山里に生きる道草日記

過密な「まち」から過疎の村に不時着し、そのまま住み込んでしまった、たそがれ武兵衛と好女・皇女!?和宮様とのあたふた日記

「こりゃーどういうわけだね!」

2020-09-04 22:17:54 | 路上観察

 車を運転していたら、道路際にでっかいリンゴが転がっていた。といっても、人間の背丈くらいもあったジャンボリンゴだ。これは怪しい。看板ならフツーだが、これだけ三次元のものだとつい見てしまう。こりゃー何のためのリンゴなのか疑問だった。また、次回通ってみたら奥の建物が歯科医院だった。このリンゴをかじったらすぐコチラへ、というわけかとやっと納得する。しかし、開業している医院には見えない。車も駐車しているのは見たこともない。すると、禁断のリンゴを医院長はかじってしまったのか、疑惑は深まるばかりだ。

  

 道路からちょいと奥まった農地に隠れていたのは、耕運機だろうか。あまりにも雑草が多すぎて戦意喪失だったのではないだろうか。雑草が多すぎると機械に絡まってしまうのはよくあることだ。こういうときは、意外に鍬が役に立つのだがね。「原因はそれじゃないって!?」「なんだいそれは??」

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擁壁の「ど根性バーベナ」

2020-08-01 22:05:08 | 路上観察

 梅雨明けとはなったが、今度は蒸し暑い。それでも、近くの国道をウォーキングして植物や昆虫に出会うその意外性を楽しみにしている。その途中に、高度成長期に造成されたのだろうか、高い擁壁をコンクリート一色で塗り固めた場所がある。田舎にはそぐわない風景がそこにある。コンクリートジャングルで育った都会人としてはむしろ余計に違和感がある。

        

 その無機質なコンクリートを見ていたら、わずかな割れ目からなのだろうか一本の草の花が咲いていたのが見えた。これはニュースだ。紫の花だった。

                 

 この花は、帰化植物の「宿根バーベナ」(クマツヅラ科)のようだ。道路際などで勝手に繁殖している外来生物だ。花がきれいなので庭で栽培している人もいる。アカメガシワの樹もしっかり根を張っているのが見えた。

                 

 南米原産の外来種のバーベナではあるが、ちょくちょく見かける花だ。種類はアレチハナガサ・ヤナギハナガサとかの仲間はあるが同定は難しい。他の花は背丈が1mくらいあるらしい。こんなコンクリートの無機質な環境に挑むバーベナに「あっぱれ」の「ど根性」賞をあげたい。それ以上に、国道開削のために擁壁をコンクリート一色に塗りたくってしまう無神経さ、経済合理主義が残念で仕方かない。その「伝統」は、コロナ禍の中でもうずうずと深い根を張っている。     

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「白井鐵造生誕の地」があった

2020-03-06 20:36:12 | 路上観察

 宝塚の育ての親、白井鐵造が浜松市春野町出身であることは知っていたが、「生誕の地」の石碑があるとは知らなかった。たまたま通院の帰りいつものようにぶらりと歩いていたら、「犬居」地区の公民館敷地にその石碑を偶然発見したのだった。

         

 きわめて質素な石碑だが、地元の精一杯の誇りが感じられた。白井鐵造は、パリのレビューを見て感激し、2年間修業してから日本でタップ・ラインダンスなどの演出・振付を手掛けて、宝塚レビューを確立した。60年間約200本の作品を手掛けてきた。

       

 彼が手掛けた「すみれの花咲くころ」の音楽はお昼のチャイムと共にメロディーが町内に流れている。石畳の歩道には「スミレ」の花のレリーフがいくつか表現されていた。

     

 旧道のスミレ通りは往年のにぎやかさの片鱗が垣間見える。また、その道路は「コミュニティー道路」として直線ではなくわざと蛇行させている。斬新な道路なのにその価値があまり知られていないのが残念。町内には200円で入浴できる「スミレの湯」、愛用品を集めた「白井鐵造記念館」、トップスターも泊まったレトロな「松本屋旅館」、スミレ栽培プラント、交差点のミニ公園にある「ふれあいの像」など宝塚モードが散見できる。これらを宝塚聖地観光ルートとして繋げられないかなーと思う。   

