴールの際にはゆりかごパフォーマンスも。そんな試合で、自らの決勝ゴールで花を添えるとは。
振り返ってみれば、2016年のホーム藤枝戦勝利のときも、先制ゴールを挙げて貢献していた彼ですが。さらに、昨季は自身の入籍を祝うような開幕戦チーム初ゴールを挙げて勝利に導いています。
そんな、“持っている男”が、またしてもやってくれました。
一昨年まで“敗戦率100%”であった、開幕2戦目。しかし、去年に続き、今年も勝利。代の劇的ゴールは、そんなジンクスに打ち勝つゴールであったとも言えるかもしれせん。

1勝1敗という数字は藤枝と変わらないものの、総得点の多さにより上回り、11位から7位に浮上。得失点差はプラスマイナス0に。
今後は、得失点差がマイナスにならないようにしなければ。単純なこと、勝ち続けるかぎりは、プラスにこそなってもマイナスにはならない。
無失点に抑えられなかったことは残念ではありますし、まだ守備のクオリティを高めていく必要はあるでしょうが。
それでも。
敗れた前節にしろ、今節にしろ。最後の最後まであきらめないでやり切る姿勢というものを、プレーで示すことが出来た。今節は、それを勝利に繋げることができた。
それは、大いに自信にしていいところ。続けていかねばならないところ。
次節は、中3日ですぐにやってきます。
ひとつ勝利を挙げたことで肩の荷が下りた部分もあるでしょうが、そこは、勝って兜の緒を締めよということで。
勝ったからこそ、次の勝利へ。
まだ、シーズンは始まったばかり。
さしあたっての連勝に向けて。精進を続けていかねば。

第2節 藤枝MYFC戦

2018-03-16 21:52:02 | カターレ富山
悔しい敗戦スタートとなった琉球戦を経て、そこで得られた反省と成果を存分に発揮しなければならないホーム開幕戦。シーズン初勝利をホームのファン・サポーターに届けるべく、藤枝MYFCを迎え撃ちます。

昨季8位のカターレに対し、7位の藤枝。同勝ち点でありながら得失点差で下回ったがために、順位で上回られてしまいました。最終戦で負けることさえなければ、琉球にも藤枝にも抜かれることなく6位は保てていたところでしたが、成し遂げられずに過去最悪成績。
その詰めの甘さからの脱却、勝利という形でのリベンジを果たさねばならなかった琉球との開幕戦でしたが・・・無念の敗戦。
そして迎えることとなる、“上位クラブ”藤枝との対戦。
J3において勝ちなしという最悪の相性、それがまたも更新してしまった琉球戦。相性ということで言えば、過去5勝1分け1敗、しかもホーム戦は負けなしという抜群の相性である藤枝。昨シーズンの対戦も4得点を挙げての勝利でした。
だったら。藤枝戦勝利もまた、更新してやろうじゃないかと。まったく遺憾ながら、昨シーズン、その藤枝戦以来勝利から遠ざかっているカターレ。そこで止まっている時間を、再び勝利によって進めねばなりません。

J2昇格を目指す有力候補・長野をホームに迎えた開幕戦では1-0で勝利した藤枝。
昨シーズンからは主力クラスを含む半数以上が入れ替わるという大変革を経たものの、就任4年目の指揮官による「大石イズム」の浸透にはブレがなかったようで。確かな手応えとともに、開幕連勝を成し遂げるべく乗り込んできます。
鳥取から加入の杉本、秋山。盛岡から加入の谷口、岩淵。さらには鹿児島から加入の関など、それぞれのクラブで一線級の働きをみせてきた実力者たちが加入。それら選手たちが躍動したならば、やはり脅威なのはまちがいありません。
開幕戦で、自分たちの至らなさによる連続失点を喫してしまったカターレ。その問題についてきちんと対処できていなかったとしたら・・・藤枝の実力者たちが、それを見過ごすなどとは思えません。気を引き締めて臨まねば、とても勝利はおぼつかないでしょう。
選手の大幅入れ替えを経たのは、カターレも同じ。だからこそ、負けるわけにはいかない。シーズン序盤だけに成熟度が低い、などと言っている暇などありはしないのです。優勝を狙うクラブとして、これ以上の足踏みなどあってはならないのは言うまでもなく。

