行く末遠ければ

生まれも育ちも富山県砺波市
地元サッカークラブ・カターレ富山を応援するブログ

ゴールラッシュで大量5得点!圧勝で制す Y.S.C.C.横浜戦

2022-05-16 23:47:44 | カターレ富山
5-1で勝利!
カターレ史上最多タイの5得点で圧勝。勝利への気概を、確かな結果へと繋げてみせたのでした。
大量4失点を喫して惨敗した前節。まかり間違っても連敗など許されなかったなかで、いかに勝って立ち直るかが問われた試合。
内容的には、圧勝なれど、文句なしの満点とまでは言えない。
それでも。
自分たちを取り巻く現状にしっかりと向き合い、掴み取った勝利。その価値というものまでもが否定されるものではありません。
天皇杯を挟んで続いていく次節に向けて。この試合の勝利、手応えを力に、反転攻勢にうって出なければ。

これまで出場メンバーが固定傾向にあった石﨑監督の方針にあって。前週の県選手権決勝のメンバー編成も取り入れつつの起用となりました。
GKには前週に引き続き山田を起用。3バックには林堂、鹿山、神山の3人が。
アンカーに碓井、2シャドウには姫野と、椎名が外れて松本が。両サイドには安藤と大山。FWに川西と吉平が入ることに。
そんなこれまでとは一線を画す起用により、キャプテン・副キャプテンがスタメンから外れることとなり。吉平がキャプテンマークを巻いて試合に臨むこととなりました。

大量4失点を喫して敗れた前節・鹿児島戦。そして、控え主体と言いながらもなかなか富山新庄クラブを攻略できず、苦戦を強いられてしまった・・・そんな流れを、いかに変えるかが問われた試合であったなかで。
開始早々、試合が動くことに。
7分、CKのチャンスから、ニアで神山が頭で合わせてすらしたところを、足を伸ばして鹿山が押し込み、ゴール!先制に成功しました。
鹿山にとってのプロ初ゴール。前節、起用に応えられず敗れた悔しさもあったであろうなか、それでも!という気持ちが生み出したゴールであったかもしれません。
チームとしても、セットプレーのチャンスをいかに効率的に得点につなげていくか、という課題があったなか。それをしっかりと実践するかたちで、幸先よくリードを奪うことができたのでした。

試合開始早々の先制ゴールで思い出されたのが、前回ホームゲームである鳥取戦。
そのときには6分に先制したものの、直後の8分に追いつかれてしまい、試合を振り出しに戻されてしまったのでした。
もちろん、同じ失敗を繰り返すわけにはいかないなかで。
またもや先制点から時を置かずして、スコアが動くことに。
10分、ゴール正面で得たFKの場面で、キッカーは林堂。
思い出されたのが、昨シーズンのホーム岩手戦。直接FKの場面でそれを見事に決め、勝利の立役者となったあの試合。
すると、そんなファン・サポーターの期待に応えるかのように。
壁を低い弾道で越えると、ゴール手前でバウンド、ポストギリギリに枠内へ。「そりゃ、GKも止められないだろ」と思わず同情してしまう見事なコースに決まり、やはりセットプレーから追加点を挙げることに成功したのでした。
おいおい、先制直後にスコアを動かさねばならないルールでもあるのか?などとツッコみたい気持ちにもなりましたが。ともあれ、勝利に向けて大きな追加点となったのでした。