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鉄もソフビも路地を謳う

2020-02-27 01:38:03 | 路上観察

 現代では貴重な子どもの歓声を聞きながら、路地裏をウォーキングする。すると、道端に錆びた鉄製のポチ兄弟がいた。錆びているとはいえ、年齢は若々しく眼もかわいらしい。しゃがみ込んでニヤニヤする。心がほどけていく。制作した作家の心遣いが伝わってくる。すごいことだ。人間でもなかなかこうはいかない。バケットには何を入れていたのだろうか。二匹のポチはこの路地で何を見てきたのだろうか。この家の家族のおおらかさがオイラの尖った心を融解する。

  

 まもなく、とある家の玄関前で立ち止まってしまう。カエルや亀の古典的な石の置物にさらにウルトラマンやバルタン星人らが共存して玄関の空間を守っているではないか。ウルトラマンも50近いヒーローがいるらしい。バルタン星人も20億人くらい宇宙に生息しているという。このソフトビニールことポリ塩化ビニールの「ソフビ」人形はきっとパパの趣味だったのではないかと推測する。

 ウルトラマンの基本任務は地球防衛と地球環境保全にある。地球温暖化の今、まさに彼らの出番だが、ウルトラマンは怪獣やバルタン星人ではなく一見「善良な市民」たちを敵にしなければならなくなった。敵は地球外ではなく自分の利益しか考えない人間となった。そのせいか戸惑いに沈潜するウルトラマンの憂鬱な葛藤を見てしまった。

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早春にまずうごめいたものは

2020-02-26 20:24:27 | 路上観察

 きょうも都会でのウォーキング。駅周辺の住宅地は面白みがなかなか発見できないけれど、里山を開発してまもない路地が魅力的だ。行き止まりや昔は田んぼだったらしいくねくねの路地で方向感覚を失う。焦って汗が流れる。そんなとき、子どものざわめきが聞こえてきた。

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 おとながいたらきっと止めていたであろう梅の木での木登りだった。先頭は女の子らしい。大都会ではこうした行為は難しいに違いなく、さっそく木登り禁止の看板が立てられてしまうだろう。梅の花の勢いが子どもの心を弾ませたに違いない。心の大きい梅に感謝したい。

          

 その近くの道路にはチョークで描いた絵がふんだんに残されていた。きっと、木登りした輩の残した作品に違いない。そこにはそれほどに自由闊達な空気が漂っていた。

                

                

 もう陽だまりには春が来ていた。沈丁花の匂いがウォーキングの方向を誘うし、ショカッサイの紫の花は群落力を誇示していた。春のうごめきはすでに子どもたちが動いていた。こうしたうごめきがある限り日本は健全だ。ゲームに夢中の子どもの姿が見られなかったこと、群れで遊ぶ子どもの姿を発見できたことがウォーキングの最高の収穫だった。

 そんな感動もつかの間、経済学者の金子勝教授のツイッターはまたまた咆哮を止めない。【何もしない対策は言語矛盾】アベ内閣の丸投げ基本方針に仰天。診療は「一般病院」に丸投げ、イベントは「主催者」に丸投げ、「休校」は学校に丸投げ、そしてPCR検査は「自治体・保健所」に丸投げ。加藤厚労省・脇田感染研が住民の検査は1日104件しかやっていないと報道。                    

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消防車って ポンプ車?はしご車?

2020-01-30 18:46:13 | 路上観察

  浜松市の検診の関係で「犬居」地区を歩くことになった。春野町の歴史はほとんどここ犬居が担ってきた面がある。診察後、近くの石レンガを歩いていたら消火栓のマンホールを見つけた。よくある左向きの消防車がデザインされている。消防車には、消火のためのポンプ車とレスキューのためのはしご車がある。機能が違うのだ。この両方を兼ね備えたのがマンホールに描かれた梯子付ポンプ車だ。消防車にもいろいろな種類があることはふだんあまり認識していない、ということがここから分かった。中央に浜松市の市章があった。

           

 あらためて市章を観ることはなかったが、カラーにすると納得する。上の緑が北部の豊かな森林、下の青が南部の浜名湖や遠州灘などを表している。下の白は遠州灘の白波で、市の躍進と発展を表現しているという。久しぶりに石畳の道を歩くと、家並みもありさすが町だと思うが、人影がないひっそり感はオイラが住む山間部と変わらない。

 この停滞は日本のいまを表現している3Dデザインかも知れない。歩きながら、オリンピックでこの停滞を隠蔽しようとする景気至上主義の金持ちやマスコミにごまかされてはいけない、なんて穿った思いがこみ上げてくる。