期待したいのは、やはり遠藤。なんと言っても前所属クラブ。意識しないほうが難しいでしょう。
カターレデビュー戦となった琉球戦は、本人にとっては不完全燃焼だったのではないかと。立て続けに3失点を喫してしまった一方で、アタッカーとしての本分を果たしきれず。
57分という早い段階で交代。代わって入ったエドや前嶋らの奮起によって、敗れたにせよ意地を見せることはできましたが・・・やはり、自らが得点に絡むことができなかった、という悔しい思いがあることでしょう。
古巣・琉球を相手に特別な思いを持って挑み、2ゴールという成果を上げてみせた才藤。その活躍ぶりにも、FWとして、大いに刺激を受けたことかと。
次は、自分の番だ、と。
ホームのファン・サポーターに、あいさつ代わりとなるゴールでもって、新加入を強烈にアピールしてほしい。そして、藤枝にも「頼もしかった見方も、対戦相手となってはこんなに厄介な選手か!」と嘆かせるくらいの、そんな活躍が見たいです。
そしてもうひとり期待をかけたいのが、永井。
失点がそのまま悪評に直結してしまうのが、GKという難儀なポジション。ひとりで責任を背負いこむ必要はないけれど・・・それでも、気にするなというほうが難しいでしょう。
開幕戦の他の15クラブと比べても、4失点はワースト。覆水盆に返らず、結果を無かったことにはできません。
けれど、だからこそ。4失点を、例外に追いやってしまおうじゃないかと。
この第2節を無失点に抑え、まずは平均失点を2に低下させようじゃないかと。
在籍4年目、それだけに、ホームで勝利から遠ざかってしまっている現状を憂いていることかと。それを打破するには、やはり無失点がマスト。4失点を「なにかの間違いだった」くらいに言わしめるために。リーグワーストGKという不名誉を翻し、リーグベストGKという名誉に変える―――出来ない、なんてことはない。やるか、やらないか。ならば、やれ、と。やれるはずだと。そう信じます。

ダメなときのカターレがどうであったかと言えば。
前の試合で良かった部分が全然継続できていない一方で、悪かった部分は着実にひきずってしまう。その繰り返し。
まだ第2節、とは言いますが、それでも。
早くも問われています。新チームになっても、そんなダメなカターレを継続してしまっているのか?と。
前節で言うならば。立て続けに3失点は、ダメな部分以外の何物でもない。それを引きずってあっさりと失点してしまうようであれば、見通しは暗いとしか言いようがないでしょう。
良かったところとして、意地の3得点がありましたが。それをただのマグレで終わらせてしまって、実際のところは得点力アップなんておぼつかない、ということであれば・・・やはり、見通しは暗いとしか。
新シーズンを待ちわびたファン・サポーターに見せるのは、そんなダメなカターレか?
そんなわけない。
ホーム開幕戦で見せるのは、期待に応える勝利、それ以外にありえない。
4失点など無かったかのように無失点に。3得点があたりまえのように、また複数得点。
まだ2戦目?もう2戦目。
妥協してはなりません。優勝をめざすなら、なおのこと。

1敗は、消せない。けれど、印象は塗り替えることが出来る。ホーム開幕戦で勝つことで、強いカターレ富山という印象に。
ならば、連敗など論外。勝たねばならない理由しかありません。
勝利を待ちわびるファン・サポーターに届けろ!
見せろ!新生カターレのその力を!優勝を目指す、その意思を!!

勝たれ!!!富山!!!!!

