行く末遠ければ

生まれも育ちも富山県砺波市
地元サッカークラブ・カターレ富山を応援するブログ

2018 カターレ富山 選手インプレッション その2

2018-03-06 22:04:47 | カターレ富山
#10 新井 瑞希 (SC相模原より完全移籍)
今季新加入選手のなかでも注目度ナンバーワンと目されている、若き背番号10番。
浦和レッズユースを経て渡欧、オーストリアで1年半のプレー。そののち昨季途中に相模原に加入、レギュラーとしてJ3リーグにおいても頭角を現しました。
その旺盛なチャレンジスピリットを持つ彼が、新たな挑戦の場に選んだのがカターレ富山。選手の入れ替えで随分と若返った感のある今季メンバーのなかでも、若手の旗頭として存在感を発揮してほしいと願ってやまないところです。
練習試合でそのプレーの一端を垣間見ることが出来ました。足元のボールさばき、そのテクニックに感心しましたが、それよりも印象に残ったのが、負けん気。ゴール前で数的不利にあっても臆することなく向かっていった姿が印象的でした。
今度は公式戦の場で、そのポテンシャルを存分に発揮し活躍する姿を是非とも見たいです。

#11 才藤 龍治 (FC琉球より完全移籍)
個人的に、このオフの移籍で「え?富山に来るんかい!?」と、いちばん驚いたのが彼。
昨シーズンの最終戦での琉球との対戦での印象が記憶に新しかったのもあります。田中 恵太、富所 悠らとともに、攻撃的サッカーを志向する琉球の象徴的な選手であったから。
得点を決められてしまった田中もさることながら、それよりも「なんだよこの才藤って、厄介なヤツだなー」なんて見ていたものです。その試合でカターレに圧倒的に欠けていた、攻撃時の覇気というか迫力というものを備えていた選手であったから。
対戦相手として厄介であったぶん、味方となってこれほど頼もしいことはありません。
慢性的に得点力不足なカターレの印象を、いい意味で裏切る存在となってほしいと願います。

#13 佐々木 一輝
活躍の場を求めて一念発起して富山に移籍してきた昨シーズンは、23試合出場・5得点。
契約更新も全く異議なしと思える半面、佐々木コンビの相方(?)・陽次と同様、「もっとできたはずでは?」という思いも。ツボにはまったときには素晴らしい働きぶりをする半面、イマイチなときはイマイチなまま、という印象。そこから不動のレギュラーへとのし上がっていくためには、さらなる精進が必要なようにも思います。
それもこれも、期待値が高いからこそのこと。
昨季ホーム最終戦の鳥取戦で大怪我、そこからリハビリを続ける日々を送っていますが・・・なんとか、早期の復帰を願います。出遅れは致し方なしとしても、チームには必要な戦力。復活を、チームに勝利をもたらすゴールが見られる日を待っています。

#14 川上 エドオジョン 智慧 (徳島ヴォルティスより期限付き移籍)
黒部強化部長いわく、「本当は昨季途中で獲りたいくらいだったけれど」とのこと。それくらいに高く評価され、期待をかけられていたところを、満を持しての加入。
そのあたりをキックオフパーティーのときに本人に伝えたところ、「いやいやいやいや(照れ」という、なんとも初々しい反応も。
ルーキーイヤーであった昨シーズンは怪我に泣かされ、出場は2試合にとどまるという不完全燃焼。新天地で活躍してやる!という意気込みも並みならぬものがあるかと。
練習試合でプレーを見ましたが、なるほど、セールスポイントのスピードは期待できそう。場数を踏めば、プロ初ゴールも遠くないのではないかと。
新井とは浦和レッズユースの後輩にあたる間柄。縁あって同じチームとなったからには、お互いに高めあって盛り立ててほしいです。

#15 ルーカス ダウベルマン (マドゥレイラECより完全移籍)
昨シーズン、クラブ史上初のブラジル人選手としてパブロ、カベッサの2名が加入し、大きな期待をかけられていましたが・・・残念ながら不本意な結果に終わり、1年でチームを去ることとなってしまいました。
言い方は良くないかもしれませんが、「当たり」と「はずれ」がある、というのも世の定め。他クラブの強力なブラジル人選手にけちょんけちょんにやられてきたカターレではありますが、その他クラブだって、全員が全員「当たり」ではなかったはずで。
そんないきさつがありながらの、3人目のブラジル人選手。
昨季の練習参加でのアピールが実を結んでの契約ということらしいのは、プラス要素かと。外国籍選手と契約条件でもめてガッカリ、なんてこともザラである昨今、本人、クラブ側双方にとってしっかりと納得しての加入であれば、問題も無かろうと。
練習試合で見ましたが、なんとういうか、雰囲気のある選手だなと。表現しづらいのですが、なにか、彼がボールを持つと流れが変わるというか。
定位置を争うライバルは多いけれど、試合で見てみたい選手です。