開幕から未だ勝ちなしの最下位・YS横浜。言ってはなんですが、そのプレーぶりを見るに、「だろうな」と。
いかに開始早々にリードを奪ったからといっても、カターレが完全に試合を掌握していたかと言えば、そうではなかったなかで。
上位チームならもっとガシガシとプレッシャーをかけてきたであろうな、というところが緩かったり。
一方、カターレの側も上位チームなら見逃してはくれなかったであろう隙を見せたりもしていたのに、それをうまくいかせなかったりと。
最下位だからとなめてかかるわけでは決してないものの、それでも。
勝つことは当然として、その勝ち方もきちんとしたものにせねば、と。
少なからずチャンスがあったにもかかわらず、それを活かせないままに延長後半まで得点できず、辛勝となってしまった富山新庄クラブ戦のこともあります。
この試合でも、ただ勝てばいいというものではなく。
結果的に勝っただけ、相手の不調さに救われるかたちで勝たせてもらっただけ、なんてことでは、今後につながらない。
相手が不調だというなら、そこを情け容赦なく突く。そんな非情ささえも、必要であったかと。
そんななか、前半も大詰めの40分。
CKのピンチから、DF土館 賢人のヘッドが山田の脇を抜けて決められ・・・そうになったところを、寸前で碓井がクリア、事なきを得るという肝を冷やす場面も。
勝つのは無論として、やはり、勝ち方。
このまま終わっていいはずがありませんでした。

2点では、足りない。勝つなら3点以上、それも後半開始10分以内に奪うのが理想---そう思っていた、51分でした。
前節、大量失点のなかでも意地を見せ、試合終了間際に一矢報いる得点を挙げて連続試合得点を途切れさせなかった川西。その彼が、またやってくれました。
昨シーズン得点王の面目躍如とでもいうような3試合連続得点で、3点目。さらに試合を優位に。
ただ・・・。
またしても、というべきか。その得点からわずか5分後。左サイドで鹿山が突破を許してしまうと、その流れからFW林 友哉に決められてしまい、失点。無失点勝利の目標が潰えることになってしまいました。
いかに得点力不足にあえぐYS横浜でも、前半のうちから良い動きを見せていた林。その彼をしっかりと防ぎ切ることができずにしてやられたかたち。アンラッキーな失点などではなく、完全にカターレ側の落ち度でしかない、まずい失点の仕方。しかも、これまでも繰り返してきた得点直後の失点という、嫌なかたちで。

今一度、気を引き締めて臨まねばなりませんでした。
1点返されてもまだ2点差あるし、などと余裕をかましていいはずがない。
過去にカターレが3点のビハインドをひっくり返して4得点を挙げて逆転勝利したのは、ほかでもないYS横浜戦でのこと。
その逆が起こり得ないなどと、どうして言える?
それに。
このまま3-1で試合を終えたとしても、それは勝ち取った試合というよりも、勝たせてもらった試合に過ぎない―――そんな印象を抱かせることになったのでは?と。
ならば、どうするか?
カターレが、その実力をもって制したと言い切れるだけの試合にするしかない。

すると・・・またもや、スコアが動いた直後でした。
58分、敵陣で安藤がボールを奪取すると、吉平を経由して川西へ。その川西が迷わずグラウンダーのシュートを蹴り込むと、GKも反応しきれず、そのままゴールへ!
川西の連続得点で、4点目!さらに突き放すことに。
当然のようにハットトリックが期待されたなかで、実際に2度も決定機がありながら、それを決めきれず。
しかし、それでもカターレの勢いは止まりませんでした。
82分、左サイドから安藤がクロス、それに中央で合わせたのは、途中出場のシルバ!まるでヘディングシュートのお手本のような見事なゴールが決まり、駄目押しの5点目を挙げました。
持ち前のフィジカルの強さを見せながらの力強いドリブルなど、期待感の高まるプレーぶりを見せていたなかで決めた、カターレ加入後初ゴール。今後も楽しみになるシルバの活躍により、試合を決定づけたのでした。

そして、タイムアップ。
4失点を喫して敗れた前節、そのマイナス分を取り返すかのようなクラブ最多タイ5ゴールを挙げての圧勝劇でした。
ただ、相手の状況を鑑みても、無失点勝利とせねばならなかったところ、それが達成できなかったのも事実。不調の相手に、完全に試合を支配するまでには至らず、隙を見せてしまったことは猛省せねばなりません。
それでも。
よろしくない流れの中で、もしも敗れていたならば、いよいよ致命的なダメージを被っていた試合。
けれど、そうなならなかった。そうはしなかった。
およそシーズンの1/4を経過した時点で、上位に水をあけられてしまっている苦しい状況ではありますが、それでも。
ひとつ、ここで奮起して勝ってみせたこと。
なにより、ホームの期待に応えて勝利を届けたこと。
その意義を、しっかりと噛みしめながら。精進を重ねていかねばなりません。

