新刊発売のお知らせ
田母神元航空幕僚長との共著を発売します。
Naoto Amaki
天木 直人
Naoto Amaki
日中関係の改善の為には「領土問題の棚上げしかない」と主張するのは、対中譲歩でも、弱腰外交でもない。日本の国益追求にはそれが一番現実的であると思うからだ。
安倍首相のように首脳会談に条件をつけるのは間違いだと言って中国との話し合いを閉ざしていては、それを口実に中国はどんどんと国益を追求し、中国の主張を既成事実化していく。
その好例が東シナ海のガス田の一方的な開発着手である。
これは明らかな共同開発合意違反である。
領有権という根本問題を回避して共同利益を追求しようとするしてきた外交努力を踏みにじるものだ。
日本政府はこの違反こそもっと強く中国側に抗議しなければいけない。
ところが外交的抗議をしただけで、それを中国側に一蹴されてお終いだ。
領土問題についてはアレほど強硬な安倍・菅自民党政権も、そしてメディアも、この中国の東シナ共同開発合意違反については強く出ようとしない。
ひょっとして東シナ共同開発の合意など存在しないのではないか。
東シナ共同開発合意に向けた外交努力はまともに行なわれてこなかったのではないか。
だから強くでらればうのではないか。
そうであれば務官僚の怠慢である。
それをゆるしてきた民主党政権も自民党政権もまた怠慢であるということだ。
これでは中国に勝てない(了)