所用の間に、小さな息抜きを。滋賀県は梅雨入り前で、明るい陽射しに恵まれていました。
堀端に並ぶ花菖蒲がきれい。風情ある眺めです。
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浮き橋。和船を2艘並べて、板を渡して、堀を渡る仕組みです。稼働橋は、知恵を感じます。
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乗り合い船に乗せてもらいます。
滋賀県近江八幡市にある八幡堀は、近江商人の成長、繁栄の力の記録とされています。
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日牟禮八幡宮の参道にあたる橋には、鈴なりの人。お互いを写真に収める面白さ。
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沢山の商家が堀に沿って並ぶ姿に、昭和の初め頃までの水運の力を感じました。
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布団の西川さんのお蔵、屋敷跡の大きさに、近江商人の里を活かす気持ちも思いました。
自分だけの損得ではなく、三方得(売り手よし、買い手よし、世間よし)を信義にした近江商人が今に繋がる理由に、納得します。
レンガ工場後に残る大煙突。
生糸、綿のような嵩張るけれど、軽い物だけでなく。レンガや瓦を焼き、船に乗せて琵琶湖を運び、出荷していく。
水運の力は、経済を動かす力であったことを、今に伝えてくれました。
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八幡堀は琵琶湖につながっています。ここが琵琶湖との接点の箇所です。
奥の琵琶湖側の水位が、この日は低いことを、興味深くみました。
経済は、流通に依存します。
かつて、人力輸送から馬、荷車の利用に移り。水運、鉄道による大量輸送が可能になり、空にも拡張します。
さらに、ニーズに合わせた、自動車による小規模輸送が選択肢に加わりました。
そして今、動くことなく、情報の移動だけで、経済をまわす仕組みも考えられています。
これからの経済を支える流通の力は、どちらに向かうか? 興味深く考えました。
そして…ロシアによるウクライナ侵略の底にある、黒海の水運の力の略奪の時代錯誤にも、想いがかえります。穀物の重さ故の水運の必要性を、武器にしようとする汚さを、私は考えました。三方得に、逆行する、貧しい心根に気付かされました。
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気を取り直して。
日牟禮八幡宮の参道にたち、八幡堀を眺めます。
水辺におりなければ見えないもの、橋上からしか見えないもの、その両方を忘れてはならないと、思いました。
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日牟禮八幡宮の木造の鳥居ごしに、かつての役所跡の白雲閣を見やります。
この対峙を考えた建築家は、面白い価値観をしています。(微笑)
考えさせられることの多かった一時間あまりのリフレッシュでした。
■八幡堀界隈、滋賀県近江八幡市