次週は高岡スポーツコアでの天皇杯1回戦・藤枝戦。そしてリーグ戦・アウェイで相模原戦へと続いていきますが。
5得点勝利をマグレなどと言わせない、そんな強さを見せつつ、勝ち進んでいかねばならないカターレ。
戦いは、続きます。

第9節 Y.S.C.C.横浜戦

2022-05-14 20:18:52 | カターレ富山
先週の富山県サッカー選手権決勝と1週間後の天皇杯1回戦の間にはさまれるかたちで行われる、5月唯一のホーム開催のリーグ戦。県総にてYS横浜を迎え撃ちます。

先の富山新庄クラブ戦は、ほぼ別チームという編成で臨んだ試合。そこでの活躍を評価されてのメンバー起用の可能性もありますが、基本的にはこれまでのレギュラーメンバーを軸にした編成になるのではないかと。
そして・・・なによりも重要なのが、4失点という惨敗を喫した前節・鹿児島戦を引きずることなく、リーグワースト15失点の守備を改善せねばならないということ。
相手は今シーズン未だ勝ちなしで最下位というYS横浜ではありますが、だからといって楽に勝てるなどという保証があるわけでもなんでもなく。
前節、宮崎を相手にハットトリックを含む4失点を喫し、0-4で敗れたYS横浜。ほかのどのクラブが大量失点を笑ったとしても、同じく4失点で敗れたカターレにそれをとやかく言う資格はありません。
むしろ、YS横浜側からしても、「13失点という自分たちよりもひどい富山を相手に点を獲れなくてどうするんだ?」というところかもしれません。
4月24日の神奈川県選手権準決勝で敗れ、天皇杯出場はならなかった同クラブですが。先週は試合がなかったことをポジティブに捉えるならば、リーグ戦初勝利に向けての準備期間に充てられた、との見方も出来るかと。
どちらにとっても、守備の立て直しが急務となる試合。
だからこそ、先に失点してしまった側が、ガックリと士気が落ちてしまって勝利が遠のく、という展開もあり得ることかと。
逆に言えば、いかに得点機を逃すことなくモノにするか。
ここまで僅か2得点、4試合連続で無得点が続いているというYS横浜。言い換えれば、どのチームよりも得点を切望しているということでもあります。そんなチームを相手に、いかに得点を与えず、調子づかせず、無失点状態をキープするか。
リーグワースト失点であるカターレではあっても、得点力においては、全試合得点を続けています。
前節にしても、ショックの大きい惨敗のなかにあっても、それでも試合終了間際に意地を見せ、一矢報いてみせた。
その執念を、ホーム戦勝利という譲れないミッションに、いかに落とし込むか。
失点リーグワーストとドベ2との直接対決ならば・・・ここは、少なくとも3得点を挙げて、不名誉な状態を一刻も早く脱せねばならないところ。
それを、やること。やりきること。
それこそが、反転攻勢に向けた、なによりの指針であろうかと。