#16 弓崎 恭平 (ギラヴァンツ北九州より完全移籍)
昨シーズンの失速の要因として、怪我人が相次ぐ、出場停止が重なるなどしてディフェンスラインが安定しなかったことが挙げられます。急造3バックを余儀なくされた相模原戦などは、その最たるものでした。
その反省を活かさねばならない今シーズン。サイドのスペシャリストを!という要望への答えが彼の加入であったかと。
左右どちらもこなせるということらしいですが、どちらであるにせよ、「サイドはアイツに任せておけば大丈夫」という、居てあたりまえの選手という理想を、ぜひ実現してほしいです。
意外なことに、北九州からのカターレへの加入は初めて。J2からの陥落、優勝争いに絡めなかった昨季の無念・・・かつてカターレも通ってきた道だけに、身に染みてわかります。だからこそ、それらを新天地である富山で晴らしてほしい。今シーズンの優勝への力となってほしいです。

#17 稲葉 修土 (アルビレックス新潟シンガポールより完全移籍)
これまで木本 敬介ただひとりがつけてきたカターレ富山背番号17を引き継ぐこととなる新戦力。
シンガポールでのプレー経験を、チームに多様性をもたらすというかたちでフィードバックすることを狙っての加入ということらしいです。
所変わればプレーも変わる。それは、J3というリーグにおいても同じこと。チームの約束事は守りつつも、それでも固定観念にとらわれない、そんなプレーぶりでチームを引っ張ってくれたらと。
福岡大時代は同じく新加入の弓崎の1年後輩。歳は離れるものの、代も同大学の先輩にあたります。彼らの活躍が、まだ見ぬ後輩たちが富山入りするきっかけになれば。

#18 瀧谷 亮 (FC岐阜より完全移籍)
身長187センチの体躯を活かしたポストプレーからのゴール量産が期待されるFW。
カターレの歴史的に、期待されながらもなかなか芽が出なかったポジションの筆頭ともいうべきポストプレーヤーではありますが、そんな定説を覆す活躍をみせてくれたらと。
今シーズンに向けた移籍動向で、昨シーズンの終了を待たずに、いちばん最初に加入が発表された選手。期待の高さがうかがえます。
苔口、遠藤、才藤らとレギュラー争いすることとなりますが、是非とも出場機会を奪取、得点力を見せつける活躍でもって存在感を発揮してほしいです。

2018 カターレ富山 選手インプレッション その1

2018-03-05 23:04:53 | カターレ富山
既にJ1・J2が開幕しているなか、今週末いよいよ開幕することとなるJ3の2018シーズン。
カターレ富山10周年を、10年前同様に昇格の年とするために。
その第1歩となる開幕戦に先駆け、史上最大レベルに変革のあったメンバー構成に関して、徒然なるままにつづってみようかなと。


#1 永井 堅梧 (背番号変更 21→1)
一昨年の終盤戦をケガで棒に振ってしまった無念を晴らすべく臨んだ昨シーズン。公式戦全試合フル出場という、まさにカターレの守護神として、八面六臂の活躍を見せました。
ただ、無念を晴らせたかと言えば・・・。全試合フル出場したからこそ、堅守を誇った前半戦から転落の一途をたどった後半戦へ、すべて見届けてきたわけで。
今年こそは最後に笑う年にしなければならないという思いは、人一倍強いことかと。
正GKとしての地位を譲ることなく、チームを勝利に導く。
期限付き移籍継続というかたちながら、それでも自身2度目の背番号変更で1を背負うことを決めたのは、覚悟の表れにほかならないということなのでしょう。

#2 脇本 晃成
ルーキーイヤーからコンスタントに活躍を続ける生え抜き選手が3年目のシーズンを迎えることに。
昨季のハイライトは、なんと言ってもアウェイでの栃木戦でしょう。
難敵相手に先制ゴールを決められて苦しい展開、さらには退場で1人少ない状況で、防戦一方のまま後半アディショナルタイム。敗色が極めて濃厚であったなか。
ここしかない!というCKのチャンスをものにし、まさに起死回生の同点ゴールを決めてみせたのでした。
ボランチの定位置争いは予断を許さない状況ですが、それでも。彼のクレバーなプレーぶりがチームに力を与える場面は、必ずあるはず。期待したいです。

#3 代 健司
前年から続いた平出とのCBコンビは、まさにカターレの守備の要でしたが・・・それだけに、シーズン後半の負傷離脱は痛すぎました。
決して彼だけのせいではないものの、離脱とシンクロするかのように、チーム状態は急降下。最終的には過去最低成績と、悔やんでも悔やみきれない結果に。
コンビを組んでいた平出だけでなく、國吉、山形といったディフェンス陣が軒並みチームを去り、いやがおうにも一度リセットして臨まねばならない今シーズン。
そのなかで、なにが出来るのか。なにをしなければならないのか。
契約更新選手であるからこそ、去年を引き継ぎながら今年の変化を受け入れねばならない。ある意味、それを最も感じているのが彼ではないでしょうか。