リベンジならず。反撃及ばず敗れ、黒星スタート FC琉球戦

2018-03-13 22:58:40 | カターレ富山
3-4で敗戦。
新チームの真価が問われる開幕戦であり、不調の波に抗いきれず沈み続けた昨季との明確な違いを示さねばならない一戦でした。
0-1という最少差ながら、内容的には惨敗という敗戦を喫した昨季最終戦。そのときと同じアウェイ・琉球戦で、リベンジを果たさねばならなかったのですが・・・。
前半のうちに3失点、計4失点という、まれにみる大量失点。さすがにこれは、いただけない。結果、またしても琉球戦勝利ならず。鬼門とも言うべき対戦で、また勝てませんでした。
それでも。
これまでと変わらなかったならば、0-3のまま、あるいは返しても1点どまり程度で1-4くらいの敗戦ではなかったかという試合。
けれど、厳しすぎる状況の中でも最後まで懸命にプレーし、あきらめることなく挑み続け、3-4まで盛り返しました。
結果的に敗れて勝ち点0、と言ってしまえばそれまでですが、それでも。同じ最少差でも、昨季最終戦のそれとは異なり、勝利への意志を明確に示した敗戦でした。
反省点は厳粛に受け止めねばならないにせよ。この悔しさをバネにもっと飛躍できたならば、苦い敗戦も無駄にならない・・・いや、無駄になどしてはなりません。
とにもかくにも、開幕した2018シーズン。ショッキングな敗戦からのスタートですが、乗り越えて優勝へと邁進せねば。

気温20.9度と言いながら、それ以上に感じる暑さ。沖縄の強い日差しは富山のそれとはまったく違っていて。日焼け止めを塗りながら、「あれ?今って何月だっけ?」なんて思ったものです。
真新しい白、そして緑のユニフォームに身を包んだ選手たち。それを見て、いやがおうにも新シーズンを実感させられました。
スタメンのうち6人が新加入選手となって臨んだこの試合。序盤はややカターレが優勢に試合を進めました。
これまでの選手のなかでは、応援するスタンドから「どうした進藤?」なんて声の聞かれた進藤のプレーぶり。サイドを懸命に駆け上がる力強いその様は、これまでにない強い印象を見る者に与えたようで。
新加入選手のなかで目を引いたのが、ボランチに入った稲葉。競り合いになっても臆することなく挑み、簡単にボールを失わない粘り強いプレーが見て取れました。
ともすれば「とりあえずパス」なんてことになりがちであった場面でしっかり勝負できる選手の活躍は、やはり頼もしいです。
双方ともなかなか決定的なチャンスにまでは至らない展開が続いたものの、それでも不利とまでは言えない、優勢ですらあるような印象で見ていられました。

しかし。
歯車がかみ合わなくなったら、そういうものということなのでしょうか。
30分、36分、43分と、立て続けに3失点。
失点のしかたにもいろいろ種類がありますが、相手を褒めるしかないゴラッソであるとか、アンラッキーだっただけ、とかそういう類ではなく。明らかに、こちら側の問題でしてやられた失点であったかと。
中でも2失点目のミドルシュートは、こちらの詰めの甘さ、ラインの甘さを見透かされての・・・相手にとっては「してやったり」のゴール。それでなくとも攻撃的サッカーを志向する琉球にとってみれば、「相手が緩んだなら一気呵成に決めるのはあたりまえ」ということだった、ということでしょうか。
3点ビハインドでの折り返し。
敗戦が極めて濃厚、得失点差マイナス3、あるいはそれ以上での単独最下位待ったなしか?という状況に追いつめられることに。
仮にも優勝を目標に掲げるクラブに許される事態ではないことは明白。
「それでも」と言い続けねばなりませんでした。

