無農薬・自然菜園(自然農法・自然農)で、持続できる自給自足Life。~自然な暮らしの豊かさの分かち合い~

信州の大地で自然農と自然農法で育てる自給農園で、日々の営みや生命を通して感じることや想うことを発信するブログ。

金子美登さんの霜里農場30周年シリーズ2(エコエネルギー編)

2009-12-26 04:39:17 | 日々の自然菜園
本日、

先日、埼玉県小川町の有機農家の金子美登さんの結婚30周年の農場見学会に参加してきました。

金子美登さんの霜里農場では、有機農業を柱に、エコエネルギーの自給も取り入れられ、
これからの循環型の社会に必要な最新の技術が、日々の生活に生かされています。


その中でも目玉は、SVOシステムの導入です。
S:ストレート、V:ベジタブル、O:オイルの略です。
元々植物オイル用に開発されたエンジンであるディーゼルエンジンを廃油で動かせるようにする技術です。


SVOトラクターには、遠心分離したきれいな廃油が投入され、
エンジンの熱で暖められた廃油でトラクターが動きます。
エンジンをかけると、排気口からてんぷらの匂いがします。


霜里農場の最新の車は、ベンツです。
ベンツというと高級車というイメージですが、ディーゼルエンジン車なので、
廃油を温める機能を取り付けることで、廃油100%で走るエコカーになります。


その他に、バイオマスプランツが農場では大活躍しています。
霜里農場はで、牛・鶏・合鴨など有畜農業(畜産を主体とした有機農業体系)なので、
家畜フンや人間の糞尿を投入することで、メタンガスを貯めることができます。
メタンガスは、都市ガスなみの熱量を持つ天然ガスで、
調理ガスやガスで動く機械に使えます。


バイオガスプランツでは、メタンガスのほかに副産物として液肥が大量にできます。
有機物と糞尿が分解された液肥は、有機農業で大活躍できます。


例えば、苗などを調整した液肥にどぶ漬けすることで、
苗の肥料切れを防ぎ、苗の活性につなげます。


ご自宅の床暖房などは、薪ボイラーを設置することで石油依存を低くします。
いらなくなった廃材などを燃すことで、以前植物が蓄積した二酸化炭素(CO2)が放出するのでカーボンニュートラルです。

今回見学させていただいたエコエネルギーの試みは、
石油依存を低め、エネルギーの自給が高まるものばかりでした。

とくに、廃油・廃材・畜ふんと本来廃棄処分される産廃物が有効活用されることによって、
オイル・熱・ガスなど多様なエネルギーが自給できることで、
エネルギーのサブシステムがあることはいいと思います。

電気エネルギーのみの仕組みしか持たない場合、
電気が停まると、なにもできませんが、サブシステムがあれば大丈夫です。

エネルギーを自給できるようになる仕組みはとても魅力的で、持続可能な社会に必要な要素になってきます。

次回は、霜里農場の栽培編をお伝えする予定です。


 
コメント (2)
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