得点に関しては、3試合連続ゴールを期待する川西の活躍、あるいは新庄クラブ戦での決勝ゴールの評価を受けて、ルイスのJリーグデビューもあるか?というなかで。
あえて、守備陣の奮起に期待し、前節の大量失点の悪夢を振り払う無失点を成し遂げてほしいです。
その意味で、ゴールを守るキャプテン・西部の奮闘に期待したいところ。
正直言って、ここまで既に4敗を喫しているという事実は、受け入れ難いものがあるでしょう。優勝を目指すクラブにあるまじき事態に、やるせない思いもあることかと。
けれども。
勝たねば、事態が打開できないならば。
失点という勝利を妨げる要素を、いかに排するか。その基本について、キャプテンとして、いまいちどチームをまとめあげてほしい。そう願います。
期待を大きく裏切ってしまった前節の大量失点。
それでも、信頼を取り戻していこうとするならば・・・まずは今節、しっかり相手を封じ、無失点に抑えること。そうして、失ったものを取り戻していくしかない。
もちろん、YS横浜も今季初勝利に向け、遮二無二得点を狙ってくることでしょう。
けれど、そうはさせじと。
チームを引き締めること、絶対に点をやらんぞ!という意思を、徹底すること。
その上で、ホームのファン・サポーターの期待に応える勝利を挙げてほしい。そう、切に願います。

かつて、J2にいた2014年の今頃。
わずか1勝であったカターレと、J参入以来未勝利であった讃岐との、裏天王山。
絶対に勝たねばならなかった対戦で、首尾よく先制点を挙げたものの・・・逆転を許してしまい、J初勝利をプレゼントしてしまうことに。
どうしても勝たねばならなかったのに、その試合を落としてしまったショック。
その後、チームがどうなってしまったかについては・・・多くを語る必要はないでしょう。
翻って、今節。
いかにシーズン未勝利のYS横浜が相手だからと言って、100%勝てる保証などありはしません。
むしろ、窮鼠猫を噛む、ではありませんが、ここぞとばかりに喰らいついてくる可能性も、決して低くはないでしょう。
実際のところ、昨シーズン終盤の昇格争いの中、執念を見せたYS横浜に敗れてしまった、ということもあったのだから。
それまで1度も負けたことが無かった相手に、絶対に勝たねばならなかった試合を落とすかたちで。
今回、その再現がないと、どうして言い切れる?
万が一、ここであえなく敗れて連敗を喫しようものならば・・・実質的にシーズン終了となってしまうやもしれません。
それほどまでに、重い。
けれど。
だからといって、してやられるわけにはいきません。
今こそ、カターレの真価をみせるとき。
確かに、既に4敗。厳しい状況であることは否めません。
けれど、それを良しとしないならば。まだやれる、やらねばならないとファイティングポーズを取り続けるならば。
やるべきことを、やりきる。
すなわち、勝つ。
反転攻勢のはじめの1歩。
最大加速をかけるべく、フルパワーで挑まねば。

ホームで、勝つ!
無失点で、勝つ!
大量失点から転じ、大量得点で勝つ―――その気概を見せつけろ!!!

勝たれ!!!富山!!!!!

辛勝で突破。プロの意地を示し天皇杯進出 富山新庄クラブ戦

2022-05-10 02:40:49 | カターレ富山
1-0で勝利。
正直言って、「疲れた」というのが率直な感想。
大敗を喫してしまったリーグ戦から中2日、それを踏まえての出場経験の少ない選手でのチーム編成。そして、元カターレの選手が複数在籍する、一筋縄ではいかない相手・・・。
難しい状況が、難しい展開につながったとでも言いますか。
「まさか」が有り得る状況で、それにかなり近づく試合展開のなかで。
それでも、勝った。勝ちきった。
プロの意地を示し、延長後半に決勝ゴールを挙げての勝利。
手放しでは喜べないながらも、それでも。
なによりも結果がもとめられたなかで、それを掴んだということ。
富山県代表となったからには、天皇杯に心して臨まねばなりません。

