和宮さまがお忍びでウォーキングをしていた時、国道沿いで食べられるキノコを発見したという。さっそく現地を見に行ったら、なんと、「ノウタケ」(ホコリタケ科)だった。久しぶりだ。かつてときどき公園で見た時もあったが、ほんとうに脳が転がっている怪奇な形をしている。ガードレールの手前の道路側にノウタケがあった。画像でも道路の白線が見えるから、歩いていると踏んでしまう所に奇跡的に出ていたのだった。
表面を触るとスポンジを触っているようなビロード状の滑らかさがあった。同じ仲間のホコリタケは細かいとげ状があり、大きさも小さい。ノウタケはコブシくらいの大きさでシワがあるのが特徴だ。両方とも、食べられる。たくさん採れたホコリタケはシチュウーなどに入れて美味しく食べてきた。
両方とも、肉が白いと食べられる。さっそく割ってみたら白かったものの、家に帰って食べる準備をしようとしたら、肉が黄色くなってきたので調理はやめることにした。ノウタケは癖のない味だが、いい出汁が出てうまい中華スープができるというが、残念。
ノウタケの場所から10mほど歩いてみたら、ガードレールの内側すぐに「ムラサキシメジ」(キシメジ科)を発見。手が届くところに群落となっていた。ムラサキシメジは、植物を積み置くところに多く見かけるが、ここでは湿気がありまわりには枯れた植物が豊富にあった所だった。
ムラサキシメジは場所によっては大量に収穫できるが、埃っぽい味が気になって積極的な料理はしてこなかった。バター醤油にニンニク・生姜を入れた炒め物だと埃っぽい味は解消され、美味だという。笠の表面は、見事な紫のものもあるが、中央にわずかな紫しかないものもある。仲間の種類も多いので、図鑑やキノコに詳しい人からの情報が大切だ。それにしても、食べられる野生キノコが国道沿いにあるとはなんという奇遇だろう。