   吠える毒舌経済学者の金子勝さんの鉄槌は見事。氏のツイッターから目を離せない。

 【疑惑のデパート、玉ねぎ男セコウ】セコウの原発輸出政策は、世界で失敗し東芝を破綻させ、三菱重工、日立に大損失で、重電機産業をぶち壊した。その上に原子力村を役員に押し込み、粉飾経理拡大のあげくに、東芝の残滓まで、村上ファンドの餌食になろうとしている。

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これでもか、正月飾りの素材

2020-01-11 21:51:32 | 路上観察

近所の玄関近くにあった正月飾りが見事だった。植物の種類の豊富さといい、鮮やかな実の色合いといい、それは家人のいきいきとした生き方が彷彿としているのが伝わってくる。どのくらいの種類なのかを数えてみた。

 松・竹・ウラジロ(シダ)/ダイダイ・キンカン・みかん(品種?)/

 ナンテン(赤・白)・アオキ・センリョウ(赤・黄)

 以上11種類はわかったが、まだある気もする。素材の多くはおそらく自前で調達したように思える。それに、飾り立てるときの心の高揚が感じられる。買ってきたものをポイと飾るんではないのが素晴らしい。

 

 

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麻布十番をさらりと

2019-12-30 21:33:18 | 路上観察

 セレブの街、大使館の街、高級店舗・老舗の街、「麻布十番」をさらりと歩く。まずは街路灯も芸術的だ。こういう大胆なデザインの街路灯は少ない。予算も倍以上かかったのではないかと心配する。

      

しかし中心の「麻布十番商店街振興組合」の街路灯はシンプルだった。旗には「A HAPPY NEW YEAR!2020」という世俗的なデザインと、その隣には紅白の「餅花」が束ねてあった。シンプル・イズ・ビューティフルということか。

     

 気に入ったのは、出入り口が江戸物のような堅固な引き戸のある店だった。休業日だったから見られたのかもしれない。菊水の模様があったので、飲み屋なのか楠家だったのか、防御の高さから質屋だったのか、興味が空想をそそる。

          

 最近出店した店舗だろうか、象牙の本物かレプリカか入り口にでんと飾っていたのも麻布十番らしいメッセージのように思えた。いろいろ目を惹く展示物は多いが、懐が寒いのと時間がないのでそそくさと先を急ぐ。

  

 道路際にルーマニアのニコライ・パドユラル作の「ユガヌの夢」というオーナメントが大使館から出品されていた。二羽の鳥がキスしているようだが、バッグのようにも見える。「ユガヌ」とは誰なのかわからない。いろいろ想像して笑顔を見せてもらうのが作者の狙いみたいだ。こういうオーナメントこそ麻布十番らしい存在だ。

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浜っ子らしい街路灯発見

2019-08-29 20:07:11 | 路上観察

 やっと、大腸検査を終えふらふらしながら久しぶりの横浜の街をさまよう。すると、「錨」をあしらった街路灯が大通りに並んでいた。こういう街の独自性あるオーナメントがうれしい。しかし、林立するビル群に空の多くを奪われ目立たない。ビルやマンションを避けて画像を撮るのも難しい。錨だけでもカラーにしてもらうといいのだが。

      

 そのそばに、横浜西区の「石崎商友会」の街路灯が続くが、ビル群が多くて商店もまばら。商店街のはずれだったのかも。いずれ、街路樹に隠されてしまう運命かもしれない。その街路灯はどこでもよく観られるようなポピュラーなスズラン型をしている。赤と緑の色で四角い笠を色分けしているのがせめてもの好意の表れかと推察する。それはまだ商店や街並みの開発が進んでいない時代に小さな商店が結束した名残のようにも思える。

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地上式消火栓も絶滅危惧種になってきた

2019-07-23 21:08:54 | 路上観察

 昨日に引き続き水窪町の路上観察。最近の消火栓はどんどん地下に埋設されてきて地上にあるのは珍しくなってきた。設置されたのは昭和62年(1987年)10月のようだが、住民組織の自主消防隊がしっかり形成されているのが説明版でわかる。横のプレートには「強制多排水不凍装置付」の消火栓と書いてある。

        

 製品は彦根市の「消火栓機工」という株式会社。消火栓内にたまった水を排水する装置があり、冬でも水が凍結しないようにできているようだ。したがって山間地にはこうした機能を持った消火栓が多い。放水口は単口と双口とがあるが、これは単口型の固定式。こうした消火栓もいよいよ絶滅危惧種に指定されていく時代が迫っている。

 わが山里ではヒグラシが野鳥との共演のコンサートが快い。が、室内は蒸し暑くなり、いよいよ扇風機のお世話になる。

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