とにもかくにも、点差を詰めないことには始まらない。
攻撃の活性化を図るべく、57分という比較的早い段階で攻撃カードとして遠藤に代わってエドを投入。ベンチからも反撃への意志を伝えることに。
すると、それが奏功して59分、古巣との対戦に燃える才藤がチーム今季初ゴールとなるヘッドを決めて1点を返すことに成功。
先の松本との練習試合でもゴールを決めて好調さが見て取れましたが、大事な試合でひとつ結果を残しました。
しかし。
その僅か2分後。反撃ムードに冷や水を浴びせるかのごとき追加点を決められてしまい、再びの3点差。相手にとっては地元出身の上門のこの日2点目という願ってもないゴールに大歓声。一方のカターレは・・・やはり、苦しさは隠しきれませんでした。

これまでのカターレであれば、残り時間は消化試合であったかと。5失点目を喫しないことで精いっぱい、反撃などとても、という状況。
けれども。
そうは、ならなかった。
エドの移籍後初出場に次ぎ、これまた初出場、若手の前嶋を投入。その2人が左サイドを活性化させると、前嶋の積極的な仕掛けからPKを獲得することに成功したのでした。
単純にこれまでの実績からだけで判断しての起用であったなら、あるいは、陽次やイッキの出番という状況であったのかもしれません。ケガによってその2人を欠いた状態のカターレですが、だからといって、単に繰り上げで出場することになっただけ、などということではなかったようで。
エドにしても前嶋にしても、それぞれが持ち味をしっかりと出して果敢にプレー、それがチームの大きなプラスとなったというのは、とても喜ばしいことです。
そのPKのチャンスですが、正直なところ、不安もありました。9年前のJ初参戦となった開幕戦でPKを失敗、スコアレスドローで初戦勝利ならず、といったことがあったり。
伝統的にPKの機会そのものが極めて少ないチームにあって、失敗確率も結構な高さ。そんな事実が厳然としてあります。
1週前の松本との練習試合で、そのときのキッカーは遠藤でしたが、やはり失敗していて。それを意識せずにはいられませんでした。
けれども、だからといって失敗を受け入れて良い状況などでは、決してない。なにがなんでも決めねばならない。
そんななか、キッカーは才藤。
人一倍この試合に賭ける意気込みを見せていた彼のキックが決まり、2点目を挙げることに成功したのでした。

喜ぶ間もなく次の1点を獲るべく攻め込まねばならないカターレにあって、苔口が接触プレーで痛んで担架に運ばれて退場というアクシデントが。
最後の交代カードとして起用されたのは、またも移籍後初出場、谷奥でした。
本来はDFの選手ですが、FWとしての起用。その高さでもって勝負し、得点してこい!というメッセージは明確でした。
その起用が、ズバリ的中。
前嶋から差波に繋がったボールを中央に上げると、まさに高さを活かしたヘッドが炸裂!見事に決まり、1点差へと詰め寄ったのでした。
なおも攻め続けねばならないカターレ。苦しい時間帯にあって、必死のプレーが続きました。
5分あったアディショナルタイムまであきらめることなく食らいついていったのすが・・・。
無念のタイムアップ。

懸命の追い上げも実らず、初戦黒星。開幕戦に限って言えば2010年以来の敗戦となりました。
またしても、勝てなかった琉球戦。リベンジは今回も果たすことが出来ませんでした。
シーズン前のキャンプ期間において、J1クラブをはじめとした強いクラブとのトレーニングマッチを積極的に行い、地元で充実した仕上がりを手に出来ていた琉球。それに比べて、本来のスケジュールを積雪の影響で急遽変更せねばならなかったりと、全体練習ひとつとっても難儀していたカターレ。仕上がりに差はあったようにも思います。
けれど、それを言い訳にしてなどいられないのが、それを踏まえてなお勝たねばならなかったのが、カターレであって。
そこで、4点もの大量失点で敗れてしまったという事実は、重く受け止めねばなりません。守備に問題を抱えているとしたなら、この先対戦するクラブも、そんな弱点を見逃すはずなど無いのだから。
それでも。
転ぶにしても、前のめりでした。
同じ敗れるにしても、前半のままの3点差・無得点で負けたのであったら、その意味は全く違っていたことでしょう。
負けてしまったことは事実。けれども、意地は見せられた。反省は必要にしても、悲観することはない。それだけのプレーをやってのけた。
確かに敗れたことは悔しいですが、それでも、去年の最終戦のように反撃の糸口も見いだせないままに負けたわけではない。その事実は揺るぎません。
ならばこそ。
苦い敗戦をバネに、飛躍せねば。
琉球との再戦は、シーズン最終戦。そのときまでに反省を糧とした強いカターレであらねばなりません。
初戦で躓いてしまったけれど、だからこそその後の躍進があった―――そう言えるように。
そして、そのときこそは、リベンジを果たせるように。