控えメンバー中心の編成になる、との予想通り。ほぼ別チームというくらいの選手で臨むこととなったこの試合。
GKの山田は、想定内としても。3バックが髙山、今瀬、神山の3人。MFに末木、シルバ、陽次、大山、堀。FWに高橋、マテウス。
なかでも、髙山と堀は加入後公式戦初出場。まさにフレッシュな編成であったかと。
そんなチームの、肝心なプレーぶりのほうはと言えば。
なんというか・・・無難、とでも言いますか。
それぞれ、よくやっていたと思います。あからさまに連携がとれていない、とかいうような穴もなく、決定的なピンチも招かない。
けれど、その反面、相手を圧倒出来たかと言えば、さにあらず。
これがもし、天皇杯とそれにつながる試合のプロアマ混合試合らしい展開だったなら。あるいは、リスペクトが過ぎてかたくなってしまった相手の隙を突くかたちで一方的な展開、ということも有り得たかと。
しかし、そうではなく。
新庄クラブのスタメンには、元カターレの一輝、ルーカス、松原らの名が。単純に彼らだけ見ても、若手主体のカターレの選手たちよりも、よほどJクラブを相手に戦った経験があります。
相手に決定的なチャンスは作らせなかったかもしれない。けれど、浮つくことなくきちんとやるべきことをやり遂げる意思を見せる相手に対して、押し込むことも出来す。
0-0で試合を折り返すのも妥当、という内容でした。

決して、内容が悪いのでどうにもならない、というわけではない。
けれど、そこから状況を打開する強さを上乗せするまでには至らない・・・。
もどかしい時間が続きました。
56分にマテウスに代えての松岡の投入は、まだ良しとしても。
66分、碓井と松本を投入。試合展開の打開を図ることに。
本来なら、スタメン起用した選手たちに任せて、なんなら交代無しで済ませなければならないほどの試合であったはず。
もちろん相手を舐めていたわけではないにせよ。カターレ側の都合として、それくらいはやらねば―――出場機会の少ない選手たちであるからこそ、奮起が求められていたなかで。
なにか、スタメン選手の力を借りなければどうにもならんのか?と言われた気がして。
もちろん、チームあっての選手だし、勝利という結果を求めての試合であるからには、とやかく言う筋合いの話でもないのですが。

そんななか、73分。
ルイスと安光の2人を投入。やはりカターレ加入後初出場となりました。
すると、この2人が持ち味を発揮。膠着気味な流れのなか、「お?」と目を惹くプレーぶりが見て取れました。
前線からアグレッシブにボールに絡んでいき、上手さもあるルイス。
機を見てサイドを駆け上がり、チャンスを演出する安光。
特に安光には、なんというか、頭の良さというか・・・いわゆるサッカーIQの高さのようなものを感じました。サイドチェンジからのボールを受け取る際にも、「良い位置」で受け取る能力があるように見えて。同じようなシチュエーションでも、他の選手よりもちょっとだけ内で、ちょっとだけ前で、とか・・・僅かな差かもしれないけれど、違いを出せる選手。その積み重ねがチームにとって大きな力となっていくのではないか?そんな予感を抱かせるプレーでした。

ただ、攻勢も決定的なチャンスをものにするには至らず。相手の新庄クラブ側も、集中力が途切れることはなく。
松原が伝家の宝刀・ロングスローを披露してみたり。そんなゴール前の混戦で、ルーカスが体を張ってポジション取りをしていたり。
「ああ、見たことあるわコレ・・・」
かつてカターレでプレーした選手たちの奮闘ぶりは、やはり感慨深いものがありました。
とはいえ、勝利のためには感心ばかりもしていられない。新庄クラブへのリスペクトは忘れないなかでも、それでも勝つために邁進せねばならないところ。
ただ、それでもスコアは動かないまま。
90分を戦い抜いても、決着はつかず。15分ハーフの延長戦へ。

