このところ、ウグイスの鳴き声と共に、「イカル」らしき声がときおり聞こえてくる。和宮様は「クロツグミ」ではないかと推定する。姿が見えないなか野鳥の複雑な鳴き声だけでは同定が難しい。きょうは「アオバト」の声が山から流れてくる。それほどに山里は野鳥の宝庫なのだ。畑にはお馴染みの「キジバト」が秘かにやってきた。
どうやら、畝の土の中で何かを発見したようだ。さいわい、種も苗も植えていなかったので安心してカメラを向ける。この畝には枝豆を植えようと思っていたところだった。「キジバト」は、以前は「ヤマバト」とも言われ、山岳地帯に生息していた。それが猟銃による捕獲が制限された60年代頃から、キジバトは人間を恐れなくなってきたという。そのため、70年代に入ると都市にも生息域を広めていったというわけだ。
ついでながら、「ドバト」は海外から持ち込まれた移入種で、古代に定着し、その後神社や寺院の「堂」や塔に住みついていったという。そこから、「堂鳩」つまり「ドバト」となった。今まで「ドバト」は、「土鳩」とばかり思っていたが、それは重大な思い込みだったようだ。
キジバトの漢名はふつう「雉鳩」と表記されるが、樹の「木地」の模様を思わせるので「木地鳩」が適切ではないかという説もある。