始まった新シーズン。勝利はお預けとなりましたが、悲観してなどいられません。
ホーム開幕戦に向けて、地元のファン・サポーターに勝利を届けるべく、一心不乱に精進せねばなりません。

第1節 FC琉球戦

2018-03-10 23:27:37 | カターレ富山
いよいよ始まる新シーズン。10周年を迎えたカターレ富山の新たな歴史の始まりです。
J3優勝、そしてJ2復帰という目標は、今さら言うまでもないノルマとして。
史上最大規模のメンバー入れ替えを断行してまで、その悲願成就に向けて舵を切ったというその思い、覚悟を、勝利という結果で示すために。
まずはシーズン開幕戦を勝利して、幸先の良いスタートを決めねばなりません。

新生カターレのデビュー戦に、あるいは最もふさわしい相手かもしれません。
不調を極めた昨年のシーズン終盤戦を象徴するかのような、0―1というスコア以上の惨敗を喫した最終戦の相手・FC琉球。
同勝ち点で並んでいて、なにがなんでも勝ってフィニッシュしなければならなかったにもかかわらず敗れ、その結果8位転落。史上ワースト順位に落ち込んでしまったのでした。
その琉球と、同じアウェイ・沖縄県総合運動公園陸上競技場で対戦する、シーズン開幕戦。
失意のどん底を味わされた相手へのリベンジ。昨季との違いを示すには願ってもないシチュエーションかと。

もちろん、言うは易く行うは難く。
6位という史上最高位でフィニッシュした昨季、さらにはライセンス取得で、J2昇格への下準備が整った琉球。これまで以上の気合いでもって開幕勝利を成し遂げるべく待ち構えているであろうことは、火を見るより明らか。
金監督の3年目、選手の入れ替わりはありつつも、目指すサッカーにブレはないようで。J3での過去3年で無敗という相性のいい富山を叩いて意気揚々とスタートしたい、それは間違いないでしょう。

相性という意味では最悪と言っていい相手。これまで通りであれば、良くてドロー、あるいは昨季最終戦の続きとばかりに〝連敗〟を喫する可能性も。
しかし、だからこそ。
首尾良くここで勝ったならば。
不調から抜け出せずに失意のままに終わった昨季との、明確な違いが打ち出せたならば。
絶好のスタートが切れることは、間違いないはず。

期待したいのは、なんと言っても才藤。
いきなりの移籍元との対戦。「恩返しゴール」を狙っているであろうことは確実かと。
なにしろ、昨季最終戦でカターレを苦しめた張本人。それが、同じ舞台で、今度は頼もしい味方となっているのだから。
実際に、先の練習試合でもアグレッシブに躍動、さらにゴールを挙げたところも目にしています。そりゃ、期待しないほうが無理というものです。
もちろん、特徴を知り尽くしている古巣だけに、簡単にはいかないかもしれません。けれど、それを踏まえて、さらにゴールしてほしい。そして勝利に導いてほしいです。
もうひとり期待したいのが、同じく新加入の遠藤。
藤枝から新天地での飛躍を期してカターレに移籍。その彼が、藤枝での盟友にして、今季移籍で琉球に加わることとなった枝本 雄一郎と対戦することに。
それぞれの思いを胸に、同じリーグの違うクラブに。その決断が間違っていなかったことを、勝利で証明したいはず。
是非とも、ゴールでもって健在ぶりをみせつけてほしいです。