延長戦開始前、集まったチーム全員で、おおおおっ!!!と鬨の声を上げる新庄クラブ。一瞬だけ怯んでしまうくらいに、相手もやる気充分でした。
失点したとしてもロースコアに抑え、ワンチャンスに賭ける、というプランを描いていたであろう新庄クラブにとっては、想定以上、上出来と言える手応え。
ならばこそ、たとえ得点できずともPK戦までもちこめたら、というところであったかと。
対する、カターレ。
延長までいくということは、記録の上では引き分け扱いでもあるということ。それでも決着がつくまでおこなわれるトーナメント戦。
もしも、PK戦までいったとしたら・・・カテゴリは関係ない、言わば運の世界。
そうなっては、負けだろうと。
思い起こせば、2015年に「やらかした」際も、決着はPKでの敗戦でした。
あのときは、当時期限付き移籍加入の初年度であった永井が、初めてゴールを守った試合でしたが。それが、どうにも苦い思い出となってしまったことが思い出されます。
あのときはリードを奪いながらも追いつかれた挙句のPK負け。そういった心象もよろしくなかったなかで「プロ失格」の烙印を押されてしまい、岸野監督が解任されるトリガーとなってしまったのでした。
翻って、今回。
無失点なら良いというわけでは、決してないなかで。
おそらく、PKまで行くと負け同然。実際、勢いからすれば、敗れてしまう可能性のほうが高いとすら思えました。
それよりもまず、延長戦。
たとえ押し気味に進行したとして、得点しなければ勝てないわけで。
逆に、失点するようなことがあれば、もうお手上げというところ。
事故のような失点というのは、あり得ることで。
つい最近、ホーム鳥取戦で相手のシュートが鎌田を直撃、ハンド判定でPKを献上、決められて失点してしまった、ということがあったばかり。
ゆめゆめ、油断するわけにはいきませんでした。

スコアレスのままに延長前半を終え、勝負の延長後半へ。
このまま終わるわけにはいかない。それすなわち、敗戦も同然。
プロの意地を、見せるは今!
すると、113分でした。
右からのクロスをルイスが頭で押し込み、ゴール!待望の先制点が!
ルイスの加入後初ゴール。実質的に、試合を決定づけるようなゴールでした。
ただ。
待ち望んだ得点に大はしゃぎ!とはならず・・・「はぁ・・・決まって良かった」と、安堵のため息であったのが、偽らざるところです。
そして、タイムアップ。
実に120分の戦いの果てに、県選手権を制し、優勝。富山県代表として、天皇杯出場を決めたのでした。

結果良ければ全て良し、と言い切るのもなんではありますが。
反省点も多かったけれど、それでも。やるべきことを、やりきった。結果を残してみせたということは、きちんと評価せねばならないところでしょう。
他会場では、愛媛だけでなく讃岐もまた、コロナの影響で戦わずして天皇杯不出場が決定ということがあったようで。
それに比べたならば、たとえ不格好でも、たとえ格下とされる相手に辛勝であったとしても。
やるべきことをやり切って得た県代表の座。それは、無価値などではありません。
天皇杯進出を決めたカターレが、やらねばならないことはひとつ。
富山県代表として、恥じない戦いをやり遂げること。
2週間後、高岡スポーツコアで開催される1回戦。ホームチームとして、静岡県代表・藤枝MYFCを迎え撃つこととなります。
リーグ戦ともども、必ずや勝つ!
勝利への気概を胸に、精進をかさねていかねば。

第27回 富山県サッカー選手権大会 決勝  富山新庄クラブ戦

2022-05-07 22:53:48 | カターレ富山
失意の惨敗を喫した鹿児島戦より中2日。ホームスタジアムである県総にて、天皇杯の富山県代表の座をかけ、スーパーシードとして決勝戦を戦うカターレ。昨年に続き富山新庄クラブと対戦します。