#4 楠元 秀真 (横浜FCより完全移籍)
それぞれに持ち味があったにせよ、やはり絶対的なサイズ不足による高さでの不利が否めなかった、昨シーズンまでのディフェンス陣。
その弱点の克服は急務であったところ、白羽の矢が立てられ、獲得に至ったとのこと。
横浜FCの3年間は15試合の出場にとどまっていただけに、新天地富山での飛躍にかける意気込みはひとしおではないかと。
190センチの恵まれた体躯は、試合での活躍を期待するのは当然として。普段の練習においても、攻撃的ポジションの選手たちにとっては、立ちはだかる壁として格好の練習相手となるはず。攻守双方にとって有意義な、チーム力をレベルアップさせる相乗効果にも期待したいです。

#5 今瀬 淳也 (水戸ホーリーホックより期限付き移籍)
J2で実績のある選手の即戦力としての補強、というコンセプトでの獲得だったようですが、キャプテン任命とは予想外でした。
それでも、練習試合でのプレーぶりを実際に見てみて納得。
3バックを志向しているなかにあって、扇の要であるところのCBとして最終ラインを統率。果敢に相手に向かっていくプレーぶりもさることながら、よく声を出してコーチング。
なるほど、キャプテンシーが評価されたというのも頷けるというもの。184センチと大柄ではありますが、もう一回りほど、大きく頼もしく感じました。
願わくば、怪我無くフル稼働で、シーズンを通してその力を存分に発揮し続けてほしいです。

#6 差波 優人 (ベガルタ仙台より期限付き移籍)
昨シーズン途中で盛岡に期限付き移籍、早々にレギュラーの座をつかみ、ゲームメーカーとして活躍。今シーズンはその活躍の場を富山に求めることに。
ボランチとしてのプレーぶりもさることながら、プレースキッカーとしての評価も高いようで。
なにか、背番号6の先代であった山形のイメージとかぶせてしまうのは、私だけでしょうか?
ここぞという場面で正確なキックでもって得点をアシストする「業師」というか。去年のカターレに山形が必要であったように。是非とも、背番号ともども、その役割を引き継いでほしいところです。
青森山田高では椎名の2学年下で、今回の移籍のきっかけのひとつにもなったのだとか。今度はプロクラブのチームメイトとして。互いに切磋琢磨していってほしいです。

#7 佐々木 陽次 (徳島ヴォルティスより完全移籍 背番号変更 14→7)
それまで敗戦率100%だった「開幕第2戦目の呪い」を打ち破るホーム開幕戦での決勝ゴールをはじめ、センセーショナルな活躍が光った昨シーズン。
しかしながら、諸手を上げて高評価出来る内容であったかと言えば・・・残念ながら、さにあらず。良い時は良いけれど、そうでないときはそうでない、というか・・・。
期待が大きいだけに。もっとやれるだろ?と思えるだけに。そんなもんじゃないだろ?と思えるだけに。余計に、惜しい。だからこそ、あえて、小さくまとまらない活躍ぶりを願ってやまないところです。
期限付き移籍から完全移籍に切り替え、背番号も変更。朝日、北井に続き、カターレの顔と呼べるアタッカーがつける7に。
そうした決意を力に変え、昨季を大きく上回る飛躍を成し遂げてほしいです。

#8 遠藤 敬佑 (藤枝MYFCより完全移籍)
若手選手、活躍機会を求めた選手が多い新加入選手たちのなかにあって、実績充分の即戦力としての期待がかかる獲得。得点力不足の克服に向けたキーマンとしての加入となりました。
昨シーズン挙げた12ゴールのうち2つは、ホームとアウェイで富山から奪ったもの。特に印象的だったのは第6節での先制点でしょうか。
0-0で迎えた前半終了間際、スローインからの一瞬の隙を突いての鮮やかなゴール。なんとも「やられた!」という失点でした。
そういった、抜け目のなさ。ストライカーとしての嗅覚といったものからのゴールとでも言えばいいでしょうか。それはまさしく、カターレの欲するもの。
てごわいライバルであった選手が、頼もしい味方に。
昨季までの「してやられた」を、今季は「してやったり」に変える・・・そんな活躍を期待します。

#9 苔口 卓也
これまでカターレの歴史を作ってきた多くの選手たちがチームを離れたなか、チーム最古参、最年長となりました。2014年のJ2陥落という屈辱を知る、唯一の選手に。
在籍9年目を迎える今シーズン。これまで常に第一線で戦い続けてきた彼だからこそ。活躍を疑うことなどありません。
冷静に考えてみれば。そりゃ、チーム事情や起用方針などいろいろな問題はあっただろうけれど、それでも。
カターレにおいて、過去8年にもわたってずっと第一線という選手は他に誰もいないわけで。その時点でまず只者ではないのに、さらにすごいのは、年齢を重ねて衰えていくどころか、ときに調子が上向きさえする。そんな彼への信頼は、今シーズンも揺るぐことはないでしょう。
チーム最古参だからこそ。J2復帰を誰よりも願う彼だからこそ。その願いを、なんとしても叶えたい。それは、10周年と時を積み重ねてきたカターレ富山に関わる人々の総意でもあり。
J3優勝という目標を成し遂げ、その歴史の証人となってほしい・・・いや、ならなければ。