史上初の開幕3連勝を成し遂げ、好調をキープして折り返したにもかかわらず、大失速してしまった昨季。
その反省を活かさねばならないと言うなら、なおのこと。
いかにこれまで勝てていない相手でも、勝てなくて仕方ないことにはならない。
勝たねばならない理由しか無いのです。
正直、新チームが実戦でどれだけやれるのかは未知数です。
けれど、それでも期待せずにはいられない。それが、10周年を迎えるまで応援し続けてきたカターレ富山だから。

悲願成就へ、最初からクライマックス!!
昨季、保留したまま遂げられなかったJ通算100勝目を、この開幕勝利で成し遂げろ!!!

勝たれ‼富山!!!!!!



2018 カターレ富山 選手インプレッション その3

2018-03-08 21:59:35 | カターレ富山
#19 柳下 大樹
ディフェンスのみならずCFもこなすユーティリティー。ただ、レギュラーであった平出に代わって出場した試合などでは、正直言って、その座を脅かすほどの力は発揮できていなかった印象であったかと。
怪我人が相次いだことで出場機会が巡ってきたものの、自信もケガで終盤戦を棒に振るなど、移籍1年目は不本意なシーズンとなってしまいました。
ただ、忘れえぬ活躍が第15節・ホーム北九州戦。ドロー決着が濃厚であった試合終了間際、決勝ゴールを決めてヒーローに。昨季、県総が最も沸いた瞬間でした。
捲土重来を期す今季。また、ホームを沸かせる活躍、そして勝利をファン・サポーターに届けてほしいです。

#20 進藤 誠司
永井と並び4シーズン目、チーム最古参の苔口に次ぐ古株にして生え抜き選手。加入したのがついこの間のように思えますが、いかにチーム選手が入れ替わったかを思い知らされます。
同じく2015年に加入した中西や馬渡、萱沼らが他クラブでのプレーを選択して富山を離れたなかにあって、今シーズンもカターレでプレーすることに。
デビューイヤーに2得点を挙げるなど気を吐いたものの、近年は出場機会そのものが減少。活躍という意味では芳しくありません。
それでも、カターレでプレーし続ける道を選んだ。
先の練習試合ではサイドを任され、持ち前の運動量を武器にタフにプレーしていました。その活躍をリーグ戦でも活かし、飛躍を遂げてレベルアップするシーズンにしてほしい。そう願います。

#21 太田 岳志 (東京ヴェルディより期限付き移籍)
10周年を迎えるカターレにあって、なにげにGKは入れ替わりの多いポジションであったと思います。前年とまったく同じメンバーでというケースが、2009年と2016年の2シーズンしかありません。
そんななか、7年の長きにわたって所属し続けた飯田が引退。代わる選手の獲得が急務でしたが、期限付き移籍というかたちでの加入となりました。
現時点でのファーストチョイスは昨季フル出場の永井で間違いないでしょうが、それでも、控えに甘んじることを良しとはしないはず。控えでも、出場なしで構わないくらいならば、そのままヴェルディに残る選択肢もあったことでしょうし。期限付き移籍を決断して環境を変えたのは、あくなき向上心あってのことかと。
ライバルでもあり、仲間でもある―――チームのなかでも、その要素が色濃いGK。新加入でも、いや新加入だからこそ、遠慮呵責なしに3人で高めあっていってほしいです。

#22 椎名 伸志
過去に幾度も大怪我に見舞われながらも、そのたびに立ち上がってきた不屈の男。
ある時はトップ下、ある時はウイング、またある時はボランチと、「チームの中でもトップクラスのサッカーセンスを有している選手」との見立ては、きっと間違っていないです。
そんな彼が魅せたのが、天皇杯での神戸戦。開始早々に失点してしまうというショッキングな事態にも動じることなく、直後に同点ゴールを決めてみせるという強心臓っぷりを発揮したのでした。
胸のすくようなアグレッシブなプレーを、今シーズンも見たいです。