丁度1年前に行われた同大会でも富山新庄クラブと対戦していますが、その際には5-0でカターレが勝利しています。
リーグ戦を戦うペースの維持を重視し、いわゆるベストメンバーで臨んだカターレ。前半こそ1-0という僅差であったものの、後半に4得点を挙げ、守っても無失点。県代表の座を掴み、天皇杯出場を果たしたのでした。
そのときと違い、今年はアウェイ鹿児島戦から中2日しかないことを踏まえたならば、そのときと同じメンバーとは考えにくく、これまで出場機会のなかった選手たちが中心となる編成となると見て、ほぼ間違いないでしょう。
正直言って、一抹の不安は覚えます。
コロナ感染の影響で、ということだったのか。これまで不動のスタメンであった鎌田と大畑の両SBがメンバー外となり、代わって鹿山と今瀬が今シーズン初出場・初スタメンとなった鹿児島戦。
けれども・・・鹿児島の好調さを差し引いたとしても、それでも。
掴んだ出場機会に奮起せねばならなかったはずが、今季ワースト4失点。期待を裏切る結果となってしまったのでした。
よもや、「今季初出場だったから仕方ない」などという言い訳などはしないでしょうが・・・。
もしも、試合勘が充分でないということが言い訳として成立してしまうとしたら。
メンバー固定の傾向が強い石﨑監督の方針にあって、控えメンバー中心となることが確実視されるなかでの、この試合。
奮起を期待したいし、これまで出られなかった分、存分にアピールしてほしいと願いますが。
けれど、やはり・・・。

対する富山新庄クラブには、元カターレの佐々木 一輝、窪田 良、松原 優吉、ルーカス ダウベルマンらが所属。
北信越リーグからJFL入りを目指すアマチュアクラブとはいえ、これまで試合に出場してこなかったカターレの若手選手らに比べても、断然Jリーグ経験が豊富な選手が揃っている、という見方もできましょう。
そんなクラブが、プロチームであり古巣でもあるカターレを相手に一泡吹かせてやらんと、全力を以て挑んでくる。
もちろん、プロであり富山県トップカテゴリの意地にかけて、力の差を見せつけて、その挑戦を返り討ちにせねばならないのですが。
「まさか」は、あり得る。
それを、J3初年度であった2015年に、実際に体験しているのだから。
これは、この先カターレがJ2、J1とその活躍の場を移すことになったとしても、なお消えることのないままに残り続ける、傷。いわば呪いのようなもの。
その傷は無かったことには出来ず、消えることなく残り続けます。
翻って、今回。
惨敗を喫した直後、それでなくとも思うように勝てていない今季ここまでのことを思えば、「よっしゃ、プロの力を見せてやるから、どーんとかかって来い!」などと余裕をかましているような雰囲気でもないのではないかと。
むしろ・・・余裕などもってのほか、悲壮感すらにじませながらの対戦となってしまうのでは?という危惧も。
2015年、アマチュアである富山新庄クラブに敗れて天皇杯進出を逃し、プロ失格の烙印を押され。その責めを負うかたちで、当時の岸野監督が解任されました。
同じ4敗を喫した岐阜の三浦監督が解任されたように、ここまでのリーグ戦戦績でさえも危ういと見られるところ・・・もしも、「まさか」が起こったならば。
あるいは、トリガーが引かれてしまうということも・・・ないとは言い切れません。

状況は、予断を許しません。
けれども。
プレッシャーに押しつぶされて自滅、などということだけは、あってはならない。
むしろ、この程度のプレッシャーに負けてしまっているようでは、今後のリーグ戦での逆襲などおぼつかない、と知るべきで。
リーグ戦で優勝する、その目標に嘘偽りが無いと言い切るならば。
出場経験だの、これまでの実績だのを言い訳にしている暇など、ありはしないはずです。
リーグ戦とは違うとはいえ、アマチュアが相手とはいえ、れっきとした公式戦。負けたら終わりの一発勝負。
良くも悪くも、そこで得られる経験値というものは、練習試合のそれと同じであるわけがない。
だったら。
十二分に活躍し、さらに今後の試合出場に向けての糧としていく。
得難い経験、無駄にするわけにはいかない。

期待したいのは、松岡。
昨年の天皇杯1回戦で得点を挙げたものの、その後出場した試合では得点なし。
確かに、FWとして大野、吉平、川西らに割って入っていくことは、現段階では厳しいこともあるかもしれませんが。
それでも。
着実に、実績を積み上げていかねばなりません。その先の試合出場、その先のJ初得点でしょうから。
だったら。
絶好のアピールチャンス、それを逃す手はありますまい。
得点なくして勝利なし。その真理を、自らの活躍を以て、体現してほしいです。

