
山田洋次監督最新映画「小さいおうち」(原作・中島京子/直木賞受賞作)を観る。
昭和モダニズムが随所に漂う赤い屋根の家とインテリアが見ものだ。
さらには、ほんとうの主人公である女中タキ(黒木華)の所作には、監督がこだわる日本の決め細やかな暮らしの技が満載だ。

戦時色が邁進するなか、また姦通罪がまかり通った時代のなか、ささやかな恋愛と秘密がうごめいていく。
玩具会社の管理職の妻「時子」(松たか子)の和服姿といい、その色や柄の華やかさも昭和モダンがみなぎる。
時代の縛りが厳しい中でも庶民はそこそこ小さな幸せを掴もうとしているところが監督の挑戦でもある。

山田組で固めすぎのキャストが不満だが、老熟した息子役の米倉斉加年が最後を見事にしめくくってくれた。
ささやかなしあわせも苦労も家屋も文化も、戦争というモンスターによって完膚なきまで粉砕される現実。
しかし、「希望って、本当にはかないものだけれど、その希望をずっと持ち続けることが大事。」というメッセージを山田洋次は忘れない。
むかし、開発と自然との矛盾を告発したにバートンの名作『小さいおうち』を読んで、絵本でこれだけのテーマを肉薄したことにえらく感動したものだが、そんな背景も考慮されている。
昭和モダニズムが随所に漂う赤い屋根の家とインテリアが見ものだ。
さらには、ほんとうの主人公である女中タキ(黒木華)の所作には、監督がこだわる日本の決め細やかな暮らしの技が満載だ。

戦時色が邁進するなか、また姦通罪がまかり通った時代のなか、ささやかな恋愛と秘密がうごめいていく。
玩具会社の管理職の妻「時子」(松たか子)の和服姿といい、その色や柄の華やかさも昭和モダンがみなぎる。
時代の縛りが厳しい中でも庶民はそこそこ小さな幸せを掴もうとしているところが監督の挑戦でもある。

山田組で固めすぎのキャストが不満だが、老熟した息子役の米倉斉加年が最後を見事にしめくくってくれた。
ささやかなしあわせも苦労も家屋も文化も、戦争というモンスターによって完膚なきまで粉砕される現実。
しかし、「希望って、本当にはかないものだけれど、その希望をずっと持ち続けることが大事。」というメッセージを山田洋次は忘れない。
むかし、開発と自然との矛盾を告発したにバートンの名作『小さいおうち』を読んで、絵本でこれだけのテーマを肉薄したことにえらく感動したものだが、そんな背景も考慮されている。
願わくば、「松たかこ」に助演女優賞、監督には、「最優秀監督賞」をあげたいですねー
それにしても、この数年、山田洋次監督の精力的な、映画製作に対する、取り組み方は、凄い。
折りしも、先日のソチ五輪の葛西のような人生の、集大成を、目指しているかのようです。
しかも、一作、一作が、同じ監督が、作った作品とは、思えない、蓄積されてきた、引き出しの多さに、あらためて、ビックリです。
年齢では、ありませんねー・・・・・
(付録?)
「永遠の0」を観てきましたー
コメントは、控えますが、スクリーンの最後の画面で、個性派俳優「夏八木勲」が、逝ってしまった事が、あらためて、惜しまれます。そして以前読んだ、「聞けわだつみの声」を、叉、思い出してしまいました。
映画の内容も直線的な時代解釈ではないところに、山田監督の柔軟さ(成長?)が表現されていましたね。
山田監督の言わんとするところを我々はいかに受け止めるかが大切ですね。
自分の日々の暮らしのあり方を見つめていきたいところです。