#23 西 晃佑 (背番号変更 28→23)
カターレユース出身の地元の星が、背番号を改めてプロ2シーズン目に挑みます。
ルーキーイヤーであった昨季は、あるいは慣れるだけでもあっという間にすぎていったのでは?と。昨年の経験を踏まえて臨むこととなる今シーズンは、だからこその奮起が求められます。
苔口、遠藤ら実績充分の選手たちに割って入って出場機会を得なければならないこと。それを、いかに成し遂げていくか。
ユースの後輩たちの道しるべであり、トップ昇格の「その先」を示さねばならない立場。その自覚を忘れることなく、精進を続けてほしいです。

#24 前嶋 洋太 (横浜FCより期限付き移籍)
育成型期限付き移籍での加入となる若手で、武者修行の場としてカターレでプレーすることを選びました。
キックオフパーティーのときに、本人と話した時のこと。「初の移籍ですけれど、富山に来てみてどうですか?・・・って、数日しかたっていないけれど」と、たずねてみました。
我ながら、あんまりうまくない問いであったかな?との反省もしていたところ、「いや、楽しいですよ?」とキッパリ。
自分としては、「まだ右も左もわからなくて」というような反応を予想していたかもしれません。それを、落ち着いた雰囲気でハキハキと。
「こやつ・・・やりおるワイ」というのが率直な感想。弱冠二十歳とは思えないたたずまいに、大物のにおいを感じ取ったのでした。
今シーズン、そんな予感が間違っていなかったことを、大活躍でもって証明してほしい。そう思います。

#28 谷奥 健四郎 (松本山雅FCより完全移籍)
10シーズンを1人がつけて今シーズンやっと2人目という背番号17とは対照的に、毎年のように入れ替わっている背番号28。実に10人目の選手として今シーズンを戦います。
昨季の不安定さが失速に繋がったディフェンスラインのテコ入れに獲得。空中戦に自信を持つというプレーぶりが試合で見られるときが、今から楽しみです。
過去に期限付き移籍をしていた沼津ではJ3昇格を経験。今シーズンは対戦相手として「恩返し」を果たしつつ、その経験を今度はJ2昇格というかたちでフィードバックできたら、と。
新加入ながら副キャプテンのひとりに抜擢。監督の信頼も厚いようで。キャプテンの今瀬ともども、チームをしっかりと盛り立てていってほしいです。

#31 服部 一輝
昨シーズン、久々の大卒ルーキーGKとして加入。永井がフル出場であったことで出場機会は得られなかったものの、それでも第2GKとして多くの試合に臨んだ経験というものは、プロならではのものであったことかと。
今度は培ってきた経験をさらに推し進めて、公式戦出場へと繋げていくターン。フェアで公正な競争の果てに「使わないのではもったいない」と判断せざるを得ない信頼を勝ち取らねば。
昨シーズンオフ、いち早く契約更新を発表。カターレ富山でひとかどの選手に、という思いの強さからでしょう。その思いを力に変え、プロデビューのその日に備えてほしいと思います。

#39 佐藤 和樹 (水戸ホーリーホックより完全移籍)
昨季途中に育成型期限付き移籍で加入すると、すぐさま試合に出場。アグレッシブなプレーぶり、プレースキックのキッカーとしても存在感を発揮しました。
中でも圧巻だったのは第32節の長野戦。直接FKのチャンスで、その左足から目の覚めるような強烈なシュートを叩き込んだのでした。
ただ、その試合もそうでしたが、せっかくの活躍もなかなか勝利に結びつかなかったという悔しい思いも。それが、期限付き移籍を完全移籍へと切り替えるきっかけとなったのかもしれません。
昨季の無念を晴らすべく、今シーズンへの意気込みは強いことかと。その思いを勝利に、ひいてはJ3優勝へと繋げるべく、邁進してほしいです。