新型コロナ感染の影響で、2020年はレギュレーション変更で不参加、昨年2021年は無観客試合となった富山県サッカー選手権。
3年ぶりに有観客試合として執り行われることとなりますが。
今シーズンここまで、なかなか期待にじゅうぶん応えられていないカターレ。そこに先の大敗とくれば、不安に駆られるファン・サポーターも少なくないでしょうが。
しかし、だからこそ。
だからこそ、懸命にプレーする姿をもって、懸念の払しょくに努めねばならないことは、道理。
だったら。
勝利以外ありえないというプレッシャーを、いかに跳ねのけるか。
綺麗ごとでもなんでもなく、なりふり構わず勝ちにいかねばならない試合。それと、いかに真摯に向き合えるか。

富山県サッカー界最強の座を、堅持せよ!
「まさか」など、無い!!
強いカターレを、納得の勝利で!!!

勝たれ!!!富山!!!!!

無惨なる大敗。負の連鎖を断てず、連勝ストップ 鹿児島ユナイテッドFC戦

2022-05-06 21:54:19 | カターレ富山
1-4で敗戦。
プレビューで書いた警告めいたことが、まさにそのまま、現実のこととなりました。
およそ受け入れ難い、最悪に近いかたちで。
読み返すほどに、逆張りと言うにも、あまりに的確ではないか?というほどに。
ことごとく、と言えるほど・・・懸念は的中し、敗戦からの巻き返しに燃える鹿児島にやられたい放題。しかも、主力のロメロ フランクを欠きながら・・・つまり、万全ではない状況でも、しっかりと、してやられました。
半面、期待は裏切られ。
相手を抑え込むどころか、自分たちのミス、守備の甘さに改善が見られないなかで失点を重ねるという、どうにも度し難い有様で。
克服せねばならなかった失点癖は、良化するどころか今季ワースト4失点。しかも、前半の終盤、後半開始早々、試合終盤と、実に相手にとって効果的な、自分たちにとってダメージのデカいタイミングで。
救いのない最低最悪・・・とまではいかない希望があったとするならば、試合終了間際に期待していた川西が2試合連続となるゴールを決めて、開幕からの連続得点を継続、及ばずながらも一矢報いた、というところでしょうか。
正直、書くのがつらいです。
どうして、こうまで無惨に、ある意味的確なまでに期待が裏切られてしまうのかと。
2連勝の喜びが一瞬にして台無しになるほどの、惨敗。
上げて、落とす、といった意味では、よりタチが悪い。
具体的に、優勝を狙うようなチーム状態の鹿児島は、敗戦を乗り越える大勝で5000人を超えるホームのファン・サポーターの期待に応える勝利を挙げてみせた。その立ち位置にふさわしい勝者の姿を見せつけるかたちで。
翻って、敗者のカターレ。
プレビューで危惧していたところの・・・咬ませ犬になってはならないと書いていたのに。それ以外の、なにものでもありませんでした。

これ以上書いても、今のメンタルでは愚痴やネガティブの羅列にしかならないので、このあたりにしておきますが。
ただ。
同じく開幕ダッシュに失敗してしまった岐阜が、今節の結果、カターレと同じく4敗目を喫し。三浦監督を解任する決断を下したのでした。
もちろん、代えてすべてが万事上手くいくものでもないでしょうし、それが正解とは限りません。
けれども。
まったくもって、他人事ではありません。
思えば、開幕から不振を極めた2018年、やはりGWに鹿児島に敗れたことが引き金となって、当時の浮氣監督が解任されました。
そのことを思えば。
まさに、崖っぷち。
這い上がることができるのか?
それとも、また今節のように期待を裏切ってしまうのか?

時は、待ってはくれません。