森の案内人 田所清

自然観察「独り言」

シノブ

2011年06月23日 | 自然観察日記
小滝川の渓畔に立つ大木に着生しているのはシダ植物のシノブです。夏の「つりシノブ」でよく知られているシノブですが、本来の住処はこんなところなのです。手の届くような場所ではないので採集することはできませんでしたがつりシノブとは違った風情があっていいものだなぁと感心してきました。

キヌタソウ

2011年06月23日 | 自然観察日記
ごくマイナーな植物です。オククルマムグラと同じアカネ科の植物ですが葉がやや大きめなものが4枚輪生するのが特徴です。若い頃、これを未丈ゲ岳の山頂で見つけ恩師に報告したことがあります。その分布域が先生の予想を外れているようで、詳しく聞かれたことが思い出されます。

キンポウゲの原

2011年06月22日 | 自然観察日記
野の花は白い花と黄色の花が満ちています。白はヒメジョオン、ウツギ、オオハナウドなど。黄色はハナニガナ、コウゾリナ、キオンにこのキンポウゲ。帰化植物も賑わっていてブタナなどは大きな黄色の原を演出しています。キンポウゲはどこにでもある野草でありながらここまでも大きな群落はあまり見ないですね。良い感じです。

キンポウゲの花

2011年06月22日 | 自然観察日記
この光沢のある花が素敵です。有毒植物とされますが、食べたいと思うような存在ではありません。高山にはこの近縁種が結構あって人気です。このキンポウゲも人気があってもいいと思いますが、前者より落ちるのは別名に「ウマノアシガタ」というのがあるからなのでしょうか。

ハルユキノシタ

2011年06月21日 | 自然観察日記
先日、糸魚川の小滝川の林道を歩きました。渓谷に沿って長岡では見れないいろいろなものがあって少々興奮気味です。十分な時間が無いので駆け足の観察でしたが、この時期目に付いたのが断崖にへばりついて咲くウツギとこのハルユキノシタでした。ウツギは見慣れた姿ではなくて全体に小ぶりで姿が整っていますから別の種なのかと勘違いするほどです。ハルユキノシタは丸い大き目の葉から花柄が長く伸びて清楚な白い花をパラパラと咲かせていました。

ハルユキノシタ 花

2011年06月21日 | 自然観察日記
ダイモンジソウに似た花ですが、花弁は純白で付け根に黄色の部分があります。見方によってはいろいろなものが連想される花姿です。人の形に見えたり、襟巻きをした動物の形に見えたりします。

トケンンラン

2011年06月20日 | 自然観察日記
「トケンランが見つかったから見に来ないか」と誘われましたが、あいにくこの日は所用で行けずじまいでした。頂いた写真をみるとなかなかの群落で大変貴重なものです。県内では絶滅危惧種(Ⅰ類)に指定されています。他の県も似たような状況だと思います。特に野生のランは盗掘が酷いことで有名ですから決して信頼できる人以外には教えてはいけません。増殖させられる技術を持ち合わせておられるならともかく、ただ興味本位で持ち帰えることも絶対やめましょう。というようなコメントを付けて知らせてくれた知人にお話をしました。

ホタルカズラ

2011年06月19日 | 自然観察日記
やや光が乏しい林の中で輝くように咲いていました。ムラサキ科のホタルカズラです。久しぶりに会ったので名前が瞬時に出てこなくて頭をめぐらせてようやくたどり着いたしだいです。花が少なくなってきている時期ですからとても感激しました。同伴していた人もこの美しさに魅入られてしばし鑑賞していました。もっともっと普通に見られる花だといいですね。

明星山と高波の池

2011年06月18日 | 風景
糸魚川のヒスイ峡の上になかなかの景観を見せているのが明星山と高波の池の組み合わせです。国民休養地にもなっているのでご存知の方も多いのかもしれませんが、新潟県に住んでいながらこの光景を知ったのはごく最近のこと。地元でもまだ知らないことが多すぎます。植生の観点からもこの地域は興味深い場所です。

モリアオガエル卵塊

2011年06月18日 | 自然観察日記
今年は国営越後給料公園里山フィールドミュージアムでモリアオガエルの卵塊を見ずじまいでした。昨年の猛暑が影響したのか心配しています。それが、このヒスイ峡に来て早速出迎えてくれたのがこの卵塊。ここでは猛暑は関係なく元気なモリアオガエルが沢山いるようです。

ハナイカダ

2011年06月17日 | 自然観察日記
見た目がユニークな形態をしているハナイカダ、なんと言っても葉の真ん中に花が咲いているというのですから不思議です。花は地味ですが形態の面白さから結構ファンがいて、名前も浸透しているようです。
先日質問がありました。でもそれはハルニレの葉に出来た虫こぶ(赤く色付いた)を「ハナイカダですか?」というもので、名前だけが先行してイメージが勝手に作られてしまったもののようでした。
本来、花は枝の葉腋に花軸を伴って伸び咲くものですが、この花軸が葉の葉脈と癒合しちょうど葉の中央に花咲くようにみえるものです。ハナイカダ科として特別な科として分類するようです。

ハナイカダ雄花

2011年06月17日 | 自然観察日記
これは雄花。でもまだ開花していません。つぼみ状態。雌花が咲いているのにその近辺には開花中の雄花を見つけることが出来ませんでした。雄花雌花の熟すタイミングがずれていることはよくあることですが、別個体なら全く近くに存在するのが時期がずれているなら生殖は上手くいかないようなきがします。種子が確実に出来るのでしょうか・・?どんな昆虫が花粉の媒介をするのかも興味があります。

ミツバウツギ

2011年06月16日 | 自然観察日記
以前村松町の雑木林で観察した経験があるのですがそれ以来の対面でした。葉が3小葉からなるのでこの名前があります。花はウツギ(卯の花)によく似ています。イモリ池のビジターセンターにはこのミツバウツギが貴重種扱いになっている記載がありました。信濃町周辺には比較的よく観察されるのですが、確かに他の地域では見なっかったことを思い出して、つい先ほど観察してきたことの体験の貴重さを思い知らされました。